ほととぎす 鳴く声聞くや 卯(う)の花の
咲き散る岡に 葛(くず)引く娘子(おとめ)
=巻10-1942 作者未詳=
ほととぎすの鳴く声を聞きましたか、卯の花が咲いては散る丘で葛を引いている娘さん。という意味。
ウツギ(空木)、ユキノシタ科ウツギ属。ウノハナ(卯の花)とも呼ばれる。
茎が中空のため空木と呼ばれる。「卯の花」の名は空木の花の意、または卯月(旧暦4月)に咲く花の意ともいう。
5月下旬から7月にかけて、円錐花序を多数だし、直径1~1.5㌢の白い花が密に垂れ下がって咲く。
ウツギには、ヒメウツギ、マルバウツギ、サクラウツギ、ウラジロウツギ、バイカウツギなど種類が多く、ホトトギスも迷うくらいである。
ウノハナは万葉集に24首も登場する。その多くが、霍公鳥(ほととぎす)とセットで詠まれている。唱歌「夏は来ぬ」の「卯の花の匂う垣根にホトトギス早も来鳴きて・・・」でもセットで詠まれていてお馴染みである。
こちらの万葉歌碑は、奈良県橿原市にある万葉の森に置かれているもの(2011/11/14写す)。
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