うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

第1号論文がWEB上で公開されました!

2010年03月09日 23時49分46秒 | えぞ日記(北海道編)・・その他
先々週にJCIM誌に受理された私の第1号論文が、ついにウェブ上で一般に公開されました。

我が論文は先週の初めに出版前の最終校正作業を終え、現在は印刷待ちの状態となっています。誌上への掲載に先立ち、一足先にウェブ上での公開が昨日から始まりました。

JCIM誌の印刷待ち論文紹介のページ↓
http://pubs.acs.org/journal/jcisd8

リンク先のArticles ASAP (As Soon As Publishable)リストに紹介されている、
「Secondary Structure Characterization Based on Amino Acid Composition and Availability in Proteins」
という論文が私の手がけた論文です。

私の名前も、セカンドオーサー(第2著者)として、ちゃんと記載されています。
ちなみにファーストオーサーは琉球大学時代の私のボスの准教授で、サードとラストのオーサーはボスの神奈川大学時代の共同研究者(教授)です。私以外の3人の名義で、以前にこの研究の原案となった論文が出されています。

思えば研究室配属当時、私はタンパク質の知識などほとんど持っておらず、最初の打ち合わせで二次構造の基本からボスに教えてもらった程でした。しかし、この研究に取り組む中で、タンパク質が生体高分子として非常に重要な役割を担っていること、タンパク質を取り巻く古今の研究者の奮闘の歴史、そしてタンパク質の立体構造の美しさなど、様々なことを学ぶことができました。高校時代から抱き続けていた生命科学研究への憧れも、この研究によって具現化されました。「なんとなく格好良い」から、「この研究は面白い!」へと、私の中での位置付けが変わっていったのです。

私の学科(海洋自然科学科生物系)は日本の大学の生物系学科では珍しく、今でも生態学研究が盛んに行われています。その中でタンパク質、しかもパソコンでのイン・シリコな研究に出会ったことは奇跡的でした。(ボスの方も私のような学生が学科にいたことに驚いていて、「100年に1度じゃないかな」とよく呟いていました)
今、北大のタンパク質専門の研究室でこうして研究生活を堪能できるのも、この研究と出会ったおかげです。

そんな色んな思い出が詰まった研究が、この度一つの形になって世に出たわけです。感慨無量です。
これまでは、ゼミや雑誌会で他人の論文を読む際に、「チッ、長いな・・」とか、「もっと分かりやすく書けよ・・」とか突っ込んでいましたが、今後はちょっと読む姿勢も変わりそうです。「論文は研究者の宝」(by今の研究室の教授)なのですから・・。



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