ぽれぽれ百綴り

犬好きおばさんのんびり雑記。

断食道場でダメな私をリセット-4-

2016-06-30 08:11:06 | たび・現実逃避
2度めの閑話休題。
3度めはありませんように。

断食レポ続き。

【3日め】
ここに来て毎日ですが、
朝は6時過ぎには目を覚ましました。
にぎやかな鳥のさえずりと朝日のおかげ。
なんといっても十分すぎる睡眠のおかげ。

消灯は夜10時です。
が、
同室のおふたりが夜の巡回が終わる9時過ぎに消灯してしまわれるので、
私も寝るしかない。
9時半くらいには眠りについていたかと。
不眠症のBさんが夜中にごそごそ寝起きを繰り返されるのも、
ゆったりした毎日なのでさほど気にならず。

彼女は毎日飲んでいた睡眠導入剤も禁じられ、
加えて、ファスティング中も食欲が衰えなかったどころか、
一層激しさを増していたようで。
食べたいのに食べられず、眠りたいのに眠れず。
ずっと辛そうで気の毒なくらいでした。

私の辛さといえば2日めに悩まされた頭痛。
それはいつの間にか止んでました。
が、この日はお通じに悩まされました。

普段の私はそれはもう快腸で、朝は必ず。
加えてもう1回あることも。
それがウンともスンとも、というのはとても不快です。
これもファスティング中は起こりうることだそうで、
朝の巡回時に訴えると、
「明日もダメならあさってに緩やかに効く下剤を出しましょう」と。
え?
今日はこのまま?明日も?
このままあさってまでお通じナシかもれないなんて!
イヤだー!

体重はさらに0.9kg落ち、ケトン体もMAXの3+でした。
ケトンの出を多少ケチってもいいから、出すものを出したい。
下痢になる方もいらっしゃるというから、それよりはマシ?

この日からかな、
お部屋での過ごし方も3人三様になってきました。

Aさんは趣味の刺繍を始め、
Bさんは持ってきた本を読むように。

私が持ってきた本は気分転換になるようなものではないので、
この日もまだ読む気になれず。
(1冊だけのエッセイ『旅をする木』は何度も読んだもの。いつも持参するお守り)

「カウンセリング希望者は目を通しておくように」
と、貸し出してもらったドクター笹田の著書とDVD(3枚組6時間!)も気が重くて放置。
結局、娯楽用のDVD映画を借りて、時間つぶしをすることに。
自室にプレイヤーがないので、サークル室など空部屋を探して、
空き時間にコマ切れに見ていました。






(アメリカ映画とヨーロッパのが半々くらい。
1日に1、2作見ました。)

この日、特筆すべきはドクター笹田のナマ講義。
午後1時の開講です。

DVD講座は参加者がいない時もあるくらいなのに、
さすがナマ講義は満員御礼でした。
毎朝の短い診察をのぞくと、
彼の話をナマで聴けるのはこの機会だけですからね。

ドクター笹田はとても姿勢が良く、いつもにこやか。
彼が教祖なら、私は即、入信してもいい!
と信仰心のない私が言い切れるくらい、
陰陽でいうところの陽の気、それに満ちていらっしゃいます。
お人柄の良さも漂っています。
元々は最先端の研究をヨーロッパでなさっていたエリートなのに、
まだファスティングが今ほどメジャーじゃなかった30年以上も前から
その効果に着目して、ここでの療法を確立なさった方。

私がここを選んだのは、
彼の記事を新聞で読んだからというのもあります。
信念が感じられ、信用できそうで。
公営で安かったというのも大きいんですがね。

そんな方の講義が週に一度だけ開かれるのです。

是が非でもそれは聴かなくては!



