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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

IMFの売り進展は刺激要因

2010年05月22日 23時07分38秒 | 金市場
昨夜書こうと思っていたのだが、いま市場の独立した売り方としてIMF(国際通貨基金)の存在が大きい。403トンの売却を決め、初っ端にインドが平均単価1045ドルで200トンも引き取り、市場が色めきたったのが昨年の11月初め。その後スリランカ10トン、モーリシャス2トンと続き、そこで一応止まった。IMFは年始まで待機の後に満を持して市場売却に着手する。ここまで判明しているだけで2月に5.6トン、3月にはピッチを上げて18.6トンの売却を行った。今に思うに、1140あるいは1150ドル近辺でまとまった売り物が伝えられていたのは、IMFの要だったのだろう。おそらく直近の1150ドル以上、あるいは1200ドル超では相応の売却を実行したと見られる。IMF自体の予想では、来年4月頃までには売却が完了するとのことだが、これは市場が予想していたより遥かに早いといえる。一般に、IMFの売却は市場を“冷やす”要素とされているが、逆に予想を遥かに上回る売却の進展は、受け皿としての市場のキャパの大きさを示すことにつながり、むしろ強材料と受け止められると思う。時代は変り、公的部門はむしろ買いの材料すなわち金価格押し上げ要因に転嫁しているといえる。

昨夜は以前から約束していた会食。為替の世界で名が知られているホリさん、あるいはアキさんこと堀内昭利さんがオーストラリアを中心とする捕鯨反対運動に個別国の文化への冒涜みたいなふうに怒って、オージービーフでなく鯨を食べようか・・・・というようなことを自身のサイトに書いているのを見かけた当方が、ならば行きましょ!と誘って実現。忙しい人であること、夜なべで毎日相場を追っている人であることから、双方の日を合わせるのに手間取り、話が持ち上がって日を決めるのに時間が掛り、決まったのが先週のことだった。市場が動いているので、どうするか迷ったものの予定通り決行。渋谷の「元祖くじら屋」に行ってみたが正解。久々に鯨料理の幾つかを食べたが、どれもうまかった。隣の席にはフランス人女性2名を伴った日本人がおり、我らは“へぇ~~~!?”と・・・・。くじら、平気なんだろうか。

本日昼間は大阪でのセミナーだった。定期的に呼んでもらっているので定着した観もあり満席。参加いただいた皆様、ありがとうございました。終了後、その足で仙台に来た。今週末は久々のツァー状態。

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21 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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鯨! (nanashi)
2010-05-23 00:13:44
鯨は子供の頃、給食で食べたし家庭でも時々食べた。そういう貧しい時代だった。

