それでも僕はテレビを見る

社会‐人間‐テレビ‐間主観的構造

NHK「アジア食紀行」:世界もののなかで最もワイルド

2017-12-17 11:06:19 | テレビとラジオ
この番組はもう一年前からのもので、今は再放送をしている状態だが、しかし面白い。

料理人のコウケンテツがアジア各地の家で料理をまなび、料理をつくる。

その料理と環境のワイルドさ。

見知らぬ食べ物、見知らぬ食習慣。

虫、花、謎の葉っぱ。

けれど、それをショッキングに伝えるのではなく、ごく普通の家庭料理として伝えるのがこの番組。

どこで探してきたのか不思議になる現地の家庭にお邪魔するNHK。

コーディネーターすごいぞ。

コウケンテツのさわやかで落ち着いたリアクションも素晴らしい。

臭いものは臭いし、苦いものは苦い。ちゃんと伝えながらも、それが料理にどういかされているのか、冷静に分析してくれる。

そうしたセンセーショナリズムを避ける演出が、逆に現地のワイルドさを引き立たせるから不思議。

そして、どんな料理もなんだかんだで美味しそうなのだ。

それはそうだ。何十年、何百年もかけて創られた食文化。それに対する敬意こそ、食レポの本質ではないか。

この番組の強さは、そうした演出に加えて、コウケンテツの愛らしさもすごい。

どんな場所でも優しくされてしまうグローバルイケメン!

カエルをさばいたり、豚の血を料理したりするシーンは、かなりグロテスクだから見るときには注意してね‼