期待を裏切らず、

いつの間にかぼーっと
寝てしまいました。

毎日9時間近くも寝ていますのに。

ファスティングでアタマがぼーっとしてたせいですね。

途中、熱心にメモを取ったりもしたんですがね。

彼のお話で心に残った言葉。

「今回の滞在が長い方は今回、
今回は短い方はぜひ次回は長く滞在して、
ファスティングの醍醐味を味わっていただきたい。
それは、3日めから5日めにやってきます。
ある朝、目覚めるととてもさわやかなんです。
鳥のさえずりが耳に心地よく、朝日も気持ちよく、
今までにないくらい世界が輝いて見えます」


!!

それ、聞いたことがある。
ファスティングの何日めかに幸福感に満たされ、
五感が研ぎ澄まされ、アタマが冴えわたる瞬間がやってくるって。

まゆつばかと思ってた。
そんな宗教じみたことがほんとに起こるんか、って。
でも、彼の口から聞いた言葉は信用できそう。

私はそれを体験しに来たんだわ。
それでシロスから立ち直るんだわ。

あれ?
でも私ってすでに今日が3日めやん。

…全然『さわやかな朝』ちゃうかった。
どころか、お通じがなくて、いつもよりもんもんとしてる。

まあ、後日に乞うご期待、ですかね。

講義が終わるとまたすることがなくなり、
DVD映画の続きを見に行きました。

朝の体操以外、カラダを動かさないから、
どうにもなまってくる。
そこにきて、アタマは冴えないし、
腸はつまってるし、なんだかなあ。
やることもなくて、家にいるときよりダラダラ。

あー、スッキリせえへん。

そんな1日でした。


【4日め】
『さわやかな朝』はその日もやってきませんでした。
もんもん。

お通じもナシ。
もんもんもん。

明日こそ下剤をもらってスッキリしたい。

体重前日比マイナス0.3kg、ケトン体3+。
体重の落ち方が鈍くなりましたが、
出すものを出してないんだし当たり前でしょう。

この日、お通じより気になることが起きました。
元々高めの私の脈拍数。
いつも70ちょっと、ここへ来てから80ちょいを記録。
それが、午前には96になりました。

脈拍数96!?

怖いよーう。

ビビる私に、ドクター笹田は「順調ですね」と。

そうなの?
発作を起こしたりしないの?

午後にはさらに上がって106を記録。

脈拍数106って!!

死ぬんちゃうやろな?

ハンガーストライキで命を落とすほど、
ダメな私に訴えたいことなどない!

巡回時にナースさんに訴えるも、
「あー、はいはい」って感じ。
よくあることのようです。

この症状はいただいた資料にも書かれてました。
でも、こんなにとは。
私ひとりで知識もないままに経験すると、
きっと怖くなってファスティングを中断したと思います。

その日もやる気もなく、やることもなく、
もんもんとした気持ちのまま、
午後からもダラダラとDVD映画を見ました。

1作見終わったところで、キリがいいのでいったん自室に戻ることに。

おや?

トイレに行きたいぞ。



……

………

やりました!

ついに待ちに待ったお通じが!


♫♫♫

機嫌よく手を洗っていたその時です。

蛇口からの水の音がちょろちょろと耳に心地よく

すっきりしたカラダも気持ちよく

今までにないくらい世界が輝きだしました

ゾクゾクゾクと鳥肌。

アタマにかかった深い霧が晴れていく感覚。

WA-TE-R!!




私がヘレン・ケラーなら叫んでいたことでしょう。

代わりに全力で走り出しました。

うんこハイ?

(注:うんこハイとは、犬や猫がトイレの大を済ませた直後に
ハイテンションで脱兎のごとく駆け出したりすることです。)


きたきたきたきたきたーっ!

ファスティングの醍醐味の『さわやかな朝』がついにやってきました!!

(午後ですが)

そのまま走って自室にとびこみました。

(廊下を走ってはいけません。)

興奮を抑えきれず、同室のふたりにご報告です。

ついにやってきました!

そのときがきたんです!!

