飛鳥への旅

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万葉アルバム(関東):群馬県、高崎市 高崎自然歩道 9地点/ささの葉は

2013年09月05日 | 万葉アルバム(関東)


ささの葉は み山もさやに さやげども
我が妹おもう わかれきぬれば
   =巻2-133 柿本人麻呂=



 ささの葉が風にそよいでざわざわと鳴っていても、私はあの人のことを思ってやみません、別れて来たあの人のことを。という意味。

解説板には、
「お前のことでいっぱいだ。哀しい別れだった。峠の笹の葉が鳴り続けていても、私の耳には、何も聞こえない」とあり、心が乱れず一筋に妻を思っている気持ちを

柿本人麻呂に石見相聞歌と呼ばれる長大な作品がある。長歌二首から成り、それぞれに反歌二首が添えられている。上の歌は、最初の長歌に付けられた反歌二首のうち、二首目の作。

国司として石見の国(現在の島根県西部)に赴任していた人麻呂は、いつしか現地の女性と知り合い、深く愛し合うようになった。当時の国司の任期は5年。やがて任期が切れて都に帰らなければならなくなった際、石見の女性を都に連れ帰ることはできず、その悲しい別れをうたったのが石見相聞歌である。


<碑文><クリックで拡大>
   さゝのはゝみ山も
   さやにさやけど
   も我は妹
   おもふわかれ
   きぬれば

  この万葉歌碑は群馬県高崎市の高崎自然歩道、マップ9地点に建っている。


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