山吹は 日に日に咲きぬ うるはしと
我が思ふ君は しくしく思ほゆ
=巻17-3974 大伴池主=
山吹の花は、日ごとに美しく咲いてゆきます。そのように美しくお見受けする貴方のことが、しきりと恋しく思われます。という意味。
大伴池主は大伴氏の同族であり、家持にとって家持にとっては従兄弟にあたるようだ。
大伴家持が越中国の国守として赴任した時、大伴池主は同国の掾(じょう)の職にあった。一族で旧知の池主がいたことで心強かったと思われ、家持はたびたび池主を宴に招いている。この歌は天平十九年(747)三月、病床にあった大伴家持に書簡として贈った歌である。
山吹はバラ科の落葉低木。低い山地や水辺に生え、一重山吹、八重山吹、菊咲き山吹などがある。3月から5月にかけて、鮮やかな黄色の花がきれいに咲く。
『万葉集』に詠まれた「やまぶき」は十八首ある。
この万葉歌碑は、千葉県袖ケ浦市袖ヶ浦公園にある万葉植物園に建てられている。
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