鼻息荒く、足をバタバタさせながら、
大興奮で説明する私に、

「ねえ、ホコリがたつからよそでやってくれない?」

冷静なAさんが優しく言います。

「じっとしていられないなら、庭を散歩してきたら?
ファスティング中でもそれくらいはよかったはずやし。
走ったりしちゃアカンけどね」

7日間のプログラムですでに復食の始まっていたおふたり。
彼女たちには『さわやかな朝』はこなかったようで、
この興奮と感動をわかちあうことはできませんでした。

仕方なくシューズを履いて、施設を出て、歩き出す私。

ぐるぐる。

施設の外周をまわります。

ぐるぐるぐる。

両手を大きく振って競歩のように。

アカン。

じれったくて歩いてられない。

どっぱー!!



イエローストーンの間欠泉のようにドーパミンが大放出されたようで、

気づいたときには、

全速力で

脱走

していました。


沼の横を走り、


小径でさらに加速して、


たまねぎ畑を突っ切って、


たまねぎドロボーの衝動を抑え、


川にかかる橋をダッシュで渡って、


神社に到着。


境内のひんやりとした空気でようやく我にかえりました。

(写真は後日に撮ったものです。)

はーっ。
すっとした。

なんだかうれしくて仕方ありません。
笑いが止まらない。
こんな気持ちになったのは久しぶりです。

笑って笑って…泣けてきました。

シロ、ありがとう!



スポーツは禁止。
外出も禁止。
ファスティング中に走るなんて、もってのほか。
しかも私、実はかれこれ1年以上走ってませんよ。

不整脈で死ななくてよかった。

誰もいない神社でお礼のお参りをしたあと、
帰りは行きよりもうんとスピードを落として、
キロ7分半くらいでスローランニング。

無事に帰ってきました。

ああ、気持ちよかったー!

カラダだけじゃなく、アタマもスッキリ。

往復で2キロくらいの距離を走ったと思います。

どうってことのない距離なんですが、
なにぶん1年以上走ってませんし、ファスティング4日めですしね。

ドッと疲れました。

この日は気分爽快でぐっすり眠れました。

断食レポ続きます。
ついに7月突入ですよ、どんなけ話が長いねん。


シロさん、あのとき一緒に走ってたで。

ご覧いただきありがとうございました。

Brexitによせて-濁茶その3-

2016-06-28 12:00:58 | 日記
引続き断食レポをお届けしたいところですが、
ちょっとたて込むことが起こりまして。

今日明日、あさってと忙しくなる予定で、
要領が悪い私にはレポをまとめるのが難しい。

またお茶をにごして昔話など。


(一昨日、山形から届いたさくらんぼ。
シロクマ相方の友人夫妻がこの時期いつも送ってくださいます。
彼らの手摘みなんですよ。
たくさんつまんでからの写真でごめんなさい。)


イギリスは通貨にユーロを導入せず、自国通貨のままでした。
離脱するとなったら、それが奏功しますね。

あれ?
自国通貨のままの北欧諸国とか、この流れが波及しませんかね?
大丈夫なんでしょうかね?


ユーロが導入されたあの頃、
私はお正月休みをひとり海外で過ごす習慣になっていました。
12月31日から1月3日まで。
その前後に土日がくればその分長く。
短い。
それでも旅に出るんだから、
よほど非日常に自分をおきたかったんだなあ。

その年はオランダのスキポール空港を経由してエジプトに行きました。
復路は時間があったのでアムステルダムの街へ。
年が明けて、通貨はユーロになっていました。
街角のあちこちでATMに並ぶひとの列がものめずらしい。

私はぴかぴかの紙幣を手に、
知らないとそれとわからないような小さな博物館に入りました。
猫の絵や置物なんかを集めた趣味の博物館です。

誰もいない。
年明け早々で開いてないのかな?
「開いてますよ」
迎えてくれたのはほんわかした雰囲気のおばあさんでした。

彼女は私から入館料を受け取ると、
大きな声でご家族をお呼びになりました。

「なになに?なにかまずかったの?」

奥から出てきたのは大きくて優しそうなおじいさん。
おばあさんはにこにこと笑って、
私にもわかるように英語で彼に話します。

「うちにも新しい時代の風がやってきたのよー!」

そういうことか!

