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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

動乱相場、嵐の中での金(ゴールド)

2025年04月07日 19時26分20秒 | 金市場

先週は2日から4日まで出張で4日の帰りが遅く更新できず。

 

先週末4月4日のニューヨーク金先物価格(NY金)は大きく水準を切り下げた。通常取引終値(清算値)は前日比86.30ドル2.10%安の3056.10ドルで終了した。

前々日4月2日にはトランプ関税の全容が公開された折に乱高下し、いったんは初の3200ドル台と最高値を更新していた。ただし、4月2日ホワイトハウスのローズガーデンで行われた米国「復活の日」の関税イベントは16時開始。株式市場の引け後を意識したものと思われた。内容は広く報じられた通りで、内容が想定を上回ったことで、市場は世界経済の先行き懸念を強めた。NY金には通常取引終了後の時間外取引の取引の薄い時間帯。発表を受けいったん大きく売られ3150ドル割れまで付け、急反発しそのまま3201.60ドルまで急伸し最高値の更新となった。

印象としては真空地帯を駆け上がった形で、意味のある出来高を伴ったものではないと見られた。

一方、翌3日から米株式が急落状態になったのは周知のとおり。さらに4日はアジア時間に中国が報復措置として、米国からのすべての輸入品に34%の追加関税をかけると発表したことが、米株安を加速させた。

NY金の急反落は、一気に高まったリスクオフセンチメントの高まりの中の株価急落と同時進行だった。株価暴落の中でポジション整理の資金源として利が乗っているゴールドが売られたもの。

 

株式市場がショック安状態になるなど金融混乱時に、資金捻出のために金(ゴールド)が売られる状況は2008年のリーマンショック時や20年の新型コロナ下の動乱時にも起きている。

ただし、今回の株安は特定のイベントに反応した暴落状態ではなく、先行き不透明な状況に対する投げ売りが連鎖し下げ幅を拡大させており、ショック安とはやや様相が異なると捉えている。底入れに時間が掛かるとみられる分、たちが悪い。

 

仮に大幅株安に端を発し金融市場のどこかで負の圧力が高まり、投資ファンドの破たん(解約停止)などが発生すると、金融危機的様相を帯びることになる。そうなると金市場の反応も異なったものになりそうだ。

今以上に本格的なキャッシュアウトの売りが広がるだろう。

しかし、それは資金が必要な人、機関が売り切れば終わりの売りであり、一巡すると切り返しの動きが鮮明になるのが経験則といえる。

 

吹きすさぶ嵐の中から先に復活するのは金(ゴールド)となりそうだ。

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