昨日の最後に神無月が終わると書いたが、始まるでしたなぁ。さてその神無月は決算月でもある。一般企業の決算も気になるが、やはり米系の金融決算が焦点。前期は、証券分野を中心にノウハウを持つ旧投資銀行系がディーリング益を積み増し好決算を上げ、ゴールドマンなど四半期の最高益ということでボーナスも大番振る舞いで、オバマ政権や議会の不評を買った。結局リスクテイクに及び腰のモルガン・スタンレーは相場に乗れず大きく明暗を分けたのも話題となった。それにしてもディーリング益は水ものとはいえ、カネ余りをテコに資金の矛先を次々と変え、債券、株式、コモディティと循環物色とでも表現できるような状況となっている。もともと調達金利はゼロに近いので余力とノウハウのあるところには、稼ぎ場となっているわけだ。一方で、ノウハウも資金余力もないところは、雇用の悪化とともに資産の悪化も進み、FRBの援護も効かないところも増えている。と同時にFRBが「最後の貸し手」として回した資金は、意図する貸し出しには回らず国債の購入に回っているというレポートを今週読んだ。まさに日本で見られた状況である。
その米国の金融機関の破たんが7月以降にピッチを上げているという話題は、何度も取り上げてきたが、破たんの際の預金を保護する連邦預金保険公社(FDIC)の資金が底を着くという話が29日にあった。9月30日に実質的に保護基金は枯渇したとされる。といっても220億ドルの流動資産があり活動が止まるわけではない。当座はそちらで賄うとして資金の積み増しが必要になるが、もちろん事前に予想はされていた話であって、9月の中旬時点で財務省からの借り入れという選択肢が検討され、見送られたという経緯がある。結局、決まったのが金融機関に対し預金保険料の前払いを求めることで、基金を積み増そうという案だった。この10-12月期に2012年までの3年分を前払いで集めると約450億ドルは確保できる見通しとされる。年始からここまで95行が破たんしているが、この週末も新たな発表がされるのだろう。目立っているのは中西部での破たんだが、地域も広がりを見せそうだ。この前払いには、監視下にある破たん予備軍については、無理な取り立てを行い経営に影響が出ると元も子もないので除外する方針とされる。地銀のみならず大手商業銀行の貸倒引当金の増減など決算内容にも関心が高まりそうだ。
さてその段階で危ない銀行がさらに増えて、またまた金融危機の様相が高まるのかというと、そうではなかろう。FRBが前面に出て資金供給をしており、1年前のような「流動性の危機」あるいは「信用危機」という事態はないが、結局いまある超金融緩和状態の継続が必要という出口戦略の難しさが再認識されることになろう。
その米国の金融機関の破たんが7月以降にピッチを上げているという話題は、何度も取り上げてきたが、破たんの際の預金を保護する連邦預金保険公社(FDIC)の資金が底を着くという話が29日にあった。9月30日に実質的に保護基金は枯渇したとされる。といっても220億ドルの流動資産があり活動が止まるわけではない。当座はそちらで賄うとして資金の積み増しが必要になるが、もちろん事前に予想はされていた話であって、9月の中旬時点で財務省からの借り入れという選択肢が検討され、見送られたという経緯がある。結局、決まったのが金融機関に対し預金保険料の前払いを求めることで、基金を積み増そうという案だった。この10-12月期に2012年までの3年分を前払いで集めると約450億ドルは確保できる見通しとされる。年始からここまで95行が破たんしているが、この週末も新たな発表がされるのだろう。目立っているのは中西部での破たんだが、地域も広がりを見せそうだ。この前払いには、監視下にある破たん予備軍については、無理な取り立てを行い経営に影響が出ると元も子もないので除外する方針とされる。地銀のみならず大手商業銀行の貸倒引当金の増減など決算内容にも関心が高まりそうだ。
さてその段階で危ない銀行がさらに増えて、またまた金融危機の様相が高まるのかというと、そうではなかろう。FRBが前面に出て資金供給をしており、1年前のような「流動性の危機」あるいは「信用危機」という事態はないが、結局いまある超金融緩和状態の継続が必要という出口戦略の難しさが再認識されることになろう。
20年間に渡って未だに負の連鎖から抜け出せない事実は海外からさんざんバカにされた日本の無能さより事態の深刻さを表すと思います。
昨日の動きで一瞬期待をしたのですが、やはりデフレ方向みたいですね。
インフレはやし立てて債先売ってリスク商品買ってた向きが多かったから調整の深さがデフレの深刻さを物語ると見てます。
ただ、過剰流動性は残るので下でうまく買えることを楽しみに調整を眺めてみます。
しかし、本当に債権買い続ける動きもどこまで続くのか?まだ本当に先が見えません。