ユーロ導入後、初めての入館者が私だったわけです。

私は老夫婦とハグして新年を祝い、
ヨーロッパが新たなステージに進んだことを祝いました。

「うちに新しい風を運んだのが、
アジアの遠い国からやってきたひとだなんて、
ほんとうに新しい時代なのねえ」

おばあさんの言葉を思い出します。

今またヨーロッパは新しいステージに進みます。
後退なのかもしれないけれど。

イギリスのEU離脱。
それを決定づけたのは移民問題ですよね。
新しい風を運んだのは、異国の人たちだったってことか。

未来を信じて瞳を輝かせていたあの老夫婦が懐かしい。
元気でいらっしゃるかな。

これから混迷するヨーロッパ。
彼らはどんな思いでいるのかな。

これからどんな時代になるのかな。


(今、降りた電車は真田丸!
大阪環状線をよく走っています。
「激動の時代」っていつの世も表現されるけど、
日本史上、これほど激しかった時代もなかなかないでしょう。
そういや実家にある『真田太平記』は5巻くらいまで。
いつも私は挫折してるんだなあ。)


シロさん、ユーロ導入はあなたが来てから初めて迎えるお正月やったわ。
一緒に過ごせず、ごめんな。

ご覧いただきありがとうございました。

断食道場でダメな私をリセット-3-

2016-06-27 08:49:36 | たび・現実逃避
イギリスEU離脱決定、混乱が続きそうですね。
世界はどこへ向かうんでしょう。

ドメスティックな話題で恐縮ですが、さかのぼること数か月、
シロさんの闘病費用捻出のため、実家でタンス預金を物色していた私。
めでたくお給料2か月分くらいのポンド紙幣を発見しました。
それは、10年くらい前、
当時親しくしていたイギリス在住の友人を何度か訪れる機会があって、両替したもの。
その残りをそのままにしていたのでした。
もちろん、円貨への両替をすませて臨時収入(といっても自分のお金)をGET!

今、ポンド急落の相場を見て、そうなる前に両替できた幸運を、
これもシロさんのおかげなのかなあ、と不思議に感じています。


引続き断食道場レポのお届けです。

【2日め】
朝起きると自分ですることがいくつか。

オシッコをとって、ケトン体の値を調べる。
パンツいっちょうになって体重をはかる。
あとは自室で血圧、脈拍、体温の測定。

それらは自分で記録します。


(こんな感じ。ヒミツだらけでスイマセン。
訂正の多さが飲み込みの悪さを物語ってますね。
ま、ファスティング中はアタマがぼーっとするということで。
線グラフのうち、左上から始まり右下がりに落ちている黒線が体重です。1メモリ0.2kg)

つまるところ、ファスティングとは、
今はやりのケトン体ダイエットを
ドクターの管理下でよりストイックに行い、より大きな効果を得るものなんじゃないかなあ。
この時の私はそう考えました。

その仕組みをばっくりと。
人間の脳はブドウ糖をごはんにしていて、
カラダにはブドウ糖は半日分しかストックがありません。
それがなくなるとどうするかというと、
肝臓内にストックされたグリコーゲン、
さらには10日分ストックのあるたんぱく質、
つまり筋肉を分解して肝臓で新しくブドウ糖を作ります。
(糖新生といいます。)
その他の臓器は脂肪をごはんにできます。
脂肪は60日分もストックがあるそうですよ。
やがて脂肪は交感神経の働きで分解され、肝臓でケトン体になります。
(血液中にケトン体が多い状態をケトーシスといいます。)
脳はケトン体も食べられます。
脳の摂取カロリーは基礎代謝の20%らしいから、
脳に脂肪からできたケトン体を食べてもらえるようになったらしめたものですね。

