うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

北帰行。―天気晴朗波低し―

2010年08月29日 23時16分57秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
舞鶴から20時間の船旅を経て、無事に北海道へ戻ってきました。
今回の船旅は、過去4回の日本海航路乗船の中で、最も波が穏やかで、全く揺れを感じない快適な航海となりました。


今回利用した舞鶴~小樽航路には、「はまなす」と「あかしあ」という高速フェリー2隻が就航しています。高速航行への最適化のため、細長い船型をしており、全長は225mに及びます。実は、国内法規により、船舶は全長200mを超えると「巨大船」に分類され、狭水道の通過など運用上で制限を受けることになります。そのため、一般的に定期運航するカーフェリーは、200m未満で建造され、新日本海フェリーの他船や、太平洋フェリーの新造船も、全長はギリギリの199.9mに抑えられています。その中で、この「はまなす」型2船だけが壁を超えた存在となっているわけです。6万4千馬力の強力なエンジンが生み出す最高速力は31.5ノット(時速58km/h)にもなり、軍艦もびっくりのスペックを備えています。(ちなみに燃費は5m/Lで、1航海で750万円分の燃料を消費するそうですby船員さん談)


他の船たちとの比較。縮尺は全て揃えています。
各船の要目を記すと、
・サファイア・プリンセス:英プリンセスクルーズ所属、全長290m、総トン数(国際)11万6千トン、2004年三菱重工長崎造船所にて竣工
・あかしあ:新日本海フェリー所属、全長225m、総トン数(国内)1万7千トン(国際総トンだと3万トン強くらい?)、2004年三菱重工長崎造船所にて竣工
・すずらん:新日本海フェリー所属、全長199.4m、総トン数(国内)1万7千5百トン、1996年石川島播磨重工東京造船所にて竣工
・フェリーざまみ:沖縄県座間味村所属:全長61m、総トン数(国内)450トン、1998年山中造船波方にて竣工
という陣容です。「サファイア・プリンセス」と「あかしあ」は同時期に三菱重工長崎で建造されており、世界に誇る日本の造船技術を結集した船という点でも共通していると言えるでしょう。
それにしても、「フェリーざまみ」がとても小さく見えますね。沖縄本島から座間味島へ渡るときの重要な足であるこの船。車両も多数搭載できますし、近くで見ればそこそこ大きいのに、巨大船と比べるとこうも小さいものなのですね。

話が長くなってしまいました。
船キチとしての話題はこれくらいにしておいて、今回の船旅について紹介しましょう。


昨晩の深夜、舞鶴港にて。新日本海フェリーの舞鶴ターミナルは、他の港よりも建物が古く、こじんまりとしています。今回乗船した船、フェリー「はまなす」は2階建て(一部3階有り)の建物から大きくはみ出して停泊していました。
なお、舞鶴港までは東舞鶴駅からのシャトルバス(季節運行、200円)を利用したのですが、50人乗り大型バスなのに、乗客は私だけでした・・。多分、他の徒歩乗船客はタクシーで港に向かったようです。


フェリーターミナルの受付カウンター前には、今航海の海象予想が掲示されていました。波の高さは1m以下、これは瀬戸内海並みの穏やかさです。春休みに乗ったときには、爆弾低気圧の余韻で、うねりを伴った4mの高波を受け、そこそこ揺れましたが、今回はどうやら快適な航海になりそうです。


23時15分、いよいよ乗船。


「はまなす」船内は、煌びやかな印象。基本的な構造は、春休みに乗船した同型姉妹船「あかしあ」と一緒ですが、内装のテーマが異なります。


こちらは「あかしあ」の6階の壁に飾られているオブジェです。多分、「自然」をイメージしているようです。


そしてこちらが「はまなす」のオブジェ。「天・天空」をイメージしています。よく見れば、左右の壁の素材も異なることがわかりますね。


「あかしあ」の5階右舷側後方カフェテリア。フランス語で虹を意味する「Arc-en-ciel」という名前が付けられています。


で、こちらが今回の「はまなす」のカフェテリア。「Galaxy」という名前が付けられています。やはり天空をイメージしているのですね。


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