昨日の「きょうの料理」では、料理研究家マロン氏が20分間で3品の献立を作る、という企画をやっていた。
それが近年稀に見る激しく面白い料理番組だったのである。
マロン氏と言えば、マイルドなオネエキャラの料理研究家で知られている。
話しが上手なだけでなく、全体におしゃれで、スタイリッシュな雰囲気の料理をプロデュースしている。
辻調理師専門学校を卒業後、フードスタイリストとしてのデビューは83年だそうで、もうベテランの料理研究家のひとりである。
そのベテラン料理研究家マロンの本気が垣間見えたのが昨日の「きょうの料理」。
料理を単に20分以内で作るのではない。
材料を切り、調味料を量るのもすべて20分以内なのである。
これは案外難しい。
いやもちろん、簡単な料理を20分以内で作るならば、なんてことはないのである。
けれども、しっかりとした料理3品を20分で作るのは神業と言って良い。
昨日作っていたのは、「農園グリーンパスタ」、「クレソンハニービーフ」、そして「にんじんドレスの満腹スパサラダ」。
いずれも野菜を数種使っていて、味も美味しそう。クレソンハニービーフに至っては付け合せのじゃがいもまで付いている。
普通に作れば、一時間はゆうにかかりそうなメニューである。
マロンは収録前のリハーサルで、実は20分の制限時間をオーバーしていた。
つまり、そもそも無理に近いプログラムをこなそうとしていたのだ。
だが、マロンは自らのプライドにかけて、このメニューを20分で作りきる決意をしていた。
時間がなく、出来る限り効率的に動くために、アシスタントのアナウンサーは遠くから声をかけるのみ(いわゆる、天の声)。
マロンの集中力は半端ない。
料理が始まると、マロンはいつもの流暢な話し方で料理を説明しながら作っていく。
スタートから本気モードだ。なぜなら、リハーサルで時間をオーバーしているのだ。
あっという間に5分が経過する。
刻むべき野菜は無限にある。フードプロセッサーを使うものの、それでも大変だ。
ゆでるパスタは二種類。
肉も焼く。
パスタのソースもフライパンで作らなければならない。
ガス台はふたつだから、時間差でうまく処理していく。
ジャガイモも電子レンジにかける。
時間がどんどん減っていく。
焦るマロン。
マロンの手つきはどんどん素早くなっていく。
質問するアナウンサーの声をしばしば無視するマロン。
飛び散る野菜、鳴り響くタイマー。
マロンの所作はいよいよダイナミックになっていく。まるでジェイミー・オリバーのごとくだ(マロンにとっては心外かもしれない)。
5分が減り、さらに5分が減る。
アツアツのじゃがいもの皮を剥くマロン。
最初は熱いと言って布巾を使っていたマロンだったが、遂には素手で皮を剥くマロン。
アナウンサーに「褒めて!」と愚痴るマロン。
明らかにペースがまずいらしく、マロンはいよいよ素早くなる。
そして、遂にはこうつぶやいたのだ。
「マロン、落ち着け・・・」
まるでマンガのようなセリフ。それは本来心の声。これがマロンの本気。
マロンにこの言葉を呟かせるNHK・Eテレ。なんて恐ろしいテレビ局!
アナウンサーが言う。
「そんなに時間を気にしなくて大丈夫ですから!」
明らかにカチンときたマロン。
時間を気にさせているのは誰だ!貴様たちNHK・Eテレだろ!マロンが料理研究家プライドをかけてやっているんだぞ、黙れ!
そんなふうに言いたげなマロン。
だけど、マロン。一体、この料理は誰のための料理?
あなたの腕前でしか20分で作れない料理って、私視聴者には一体どういう意味があるの?
でも、関係ない。そんなの関係ない。
これは格闘技。
時間内に料理をつくる格闘技。
この番組はスポーツなのだ!料理というスポーツを楽しむ番組なのだ!
遂にサラダができた、ステーキもできた。
しかし、無情にもそこまで!
20分が過ぎた!
その一分後、パスタが出来たが、もう時間は終了している!
マロン、苦悶の表情。しかし、最後は笑顔でフィニッシュ!!
試食も何もなく、料理が出来たところで番組終了。
これはスポーツ番組、試食などというヌルいパフォーマンスはいらないのだ!!