つまり、人間の脳は、
1.まずブドウ糖をごはんに、
2.次にたんぱく質(筋肉)をごはんに、
3.その次に脂肪をごはんに、
しているわけです。

2.と3.のあいだにはタイムラグがあり、
それがどのくらいかは個人差です。
だから、どのくらい筋肉が落ちてしまうかも個人差です。

ケトーシスになると、
徐々にケトン体の一部がオシッコにおりてきます。
ファスティングが順調にいってるかどうか。
それはオシッコのケトン体をチェックすればわかります。

ファスティングが順調にいっていても、
ケトン体がオシッコにおりにくい体質のひともいます。
またケトン体が出る量も個人差があるようです。

出ていたら順調であることを確認できるけど、
出ていないからとか、少量しか出ていないからといって不調とは限らない、
ということですかね。


ファスティング中もふだん同様、塩分と一緒に水分が排出されるわけで、
だから水分を十分に摂らないと脱水症状になるみたい。
さらに変化をあげると、
血圧が下がりやすく、脈拍が増加しやすくなります。
けど、低血圧のひとは下がらないという生命の不思議。
脳貧血や不整脈を起こしやすくなっているので、
入浴、スポーツさらには外出まで禁止されているわけです。

さてさて、ケトン体チェック。

おトイレにお道具がございます。



朝イチの新鮮なオシッコをとって、
ケトン体検査紙を浸けて引き上げ、
待つこと30秒…だったかな?

ケトン体が排出されていると、
その濃度に応じて検査紙の色が変化します。


(ケトン体濃度について書かれたケース。右隣は検査紙)


うれしいことに私は初めてチェックしたこの日から、
いきなりケトン体が3+!
MAXまで排出
されていました。

感激!

もう脂肪燃焼に切り替わったのか!!

なんて出し惜しみのない、景気のいいカラダなんだ!

筋肉がないからちゃうん?という自問は無視。

まわりのひとに聞いても、しょっぱなからケトンMAXはいなかったので、
私のような体質はめずらしいようです。

ほんと、うれしいわ。

体重は0.9kg落ちてました。
まあ昨日4回も出したんだから当然の結果でしょうな。

ファスティング中の毎回の食事(というかドリンク)は、
前回ご紹介したものから変わり映えしないので、写真は割愛します。


(食堂からの風景。手前は緑の木々に草花、遠くに海。
汚れたココロが洗われます。)

日曜をのぞく午前中にはドクター笹田の診察があります。

その後に、体操と丹田呼吸法の時間。

ここでのファスティングは、
ファスティングそのものと丹田呼吸法が二本柱。
そのロジックとファスティングが必要になった原因、ストレスについて
性格分析をもとに、DVD講座で学びます。

丹田呼吸法、DVD講座ともに午前と午後の2回あります。
金曜にはドクター笹田のナマ講義もあります。

すべて自由参加。
より効果を高め、リバウンドをふせぐためにも参加をオススメ。
丹田呼吸法は習得・習慣化できるまででもいいし、
DVD講座は入所中に借りたり、買ったりできます。

私がもくろんでいた運動と読書、勉強。
運動は禁止されていたのでハナっから無理だったのですが、
読書や勉強についても、初日にスタッフさんがおっしゃっていたとおり、
ぼーっとして、まるでやる気が起きませんでした。


(この他にもわんさか勉強道具を持ってきていた強欲な私。
ファスティング中「アタマが冴えわたる瞬間がくる」というのを
「なんでもできる魔法にかかる」と勘違いしていたもよう。)

空いた時間はベッドの上でごろごろするだけ。
規則正しい生活だけど…いつも以上にナマケモノじゃん。
こんなんで精神的に良い方向に向かえるのか?
同室のおふたりとのおしゃべりが超絶楽しいのが救いでした。