しかし、東京生まれ東京育ちの私は中学校に進学してからは一切食べていないし食べたいとも思わない。

聞くところによると酒飲みが珍味で食べたり、寿司ネタでも鯨があるようだが鯨を食べる機会は一切ない。私の付き合ってる人で鯨を食べよう、食べたの類は一切ない。

確かに欧米の勝手な理屈だが折り合いを考えねば世界で生きていけない。

正直、個人的には鯨を生活の糧にしたり未だに食している日本人は迷惑な存在だ。

たとえれば中国で商売をしてる日本人や日本人観光客が偶々「靖国に小泉が参拝して工場を焼かれたり、殴られたりして小泉の靖国参拝を恨む」のに似ている気がする。

小泉は民間人になった現在毎日靖国に参拝し英霊をお慰めしたらいいし靖国の神主に立候補してもいいだろう。

鯨とか靖国であまり論戦するつもりないが(基本的には欧米や中国などの押し付けだが)そうは言っても絶交するなら別だが嫌々でも付き合うなら、折り合いをつけねば話にならない。
場当たり的な対応では解決にはならない。
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食べ物は時代と共に! (小さな愛犬家)
2010-05-23 02:19:01
お疲れ様です。
nanashiさんの「鯨」論議、基本的に賛成です。もっとも小生は、たまに懐かしくてこっそりと食べますが・・・(年がわかってしまう)
江戸時代、将軍様はマグロの「赤身」しか食さなかったそうです。で、庶民でも下の方の人がギラギラセした脂身、つまり「大トロ」を食べていたそうです。
そういえば現在。居酒屋で一番高いのは「中トロ」で、「大トロ」なんて高いからメニューにありません。もっぱら高級寿司店です。居酒屋で一番安いのは「輸入牛肉のサイコロ・ステーキ」デスヨネ。
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デブの代表 (fairlane)
2010-05-23 02:33:30
NY金の手口見ますとまだまだ銀行系の売りが強いですね・・・今の価格はよく踏ん張っていますよね

鯨は自分も給食でずいぶん食べましたが、うまいと思います。今の高値ではさすがにあえて食べたいとは思いませんが
それよりまずいのはイルカです。この前食べましたが、これは陸の孤島のような漁村がケモノの代わりに食べてたとしか思えないです。。。イルカはあえて食用にする必要無しと思います

それより反捕鯨で疑問に思うのが、シーシェパードです。酪酸を投げて捕まった人は、船内で供される食事を残さず食べていたらしい。シーシェパードってベジタリアンじゃなかったの?
それで思うのがあのデブの代表ですよ。ベジタリアンであんなデブがいるんですか?ありえんでしょう。あいつベジタリアンだからとフライドポテトとかバター炒めとかガンガン食ってるんじゃないかと疑ってます。
そんな奴にgdgd言われるのはぼくぁ耐えられんな。
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いやぁ… (愛猫同盟)
2010-05-23 10:33:31
IMFの金売却の進捗状況はとても興味深いですよね。売却が完了すれば、もうまとまった売りは想定できないわけだから。その日が待ち遠しい。

鯨や靖国の問題で、相手との付き合いがある以上折り合いをつけなければ…という意見もあるようですが、その発想そのものに唖然とさせられました。大根やニンジンの仕入れ交渉じゃあるまいし。基本的な文化、価値観の問題ですよ!

鯨は絶滅していませんが、タスマニア島のアボリジニーはイギリス人入植者によって絶滅させられました。タスマニア・ビーフの不買運動こそが必要でしょう。居酒屋でサイコロステーキなんぞ食っている場合ではないと思います。
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Unknown (こがねむし)
2010-05-23 11:11:21
私もクジラは昔の給食で竜田揚げのようなものが出て食べてました。うまかった記憶があります。イルカは一度、上司の家でご馳走になりましたが、硬くてまずかった。

近所のスーパーには、クジラもイルカも切り身で売ってますが、調査捕鯨といいつつ、それだけ供給量も多く、食べる人も多いんでしょう。
個人的には買ってまで食べる気はしませんけど。
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問題はないでしょう (ゆうすけ)
2010-05-23 15:54:08
鯨を食べることは問題ないでしょう。
靖国神社には参拝してください。
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アメリカは本当に人類を救ってくれるのか? (雄叫び者)
2010-05-23 16:14:12
あんたな「デブアメコウさん」の世界観は
「地球はほとんど緑のアメリカ大陸と海で、残りは砂漠の陸地が広がっている」
「残り地に貧民がうじゃうじゃといるから時々寄付で食べさせてやっている」
「アメリカは天国で、それ以外は貧困生活して当たり前と思っている(・・いた?)」
「だから、野球とフットボールと強烈破壊ショーを観るのが大好きの生き方よ」
「昔、原爆で日本人を大量殺戮した事など知ってもいないし、今同盟で面倒見てやって
いるが、返済のつもりも無い数百兆円の米国債とクズ証券を押し付けた日本国の場所は
世界地図など見たこと無いから当然解る筈がない」

「ここに来て世界中からその狡賢さと横暴さを嫌がられ、腹立てられているのも
何故なのか解らないし、解ろうともしない!9.11同時多発テロなど何かの間違いね」
生き物はノアの方舟でみんな運ばれて来たから、特にアメリカには良い種がね!
だから、〈ダーウィンの進化論〉など異常理論とほとんどの義務教育の教科書から
削除されたよな!

