今回とよく似た状況で起きた事故として、1999年8月22日に香港国際空港で発生した中華航空機事故があります。
台風による強い風の中を着陸進入していたバンコク発の中華航空642便が風に煽られて主翼から接地して、ひっくり返り、爆発炎上した事故です。死者3名、重軽傷208名を数えました。
事故機は奇しくも今回の事故と同じ、マクドネルダグラスMD-11型機でした。
マクドネルダグラスMD-11は、3発機の雄、DC-10の改良型で、垂直尾翼にエンジンが突き刺さる独特のフォルムの飛行機です。1990年初飛行の、比較的新しい型式の飛行機で、DC-10からの目立った変更点としては、胴体延長、操縦装置の電子化、ウイングレット(主翼端の垂直翼)の装着などが挙げられ、新しい飛行機らしい、すらっとした美しいフォルムで飛行機マニアには人気でした。が、90年代以降、双発機の性能向上で3発機の需要は衰え、ボーイング777などが開発されると、そちらを導入する航空会社が増え、早々と2001年に製造終了になりました。
国内の航空会社では、日本航空が10機のMD-11を運用していましたが、2004年に全機が退役、米貨物会社に売却されています。
なお、MD-11は、新鋭の大型旅客機としては事故率が高いと以前から指摘されてきました。全損事故がこれまで6件発生しており、これはその他の90年代以降に開発された旅客機と比べて3倍程度多いのです。このうち今回の事故を含めてフェデラルエクスプレス社による全損事故は3件です。
事故の要因の一つとして、操縦装置の反応がやや過敏なことがあるといわれていますが、今回の事故と関係があるかどうかはまだ分かりません。
台風による強い風の中を着陸進入していたバンコク発の中華航空642便が風に煽られて主翼から接地して、ひっくり返り、爆発炎上した事故です。死者3名、重軽傷208名を数えました。
事故機は奇しくも今回の事故と同じ、マクドネルダグラスMD-11型機でした。
マクドネルダグラスMD-11は、3発機の雄、DC-10の改良型で、垂直尾翼にエンジンが突き刺さる独特のフォルムの飛行機です。1990年初飛行の、比較的新しい型式の飛行機で、DC-10からの目立った変更点としては、胴体延長、操縦装置の電子化、ウイングレット(主翼端の垂直翼)の装着などが挙げられ、新しい飛行機らしい、すらっとした美しいフォルムで飛行機マニアには人気でした。が、90年代以降、双発機の性能向上で3発機の需要は衰え、ボーイング777などが開発されると、そちらを導入する航空会社が増え、早々と2001年に製造終了になりました。
国内の航空会社では、日本航空が10機のMD-11を運用していましたが、2004年に全機が退役、米貨物会社に売却されています。
なお、MD-11は、新鋭の大型旅客機としては事故率が高いと以前から指摘されてきました。全損事故がこれまで6件発生しており、これはその他の90年代以降に開発された旅客機と比べて3倍程度多いのです。このうち今回の事故を含めてフェデラルエクスプレス社による全損事故は3件です。
事故の要因の一つとして、操縦装置の反応がやや過敏なことがあるといわれていますが、今回の事故と関係があるかどうかはまだ分かりません。
起きていきなりこの事故のニュースを目にして、驚きました。
今朝、6時48分頃、成田空港ランウェイ34Lに着陸進入中だった、米フェデラル・エクスプレス社のマクドネルダグラスMD-11F(FX80便中国広州発:貨物便)型機が折からの強風に煽られて着陸直前に滑走路に激突、回転しながら炎上し、滑走路中央付近の西側に離脱して仰向けの状態で停止しました。
午前8時前後に乗員2名が次々に機体から救出されましたが、先ほど残念ながら2名とも死亡が確認されました。
関東地方は昨夜から低気圧が通過しており、成田空港でも事故当時には北西方向から平均風速15m程度の強風が吹いていたようです。(気象庁のアメダスデータより)
ランウェイ34Lは、南南東から北北西方向に伸びており、向かい風での着陸進入でした。(通常、飛行機は向かい風で離陸・着陸します。)
安定した風向・風速であれば、風速15m程度でも十分安全な着陸は行えます。(実際、海上や海岸の空港ではその程度の風は頻繁に吹いていますし。)しかし、風向や風速が乱れている場合(ウインドシア)、特に滑走路に近い場所では飛行機は想定外に大きく動揺し、ハードランディングになり、最悪主翼から突っ込むことになるのです。
恐らく、今回の事故原因もウインドシアだと思われます。
今朝、6時48分頃、成田空港ランウェイ34Lに着陸進入中だった、米フェデラル・エクスプレス社のマクドネルダグラスMD-11F(FX80便中国広州発:貨物便)型機が折からの強風に煽られて着陸直前に滑走路に激突、回転しながら炎上し、滑走路中央付近の西側に離脱して仰向けの状態で停止しました。
午前8時前後に乗員2名が次々に機体から救出されましたが、先ほど残念ながら2名とも死亡が確認されました。
関東地方は昨夜から低気圧が通過しており、成田空港でも事故当時には北西方向から平均風速15m程度の強風が吹いていたようです。(気象庁のアメダスデータより)
ランウェイ34Lは、南南東から北北西方向に伸びており、向かい風での着陸進入でした。(通常、飛行機は向かい風で離陸・着陸します。)
安定した風向・風速であれば、風速15m程度でも十分安全な着陸は行えます。(実際、海上や海岸の空港ではその程度の風は頻繁に吹いていますし。)しかし、風向や風速が乱れている場合(ウインドシア)、特に滑走路に近い場所では飛行機は想定外に大きく動揺し、ハードランディングになり、最悪主翼から突っ込むことになるのです。
恐らく、今回の事故原因もウインドシアだと思われます。