食べられないことについては、辛くなくなりました。
ほんと不思議です。
ただ、この日から頭痛が。
なんというか高山病のような頭痛です。(余計にわからんわ。)
この症状は私より入所が1日早かったおふたりのうち、Aさんにも出ていました。
頭痛もちでなくてもファスティング中は起きることだそうです。
だから覚悟していたけど、長時間の頭痛は辛い。
頭痛薬も飲んじゃダメだし。

なお、この朝、彼女は血圧が急激に下がって起きられず、危険な状態になったので、
軽食を食べさせられるように。
ひとりだったら失神していたんじゃないでしょうか。
夜食も食べさせられていました。

そしてもうおひとり、Bさんは後日、復食が始まってから、
血圧が極端に高くなりました。
びっくりするくらい。
それで通常1日1回のみの測定のところ、
何時間かおきに測り、別なノートにグラフを付けるよう指導を受けました。

私はといえば、とても順調でした。
ココロは病みがちでしたけど、
健康診断の結果からも、カラダは至極健康だったようで…小太りだったこと以外。

それで思ったのですが、
ファスティングを初めてするのなら、
やはりここみたいにドクター管理のもとで行うのが安全のために良いのではないかと。
もう若くない方、元々カラダに不調のある方は特に。
逆に若く健康な方、復食含めて3日とか短期で行う方は、
やり方さえ会得すれば自力でできるような。

断食道場レポ、まだ続きます。
次回からはも少し効率よく、1話で複数日分進めます。


シロさん、一緒に風景楽しんでたんだよ。

ご覧いただきありがとうございました。

断食道場でダメな私をリセット-2-

2016-06-25 05:55:35 | たび・現実逃避
イギリスがEU離脱!!

世界に衝撃が走り、人々が固唾をのんで情勢を見守るなか、
話題は自分のこと、自分ちのことだけというちょードメスティックな私。

いいのか、こんなんで?

いや、私は世界を語るより、まず自分を立て直さなくては。

これからどうなっちゃうのかなー、くらいには気にしてるんですよ。

断食道場レポです。


【1日め】
午前中に神戸、三宮から出るバスに乗り、淡路島、五色町にある断食道場へ。


(明石海峡大橋を渡って淡路島上陸!)

海の見える絶景を楽しみ、プチ旅行気分。
到着したバスターミナルにはスタッフの方が車でお迎えに来てくださいました。
私ひとりでした。

彼もファスティング経験済というので話題はそちらに。

私、ファスティング中は時間がうんとあると思って、
カラダを動かせる服やシューズ、
本や勉強道具を持ってきたんですよ。

「うーん、
経験上は無理でしょうなあ。
血圧測ったり、巡回あったり、DVD講座を受けたり、
割とやることがコマ切れにあるんですわ。
それに、
ファスティング中、特に始めはぼーっとしてしまいます。
本を読もうにも頭がまわらないし、そんな気になれませんわ。
それから、外出も運動も禁止ですねん。
ふだんストレス社会にさらされている自分
リラックスさせてあげるのがいちばんちゃいますか」

私…今、ストレスない。

なんか、のっけからダメな私を再認識。

道場到着後、健康診断を受診します。
血液検査、尿検査、心電図、パンツいっちょうでの体重測定。
服を着て全身写真の撮影。


入所中はポットとマグカップ、血圧計と体温計が貸し出しされます。


(トレーのイラストは若かりし頃の道場長、ドクター笹田。
いつもこんな笑顔でした。)





