金曜日に書いたNYコメックスのファンドのポジションについては、オプション込みのネット・ロング(純買い越し数)が前週比19%の減少ということになっていた。24,596枚ロング(買い建て玉)が減り、フレッシュ・ショート(新規売り建て)が6,224枚増え、ネットの買い建ては30,820枚の減少となったもの。オプション抜きで重量換算で一時800トンを超えていた買い越しも、今や400トン程になった。
ヘッジファンドやCTAは、今回の下げ局面でプログラムが次々ヒットし売りを拡大させたと見られる。運用効率を上げ、パフォーマンスを上げるシステムが、みな似たような理論に基づいて組まれており、個々の運用方針は合理的でリスク回避を組み込んでいるものの、それらが同時に機能したことで下げ幅を拡大させた。自らを守り、同時に利益を稼ぎ出すシステムが合わさったことで、凶器に変った。いわば「合成の誤謬」的な急落という側面も。高速回転取引もそこに一石を投じた。否、一石どころではないか。
昨日は、午後都内で講演会。終了後の質疑応答は質問が10項目近くあった。中にドル建て金のチャートの形が、今回の下げの振幅の大きさから見て、天井を打った典型例ではないかという質問がベテラン投資家と見受けられる高齢の参加者の方からあった。確かにチャートの形は良くない・・・というより悪い。急騰、急落の振幅からしても傷が癒えるには相応の時間が掛るようにチャート上は見える。次の上値がどの程度になるか、ということも次の関心事ではある。しかし、金市場を取り巻くファンダメンタルズからは、上昇環境に大きな変化のないことを示している。テクニカルか、材料か。そもそも他資産と異なった土壌に立つ資産である金。一般的なテクニカル分析の範囲内に金は収まるのかという疑問もある。テクニカル分析とは、市場参加者の心理分析に通じるものがあるが、金のそれは多岐にわたる。センチメント自体が金のバリュー(価値)の大きな要素でもある。株式を代表とする一般的なパターンの範囲内で金価格も動くのか。いわゆる“罫線破り”が起きるのではないか・・・と。
質疑終了後、その足でJR新宿駅に向かい、午後5時発の「あずさ」で長野県の茅野駅に。今年の夏に声を掛けてもらっていた、幾つかある貴金属の業界団体のひとつによるゴルフ・コンペ参加で蓼科に向かった。すでに前日から入り初日のプレーを終えた参加者の方々に食事途中終盤に合流。本日プレー。アウトから出てインへ休憩なしのスル―プレー。グリーンは芝目が強く、複雑な傾斜もあって難解。しかも(稀に見る)高速。いやはや、難しかった。おまけにドライバー乱調・・・っていつものことか、そこそこの距離は出るのだけれど。初っ端に出たフックを恐れるあまりに、右に押し出し連発。ドラコン1本取った以外、語れるものはナシという、このところの阪神タイガースをも上回る体たらく。鹿島建設の開発によるリゾート地のゴルフ場で管理は行きとどいていた。朝の冷気はピ~~~ンと澄みわたり、空には秋の雲。ゴルフ場のレストランで朝ごはんを食べたが、地元産の生玉子ぶっかけご飯がうまかった。
明日は、日経CNBC午後5時からの、デリバティブ・ワールドに出演予定。
というより悪い。急騰、急落の振幅からしても傷が癒えるには相応の時間が掛るようにチャート上は見える
あっさりと 示唆に富むことを書かれますね
2006年ごろの相場に逆戻り
しばし 我慢強く押し目買いしますか
市場ルールを「欧米化する事が進歩」みたいな考え方をする事に初めて疑問を感じました。