「鯨達」は頭が良いから獲ったら駄目、牛は馬鹿だから食ってしまう!
いいか、鯨を放って大量生存させたら「アミ」が食い尽くされて「他の魚」は激減してしまう!
大半の民族は魚を食べて生活しているし、今でも40億人は食糧不足なんだ!
「鯨漁」反対の目的は「一部愛護宗派信心」、「運動で多額集金のみ」や「肉買わせの押し付け
作戦」等で「弱国と弱民」を隷属させるべき策略以外の何ものでもない。

「地球はアメリカ人のためにあると思い込んでいるから戦争で人殺しなど当たり前、
石油はじゃんじゃん使って当たり前、その辺掘ればいくらでも出てくると思ってる!」
【手前勝手(エゴイスト)のこのデブ国民は世界中から物買ってやる、金借りてやると
他に65億人もいる地球人を騙してやりたい放題で、遂に大きな「借金爆発」となった。
そして、世界をテロと金融危機と大不況に落としても知らぬ顔の無責任と傲慢だ!】

【5年前に購入の金地金はリーマン・ショック時の金融投資暴落の被害をカバーしてまだ
お釣が来ました。そして、あの時、価格落ちした「金とプラチナ地金」の購入は今、それ
なりに価格上昇している。借金大国への大不安心理が運の助けになっただけですが!】
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なぜIMFが金売却を (ビギナー)
2010-05-23 23:00:13
皆様方には笑われるかも知れませんが、教えて下さい。IMFは第2次大戦後国際金融の安定のために作られた銀行でしょう。ニクソンショックまではドルと金がいつでも交換できたわけですよね。そこがなぜ大量の金を売却する必要があるのですか?403トンがIMFの持ってる金の何%ぐらいの比率かも良く分かりません。もちろん一定の利益は出てるでしょうが、無理に売りさばく必要があるのでしょうか?待ってたほうがよほど利益が出るのでは?
返信する
IMF (fairlane)
2010-05-24 00:15:31
このページの一番上に検索欄がありますよね
そこに「IMF」と入れて、右側の「ウエブ」というのを「このブログ内」に変更しますと、当時の先生の文章が読めます。

自称素人解説者よりはるかに確かな内容です
返信する
同感 素人説明 (kenji)
2010-05-24 06:54:23
>なぜIMFが金売却を (ビギナー)

私も思うが、管理通貨制度を維持するために、金価格低下政策を先物との関係でした。金価格上昇は中央銀行制度を危うくするからでしょう。
 金価格を下げたことは事実だが、それを誰が購入したかは不明である。個人は少ないでしょう。国内は金はまったく通貨としての認識はないですが、外国は異なります。

 そこで推測ですが管理通貨制度における、限界はすでに予測でき、その後の世界を構築した。その世界では金に通貨の役目を負わせるが、そのためにどこかに金を集める必要がある。そのために売却でしょう。金が300から1000くらいの内に何処が買ったかです。

 私は亜米利加だと見ていますが、具体的にはヨーロッパとアメリカの支配者たちだろう。

 なら売らなければいいとなりますが、制度を作ろうとする人々は個人ではありません。その制度を作る過程において、売却ということは必要な作業ということです。

 博打で寺銭を大きくして、負けて、皆が乗ってきた時に、大きくかけてもうけるということで、スーパーの安売りと同じでしょうね、基本的には。
 しかしそのとき出る被害、つまり、社会の大変革と混乱と国民の耐乏化で、これは国ごとに異なるだろうが、その額まで予測していると私は見ています。ギリシャはその手始めでしょう。それは安売りと売り上げ額の関係のようなものです。
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