ファスティング中は特に脱水症状を防ぐため、
毎日2リットルの水分を摂るように、とのことでした。
スポーツもしないで2リットル…キツイな。

冷水・給湯器には麦茶やほうじ茶を作れるようお茶パックが置いてありましたが、
面倒くさがりの私はずっとお白湯を飲んでました。

なお、サプリメントのたぐいは一切禁止。
持ってきたお薬はドクター笹田が服用するかどうか決められます。

それが終わるとお部屋に案内されます。

今は入所者がいちばん少ない時期で、十数人だとか。
無職でビンボーな私は最安の5人部屋を申込み。



建物は30年ほど経ってるそうですが、
中身は何度も改装され、最近にも行われたとか。
お部屋はピカピカでした。

私には5人部屋でじゅうぶん。
洗面台もありました。
トイレは共同の各階のを使用。
貴重品は受付で預かってもらえます。
持ってきた荷物はすべてベッド横のキャビネットに収納できました。
室内に書き物をする机がないのが難点ですかね。
オフシーズンだったので5人部屋に女性3人でした。
男性の5人部屋はずっとたったひとりでお使いでした。

施設は建物がふたつ回廊でつながっており、
どちらにもある宿泊室はすべて2階でその数30くらい。
大部屋は3人部屋と5人部屋が数室であとは個室。
個室に入る方が多いみたい。

1階には、ロビー、食堂、男女交替で使う大浴場。


(ロビーの一角にあるDVDは娯楽用。貸出無料です。)

2階にはサークル室や和室、健康相談室、道場長室など。
3階には図書室がありました。


(図書室からの眺めは最高!遠くに海、風車が見えます。)



案内が終わると食堂へ。

お昼ごはんですね!




いきなりファスティングがスタートしたのでした。
ここでのファスティングは食事に替えて、1日3回、100kcal(だったかな)のドリンクを飲みます。

食事量を徐々に減らしていくのかと思っていた無知な私。
心構えができていなかったので、
朝ごはん、もっとしっかり食べておけば…とか考えてしまいました。

これから13食、この食事です。

スキムミルクをベースに甘味をつけてあります。

いちおうメニューもある。


(このフレーバーのわずかな違いが、
これから日々のささやかなヨロコビになるのね←おおげさ)

お風呂は男女交替で各1時間の間にすませます。
これが時間的にキツかった。
同室の方が「お互いのはだかを見ないですむよう、時間割を決めましょう」って提案されたもので。
私、見られても気にしないけどなあ。
ひとのはだかにも興味ない…相手が女性であるかぎりは。
復食3日めまでは湯舟に浸かれない。
だから1時間で3人交代でもなんとか大丈夫でした。


同室の方をサクッとご紹介。

ふたりとも私より10歳年上で既婚、今は無職。

入所理由…
おひとり(Aさん)が、デトックスとアトピーの改善。
怒涛のような数年を経て、心身ともに一度スッキリしたかったとか。
(もらい泣きするくらいの荒波人生でした。すごいわ、このひと。)

もうおひとり(Bさん)が、減量と禁酒、不眠症、
健康診断で指摘された各種数値の改善。
(本人が気になさるほど太ってない。でも数値は青ざめるほど悪いらしい。)

心の病の方にも効果ある道場だから、
そんな方々と同室だったらどうしよう。
そう案じていましたが、杞憂でした。
ふたりとも明るくてとても気さく。
いちばんの危険因子は私だな。
夜中にシロスが起こりませんように。


ファスティングが始まったせいか、
ふだんは摂らない水分を摂りすぎたせいか、
この日はお通じが4回も(!)ありました。
下痢ではなかったです。
のちに、スタート時はお通じが良くなることも多いと知りました。

それにしたって4回って!!
若いときのシロさん並みやん!


(朝2回、夕2回。うんち製造工場の工場長と呼ばれた大食漢のシロさん)

ファスティング、
空腹感でいうとこの日がいちばん辛かったかな。
翌日からまったく感じなくなったのです。
全然おなかが空かない。
意外や意外。

この日だけ、堂島ロール、恵方巻き食べの欲望に駆られました。


(↑これを)

(↓こうやって食べたい!!と妄想)



