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伊香保ろの 夜左可(やさか)の井手(ゐで)に 立つ虹(のじ)の
顕(あらは)ろまでも さ寝をさ寝てば
=巻14-3414 作者未詳=
伊香保の高い井堰の上に現れる虹がはっきりと見えるように、人目につくまで一緒に寝ていられたらなぁ。という意味。
「伊香保(いかほ)ろ」は群馬県の榛名山周辺をさす。
「井手(ゐで)」は水をせき止める設備だが、現在その存在は不明だ。
榛名山は上毛三山の一つであり、古来山岳信仰を受けてきた山である。山の南西麓に榛名神社が祀られている。
榛名山に関係する伝承では、巨人ダイダラボッチが、富士山、浅間山、榛名山を競争で作り、あと一息というところで富士山のだいだらぼっちが勝ったという民話や、榛名神社が諏訪神社から井戸を通して食器を借りたという民話や、弘法大師が杖を刺して井戸を掘ったという民話が残っており、山岳信仰が盛んだったことをうかがわせる。
この万葉歌は伊香保に3基も建っている。(水沢観音駐車場、水沢観音植物園、伊香保神社)水沢2基は万葉仮名、伊香保神社は楷書表記である。
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この万葉歌碑は、水沢観音の植物園内に建てられているものである。
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