上毛野(かみつけの) 佐野の茎立(くくたち) 折りはやし
吾は待たむゑ 今年(ことし)来(こ)ずとも
=巻14-3406 作者未詳=
上野(かみつけ)の佐野の、菜を折って、料理して、私は(いつまでも)待っていますわ、たとえ今年は、あなたがいらっしゃらなくても・・・。という意味。
「くく‐たち」【茎立ち】「くく」は茎の意。カブ、アブラナなどの野菜。また、薹(とう)のたった野菜。
「はやし」は、包丁で切ったりして料理すること。
<あぶら菜>
「くくたち」(万葉表記 九久多知 ):アブラナ科の菜葉菜の総称か。
茎立は、春早く薹の立ったカブやアブラナなどを言い、古代では重要な食料だった。
現在でも”あぶら菜”を”くきたち菜”として販売しているところがある。
雪解け後に伸びてくる柔らかい茎とつぼみはやわらかくボキっと折って、お浸し、和え物、煮浸しなどに利用する。
万葉歌碑篆刻<クリックで拡大>
この万葉歌碑は群馬県高崎市の高崎自然歩道、マップ25地点に建っている。
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