断食道場レポ、まだ続きます。


シロさん、シロさんも一緒に行ってんで。

ご覧いただきありがとうございました。

断食道場でダメな私をリセット-1-

2016-06-23 07:33:18 | たび・現実逃避
お茶もにごりきったところで、閑話休題。

お待たせしました。
断食道場レポをお届けします。

私が今回入所していたのはこちら。

五色県民健康村健康道場です。

場所は兵庫県、淡路島。




医学的断食療法を行う国内唯一の公的専門施設。

詳しくはホームページでもご覧いただくとして、
ここでの体験と感想を書きますね。

私は9日間入所しました。

ここでの断食(以下、ファスティングと表記)は医学的見地から入所期間の約半分までと定められています。
私のファスティングは4日半。
全24食のうち、ファスティングは13食、復食は11食でした。


結論から言うと、私には効果がありました。

とても。


退所してからは急にめそめそすることがなくなったし、

甘いものが無性に食べたくなって、
時間を考えずに食べたりすることもなくなり、
今までほどごはんを食べることもなくなりました。
ブラックホールのようだった胃が小さくなった。
(甘いもの…せめてカラダに少しでも良いように、と手作りしていましたが、
例えば杏仁豆腐1リットルを1日で平らげるとか、異常ですよね。)

日中や夕食後に長く寝てしまうことも、
そのせいで午前3時とか4時とかまで夜更かしすることもなくなりました。

規則正しい、まっとうな生活ができるようになりました。

体重は…ファスティング中に2.5kg減りました。
復食して0.7kg戻りました。

だけど、また落ちると思います。
生活習慣が変わったので。

体脂肪率は約3%さがりました。


何よりも私が驚いたこと。
それは精神(マインド)の変化です。

やる気スイッチが突然ONになったのです。

たまにひとと会って食事をする以外は、
実は長いことひきこもりだった私。
めそめそ、ぐずぐず、だらだら、生活していた私。
シロさんに申し訳ないとか言いながら、
シロクマ相方に迷惑をかけているとわかっていながら、
堕落した毎日を送っていたダメダメダメダメダメダメな私。
ネガティブで非生産的で、
唯一生産するのはお腹の脂肪だけという救いのない私。

そんな自分をどうやってリセットすればいいのか、
どこにそのやる気スイッチがあるのか、
どうやったらONになるのか、
自分でもどうしていいかわからなかったのに。

この変化は何なんでしょう!?

シロさんを失った悲しみは変わりませんが、
それを落ち着いて受け止められるようになりました。
そして、シロさんがとても誇らしく、
自分がとてもしあわせに思えるのです。
シロさんロス(略してシロス)から立ち直れたのでは?

なにかやりたい。
新しいことでも、やり残したことでもいいから。
そんな気持ちがむくむくと。

じっとしてられない。

しかも不思議なことに、
子どもの頃からひどい猫背だったのが改善されたのです。
私なりにですが、姿勢が良くなりました。
おかげで体調がいいような。


いったい自分に何が起こったのか。
それを理解したくて、
今、関連本を読みあさっているところ。

入所時にいただいた資料、
道場長であるドクター、笹田信五先生の著書とDVD、
それらすべてに目をとおしても、まだ物足りなくて。



だから、他の専門家が書いたものも読んでいます。


(図書館と密林からあと数冊取り寄せる手はず)

だってこのメカニズムをきちんと理解して、
自分が思ったときに安全に再現できるようになったら、
可能性がすごく広がると思うんですよ。

え、可能性って…?
あなた、おいくつですか?
って若い方は思われるでしょう。
私はいくつになっても可能性はあると思っています、ハイ。
歳のせいにしてあきらめるのはイヤです。

とにかく、
ファスティングを自分なりに理解、会得して、
自分で思いどおりにやってみたい。
その効果を享受したい。
タダで。

それが今んとこ目標。


意気込みはこの辺で。

あまりにレポを先延ばしにするのもなんなんで、
入所から退所までに起きたことをご報告します。


シロさん、ちゃんと毎日思っているで。

ご覧いただき、ありがとうございました。