うちなー→えぞ日記 (もとすけのつぶやき)

奈良県出身、沖縄での学生生活を経て、北海道ライフを堪能する、
とある研究者の日常のよしなしごとの紹介。

修士論文審査会、無事終了!

2011年08月02日 23時24分10秒 | えぞ日記(北海道編)・・日常
おかげさまで、無事に発表を終えられました。

先週火曜日に審査用の修士論文を提出、それから1週間、ずっと発表用スライドの修正と、発表練習を繰り返して準備してきました。
結局、人前での発表練習は先週火曜日、木曜日、金曜日、そして今週月曜日の計4回行いました。特に昨日月曜日の発表練習は、雑誌会終了後に教室に残った教員と学生有志の前での公開発表練習で、かなり本格的なものになりました。その場では、なんとか発表を制限の7分以内に納め、本番よりも長時間の質疑応答にも耐えられたので、ある程度自信が付きました。また、人前以外でも個人的に発表練習を何度も重ねており、これまでの発表の中で最も準備に余念無く、本番に挑みました。

本日13時少し前、北大札幌キャンパスの北端に位置するシオノギ棟のホールで修論審査会は始まりました。
発表者は私を含めて4人で、私以外は全員中国からの留学生。私はトップバッターでの発表でした。
審査会委員長の教授の開会挨拶、そして私の修論の主査であるK教授による私の演題紹介の後、開始予定時間より少し早くに、口頭発表を始めました。
私は「Study of Antimicrobial Activity in Catalytic-Inactive Insect Lysozyme」というタイトル(修論のタイトルと同じ)で発表しました。まだ学術誌への投稿前なので、詳細は書けませんが、抗菌蛋白質リゾチーム(風邪薬や目薬などによく入っています)の抗菌作用の作用機構を探るテーマの研究内容でした。
ホールには我が専攻の教授陣が大勢詰めかけていて、ほぼ満席の状態。いつもなら緊張で胸が張り裂けそうになるところですが、準備をしっかり行ってきたからか、ここ数年では最も落ち着いて発表を続けられました。そのため、特に発表中に引っ掛かったり、説明漏れをすることもなく、制限時間の7分以内で順調に発表を終えました。
研究発表後は、さらに7分間に渡る討論時間が設けられており、教授陣から質問が次々飛んできましたが、事前に想定していた質問内容が殆どだったので(というか、事前にあらゆる質問の可能性を想定していたのですが)、緊張しながらも、一つ一つ確実に答えることができました。実は発表前、最も質問が来ることを恐れていた教授からも質問が来ました。蛋白質屋にとっては割と難しい観点の質問内容でしたが、リゾチームの進化生物学的な背景を踏まえて無事に答えることが出来ました。
結局、討論は予定の7分を少し超えて続きましたが、最後まで比較的冷静に答え切り、無事に全ての発表を終えられました。

その後、中国人留学生らによる発表を最後まで聴きましたが、皆制限時間の7分を超えて研究内容を発表していました。自分で言うのも何ですが、どうやら今回の私の発表は結構上出来だったようです。(実際、審査会終了後には副査の先生方からお褒めの言葉を頂けました)

計1時間で全員の発表・討論が終了、最後に発表者と教授陣と合同で記念写真を撮り、審査会は終了しました。

こうして、私の北大生活2年間の集大成の発表は無事に終わりました。審査会直後に修了判定会議が行われたのですが、どうやら無事に修了が認められたようです。あとは、9月22日までに事務に修士論文の完成版を提出すれば、9月26日で修士課程修了となります。同日には、学位記の授与式が行われるそうなので、とても楽しみです。(学部卒業以来、他の学生と半年ずれていたせいで卒業式や入学式と無縁だったので・・)

本番前までは胃が痛くなることしきりでしたが、無事に発表を終えたことで、肩の重みがすっきり抜けました。今は実に清々しい気持ちです。
ただ、私の場合はこれから博士課程での研究生活が待っていますから、あまり気を抜くこと無く、次の3年間(多分短縮するので、もっと短い)に向けて気合いを入れ直し、博士号取得に邁進していこうと思います。



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2 コメント

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やったぜ!! (Kaya-chan)
2011-08-04 22:24:18
抗菌作用の作用機構とは、これまた高度な内容!
1922 年に、発見者がノーベル賞を受賞したっけかな。
枯草菌にとってはもう・・・。

9 月 22 日は、意外と早く来るぜよ。
オレも、その頃は前期試験が待ってる(笑)

とにかく、無事に修了が認められたようでよかった!!

次の博士号目指して、ぶっ飛んでくれよ~!!

新バージョンのシステムを導入したナマコより。
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ありがとうございます! (もとすけ)
2011-08-05 23:10:31
さすがよくご存知で・・。
リゾチームは1922年にアレキサンダー・フレミング博士によって発見されたんですよね。
このフレミング博士、私の尊敬する研究者の一人で、
割とずぼらな性格だったそうなのですが、それが元で偶然の発見を積み重ね、
リゾチームに引き続いて、1928年にはペニシリンも発見しています。
確かノーベル賞の受賞理由はペニシリンの方だったかと思います。
セレンディピティの例としてよく紹介される博士ですね。

はい。9月22日の最終論文提出を忘れないように頑張ります。

本当に、色々あっという間に時間が過ぎていくので、博士課程の取得までのあと3年弱、ぶっ飛んだ修行をしようと思います。
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