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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

取組み急減し筋肉質に

2011年09月30日 18時00分25秒 | 金市場

金市場も久々に落ち着いた動きになってきた。NYもインドなどの現物買い意欲の強さをサポート要因として意識し始めている。今年のインドのDiwali(ヒンズー暦の新年の祝い)は10月26日から。その前から需要は高まる。この夏のリスク忌避の動きのなかで、新興国からの資金流出が目立ったが、インドもその例外ではなくインド・ルピーも売られたため、実際にはドル建て価格の下落ほどにはインドの国内金価格は下がっていないが、それでも10%以上の下げとなっている。以前も書いたが8~9%と中国を上回るインフレではあるが、所得はそれ以上の伸びを見せており購買力は確実についている。

 

さて金市場の内部要因としては、今朝の市況でも取り上げたがNYコメックスの取組{未決済玉の総数}が急減している。直近のピークは9月6日の52万ロット台(1ロット=100オンス)から9月28日には45万ロット台まで落ちて来た。45万台というと3年前の9月ころの水準だが、この辺りから本書き的に金は4ケタ台での値動きに入っていったタイミングで、思えば金市場関係者の中でも「4ケタはバブル」だという人が多かった。

 

日本時間の明朝には、今週27日火曜日時点迄のファンドの建て玉の状況が明らかになる。どれだけ買い建て玉(ロング)が減っているのか。また売り建て玉(ショート)の動向はどうか。おそらく最近にしては記録的な減少になっているのではないかと思う。規制を嫌って先物市場から資金が流出する動きは以前からあるが、今回は動乱相場が主な背景だろう。意味するのは、ファンドには買い余力が生まれているということ。乱高下を嫌って出て行った資金が、どの時点で戻り始めるか。先日書いたが、戻りに入るとまずはショート・カバーが上げを演出することになるのではないか。贅肉を削ぎ落し筋肉質の体型になったというのが、今の金市場の姿か。

 

本日の海外市場は四半期末で何らかの動きがあるかも。そういえばETFが29日にも約10トン減っていた。


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8 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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CFTC建玉 (アルピーヌ)
2011-09-30 20:37:14
768.80トン~468.20トン 
リーマンショック時並みに減りつつ有るのは
安心材料かもしれませんね

金子氏 若気の至りではないでしょうか
森羅万象 サイクルは存在しますので
テクニカルを無碍に否定する事もないと思います
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金子さん (こがねむし)
2011-09-30 21:55:13
投資小僧さんのブログに行かれたらよいと思います。
小僧さんも以前はここに長文掲載し、一部の方から批判を受けてご自分でブログを立ち上げて、今は人気があるのではと思います。

http://toushikozou.blog115.fc2.com/
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ETFと現物とは? (くま)
2011-10-01 00:24:34
CMEのチャートを毎日眺めていると、極く稀に動きが変だなと思うときが年に数回あります。

証拠金の動かし方もフェアじゃないなと、最近はとみに思います。

ETFもSPDRの取引条件を考えると現実的ではないなと思いますが、ひょっとしたらペーパーゴールドなのじゃないかと疑念を抱き始めました。
貴金属でもゴールド(Silverも)はPolitical Metalだなと思うことしきりです。
一見、マーケットの動きに対して追随しているように様に見えるものの、どうもコリャ不自然だと思うときも有ります。

SPIDRがどう動いてもアジアの人民は実需で対抗するだろうと心強く思っていますが、CMEの先物が潰れると、またロンドンに市場の支配権が動くのでしょうか?

話は全く変わりますが、7月31日の副島隆彦さんの有料セミナで、亀井さんと豊島さんに言及されてまいました。
副島さんの亀井さんに対する評価は高かったです!
個人的には私も同様に思っていたので、ウムウムと一人頷いていました。

つい、長文になり申し訳ありませんでした。

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見分けないと (fairlane)
2011-10-02 01:46:16
副島隆彦先生は英語参考書時代からの20年読者で、自分も副島先生の本から金投資の世界に入りました。
そして亀井先生、豊島先生のサイトに行き着きました。あの頃金は300ドル台。

副島先生は普通の方に金の世界を紹介するのに大変な功績があったと思います

ただ、その先の金の専門的世界を解説するには適任ではないように思ってます。
自分は学問道場の会員ではないのですが、会員専門掲示板などで、毎日の金にまつわるニュースやエピソードなどを配信などされているのでしょうか?副島先生はお弟子さんも多いので、金の専門の方がいるのでしょうか。。。

自分は金の世界の修行僧を10年近くしてますが、まだまだ奥深く、限られたメンバーしか見れない世界の入り口にしかたどり着けません。

やはり金の世界の案内人は、亀井先生、豊島先生、池水先生、この3人がずば抜けていると思います。この先生がたの著書を読めば大抵のことは分かるはず。実務経験のある専門家ですから。

ほかの方は。。最近出てきた金相場解説の方などいますが、???な事を言ってる人もいますね。

買い取り業者と同じく、こちらできちんと見分ける必要がありそうです。

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僕のテクニカルで亀井さんも参考になります (金子)
2011-10-02 19:02:16
僕のテクニカル論を書けば亀井さんの情報もトレードを意識した情報になるかもしれません。長期上昇トレンドくらい誰だって分かっているのです。今は買場探しなのです。
最低でも来年以降に25年サイクルの天井を付けるのです。
亀井さんだってプロなので、そのくらい分かっているのではありませんか。
確認の意味で亀井さんに伝える必要があるのです。
返信する
Unknown (老父の息子)
2011-10-03 13:12:14
いわゆる「トンデモ本」の愛読者にとっては「スタァ」であります。
もっとがんばって欲しいものです。
名古屋の地金店の店員で、先生を悪く言う者はおりませぬ。
(そりゃそうだ。高くなっても「買え」っていうんだから。)
ただ、先生昨年の同じ頃は「11月に金暴落」なんて喧伝していたけど、
あれどうしたんだろ、楽しみに待っていたのにぃ・・・・。
あ、「11ヶ月遅れた」なんてのはナシですよ先生。
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「老父の息子」さん ()
2011-10-04 22:49:15
昨年の今頃、そんなことは言っておりません。私はキンドルバーガーの名著を引き合いにFRBのさらなる緩和策を理由に上昇と話しておりましたよ。
他の方と勘違いされているのではないですか。

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補足 (老父の息子)
2011-10-05 11:50:34
上の 2011-10-03 13:12:14 投稿で
「先生」というのは、
副島先生です。

「副島先生は・・・」とタイトルしたつもりだったんだけど、
忘れたようですね。

申し訳ありません。
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