ぽれぽれ百綴り

犬好きおばさんのんびり雑記。

親亀、子亀

2011-05-07 18:22:16 | Singapore/日々の暮らし
シンガポールは貿易立国なので、輸入品がわんさかです。
っていうか工業製品の分野における国産がしめる割合は、
本当に少ないのではないでしょうか。
しかも、国内向けカスタマイズなどしないまま、
市場に出回ることも多いみたいです。
シンガポーリアンはコスモポリタンでおおらかだから、
細かいことはあんまり気にしない、ということなのでしょうか?
だから、電化製品のプラグの形もさまざまです。
そういった背景からか、電気屋さんや雑貨屋さんには、
各種アダプターがレジ横の一番目に留まりやすいところに並んでいます。
 
私たちのマンションも入居時に家電が揃えられていたのですが、
各国製品寄せ集めなところがあります。
コンセントにはアダプターがいっぱい差し込んであって、
○タイプのものを△タイプに差して、その上に□タイプを差す、みたいな感じで、
まるで、親亀の上に子亀が乗って、子亀の上に孫亀が乗って、の状態です。
「そんなんで大丈夫なのか?危険じゃないのか?」、
きっと、「タコ足配線は危険」の知識のある日本人ならそう思うことでしょう。
はい、そのとおり。
危険です。
何で私が、アダプターの売り場をチェック済みなのかというと、
すでに買い求めた経験があるからなのです。
 
こちらに来て翌日、
することが思いつかないので、掃除をすることにしました。
私のなかでの家事の位置づけが思いやられる一文ですね。
エレクトロラックス(スウェーデンのメーカー)の掃除機があったので、
そのプラグを孫亀に差して、リビングからはじめました。
掃除機があると、本当に楽ですね。
だからといって苦にならないとか、口が裂けても言いませんが。
上海のときは、お茶ガラをまいて、ほうきで掃いてましたから。
ところが、機嫌よくさくさくと掃除機をかけていたら…背後から鼻を突くような異臭が!?
振り返って見ると、孫亀と子亀のあいだから煙が上がっており(((((゜ロ゜屮)屮
駆け寄って調べると、孫亀が溶け、溶けた物質で子亀への差込口がふさがってましたщ(゜ロ゜щ)
まあ、溶けたのがアダプター…使えなくなったのが孫亀、子亀でよかったです。
掃除機のプラグだったら、弁償も高くついたでしょうから。
何よりも、すぐに気付いてよかったです。
こちらに来て翌日に火事を起こすなんて、
いくらナニが弱めの私がやったこととはいえ、あまりに人騒がせすぎるし、
それで万一、焼死なんてことになったら、
さすがにこの私でもかわいそう過ぎると思うのです。
 
 
【こちらが負傷なさった孫亀さん】
 
というわけで、労災認定もしてやれない哀れな孫亀たちをお供に連れ、
新アダプターを求めて、マンションから旅立ったわけです。
初めての“ひとりでおつかい”が、アダプター、
…海外生活は色々大変です。
アダプターの需要がどれほどのものなのかわからず、見つけられるかどうか不安でした。
それで、孫亀たちに同行してもらったわけですが、
前述のとおり、目立つところに何種類も多量にあったので、あっさり見つかりました。
ほっ。
この際だから、日本から持ち込みの家電や、もともとあったものを、
アダプターをいちいち取り外さずに各部屋で使えるようにと、まとめ買いしました。
 アダプター大人買い、日本にいてはなかなか経験できないことです。
いろんなタイプのプラグが差し込める便利なやつが、ひとつ$1.8(130円くらい)でした。
彼らの力を借りると、親亀子亀状態から脱出できそうです。
 
【新顔のアダプターさん。頭と背中に様々な形の差込口】
ちなみに、我が家の備え付けの家電ですが、
パナソニックやシャープ、サンヨーなど日本勢が優勢でうれしいところですが、
フィリップスやゼネラルエレクトリック、ティファール、
モトローラ、サムソン、先のエレクトロラックス、
なんかわからない漢字の中国ブランド、など、本当に万国旗です。
シンガポールのコンセント向けプラグを持っている製品が多いですが、
そうでないものもあります。
シンガポールがどういう国か、またちょっと理解できたような気がします。
 
それにしても、
シンガポールのおおらかな主婦の皆さんは、
常にこんな危険と隣りあわせで家事にいそしんでいるのでしょうか?
頭がさがる思いでございます。
危険にさらされることに慣れていない日本の主婦としては、
できれば避けてとおりたい所存です。
決して掃除をサボりたいのが本心ではありません。
 
さて、ご心配をおかけしているシロさんですが、
回復の兆しが見えてきました。
食事もおかゆから普通食に切り替わっているそうです。
三度の食事の次に大好きなお散歩は、
短めで辛抱しているみたいです。
全快までもう少し。
おとなしくして過ごそうね。