ロンドンオリンピックが始まりましたね。
その開会式が、今始まろうとするその時…日本時間午前4時50分。
私はシロクマ相方にたたき起こされ、
六甲山に登っておりました。
六甲から神戸市街地を見下ろして。
なぜ!?
なぜ、平熱37度の私が登山を!?
前振りはあったのです。
前日、相方が突然言い出しました。
「お盆に山に登ろうと思う。君も行く?」
え?
私も連れて行ってもらえるんですか?
あなたの登山は、いつも単独行動。
そしてシロクマだけに、登るのは冬山。
時に
どこぞの国でガイドや犬ぞりを雇って何日もかけたり、
10時間以上もかけて登っては
てっぺんからスキーで雲海を突き破って降りてきたり…
そんな激しいのばっかりじゃないですか。
私がくっついていって大丈夫なんですか?
「君が行くって言うんなら、まずは槍あたりを二日くらいかけて登るかな」
やり…槍ヶ岳ですね?
日本のマッターホルン、槍ヶ岳。3,180メートル。
行く!行く!
行きますとも!
平熱37度の私が熱に浮かれて大喜びで答えると、
彼はさくさく、と、電車やバスの予約をネットで済ませました。
やったー!
本当に連れていってくれるんだー。
「本格的な登山が初めてなら、訓練しないといけないな」
うん。
する。する。
しますとも!
で、翌朝突然、4時50分に起こされたという。
あの…私まだ、平熱が37度なんですが?
これって新手のDVですか?
熱に浮かされて、ガンガンするアタマを抱えながら、登りましたとも!
しかも相方お気に入りの岩場の多いコースを!
その名もロックガーデン。芦屋ロックガーデンから山頂を目指すコース。
鎖場も何か所かあったのですが、登るのに必死すぎて写真を撮る余裕がありませんでした。
鎖場(くさりば)とは?→安全確保の為に登山道上に鎖がつけられた場所のこと。
鎖がないと通行が困難な場所であり、難所となる場合が多い。
母ライオンはわが子を崖から突き落とし、這い上がってきた子だけを育てるという。
夫シロクマはツマを崖から突き落とすことはさすがにありませんでしたが、
たーすーけーてー!
ずる、ずる、ずる…
滑り落ちていく私に、手を貸してくれることはありませんでした。
這い上がってきたツマだけを選ぶのか?
でも見守ってくれているんでしょ?
とか、考えたあなた。
あまい、あまい。
いくつもの川を見ました。水が冷たくて気持ちいい。
ピンクのきのこ。
先に行ってしまったんですよ。
私が岩場を登ると、そこにはもう姿もなく…
やっとの思いで山頂付近の山小屋にたどり着くと、
「ぷはー!登山の後のビールはうまい!」
ビールを飲んでおりました。
………。(←言葉がでない。)
六甲山最高峰!
ほんの近くまで道路が走ってて、自力でたどり着いたお値打ちがあんまりないの。
が、
この荒療治が功を奏してか、
今日現在、熱は36度8分まで下がりました。
「僕のやることに間違いはないんだよ!」
相方が勝ち誇ったかのように大威張りなのが気に入りません。
山小屋で食べたイチゴ氷。頭がキンキンしたけどおいしかった。
感想…
オリンピック開会式を見たかった。
じゃなくって、
体調万全で挑みたかった、です。
私たちの住まいは海抜の低いところ。
たかが六甲とはいえ931メートルですから、標高差にしたら900メートルはあるはず。
それを3、4時間で登ると、体調がイマイチだと高山病のような症状が出てくるんですよね。
頭痛や手足のむくみなど。
本気でしんどかったですよ。
お盆までまた訓練はあるのかな…。
有馬温泉側におりて、金の湯に入って帰りました。
湯上りに有馬サイダーをごくごく。
温泉街でくつろぎのネコ。