ありがとう、Eテレ!ありがとう、マロン!
それが近年稀に見る激しく面白い料理番組だったのである。
マロン氏と言えば、マイルドなオネエキャラの料理研究家で知られている。
話しが上手なだけでなく、全体におしゃれで、スタイリッシュな雰囲気の料理をプロデュースしている。
辻調理師専門学校を卒業後、フードスタイリストとしてのデビューは83年だそうで、もうベテランの料理研究家のひとりである。
そのベテラン料理研究家マロンの本気が垣間見えたのが昨日の「きょうの料理」。
料理を単に20分以内で作るのではない。
材料を切り、調味料を量るのもすべて20分以内なのである。
これは案外難しい。
いやもちろん、簡単な料理を20分以内で作るならば、なんてことはないのである。
けれども、しっかりとした料理3品を20分で作るのは神業と言って良い。
昨日作っていたのは、「農園グリーンパスタ」、「クレソンハニービーフ」、そして「にんじんドレスの満腹スパサラダ」。
いずれも野菜を数種使っていて、味も美味しそう。クレソンハニービーフに至っては付け合せのじゃがいもまで付いている。
普通に作れば、一時間はゆうにかかりそうなメニューである。
マロンは収録前のリハーサルで、実は20分の制限時間をオーバーしていた。
つまり、そもそも無理に近いプログラムをこなそうとしていたのだ。
だが、マロンは自らのプライドにかけて、このメニューを20分で作りきる決意をしていた。
時間がなく、出来る限り効率的に動くために、アシスタントのアナウンサーは遠くから声をかけるのみ(いわゆる、天の声)。
マロンの集中力は半端ない。
料理が始まると、マロンはいつもの流暢な話し方で料理を説明しながら作っていく。
スタートから本気モードだ。なぜなら、リハーサルで時間をオーバーしているのだ。
あっという間に5分が経過する。
刻むべき野菜は無限にある。フードプロセッサーを使うものの、それでも大変だ。
ゆでるパスタは二種類。
肉も焼く。
パスタのソースもフライパンで作らなければならない。
ガス台はふたつだから、時間差でうまく処理していく。
ジャガイモも電子レンジにかける。
時間がどんどん減っていく。
焦るマロン。
マロンの手つきはどんどん素早くなっていく。
質問するアナウンサーの声をしばしば無視するマロン。
飛び散る野菜、鳴り響くタイマー。
マロンの所作はいよいよダイナミックになっていく。まるでジェイミー・オリバーのごとくだ(マロンにとっては心外かもしれない)。
5分が減り、さらに5分が減る。
アツアツのじゃがいもの皮を剥くマロン。
最初は熱いと言って布巾を使っていたマロンだったが、遂には素手で皮を剥くマロン。
アナウンサーに「褒めて!」と愚痴るマロン。
明らかにペースがまずいらしく、マロンはいよいよ素早くなる。
そして、遂にはこうつぶやいたのだ。
「マロン、落ち着け・・・」
まるでマンガのようなセリフ。それは本来心の声。これがマロンの本気。
マロンにこの言葉を呟かせるNHK・Eテレ。なんて恐ろしいテレビ局!
アナウンサーが言う。
「そんなに時間を気にしなくて大丈夫ですから!」
明らかにカチンときたマロン。
時間を気にさせているのは誰だ!貴様たちNHK・Eテレだろ!マロンが料理研究家プライドをかけてやっているんだぞ、黙れ!
そんなふうに言いたげなマロン。
だけど、マロン。一体、この料理は誰のための料理?
あなたの腕前でしか20分で作れない料理って、私視聴者には一体どういう意味があるの?
でも、関係ない。そんなの関係ない。
これは格闘技。
時間内に料理をつくる格闘技。
この番組はスポーツなのだ!料理というスポーツを楽しむ番組なのだ!
遂にサラダができた、ステーキもできた。
しかし、無情にもそこまで!
20分が過ぎた!
その一分後、パスタが出来たが、もう時間は終了している!
マロン、苦悶の表情。しかし、最後は笑顔でフィニッシュ!!
試食も何もなく、料理が出来たところで番組終了。
これはスポーツ番組、試食などというヌルいパフォーマンスはいらないのだ!!
ありがとう、Eテレ!ありがとう、マロン!