【わんちゃんの独り言】

毎日の生活の中で見たこと、聞いたこと、感じたこと、思いついたこと等々書き留めています
(コメント大歓迎デス・・・・・)

大日向村(おおひなたむら)の46年

2024-08-09 | 
人はしばしば、自らが誇るものを名前に込める。
長野県の南佐久地方にあった大日向村(おおひなたむら)という村名も、そうだったのではないか。渓谷のほとりの村は東西にのびる。深い山あいの地にしては、雨少なく、陽光が注ぐ時間も長かったのだとか▼そんな山村が歴史の表舞台に登場したのは、日中戦争のさなか、1938年のことだ。国策「満蒙開拓」のかけ声の下、村は人口の半分、800人近くを旧満州に送った。これが全国初の分村移民の模範村として、大々的に宣伝された▼ただ、敗戦で、状況は一変する。引き揚げ途中、半数が飢餓などで亡くなった。帰国しても、故郷に家はなかった。この悲しい史実について、移民から46年後の84年、村人の証言を記録した映画『大日向村の46年』が撮影された。今夏、長野市で復活上映されている▼映画は、村人たちに重く尋ねている。満州になんて行かなければよかったですか。中国人の土地を奪った事実を知っていましたか。「騙(だま)された」と訴える人、目を伏せ、沈黙する人、それでも「行ってよかった」と語る人……▼すべてをのみ込むように話す、63歳の女性の言葉が印象的だ。「平凡に、平凡に、平凡に生きてきたんです」。監督の山本常夫さん(76)は回顧する。「悲惨な経験をした人というだけでなく、それぞれの個人の思いを知りたかった」▼証言者の多くは鬼籍に入る。満蒙開拓とは、何だったのか。終戦79年目の8月、戦争が生んだ歪(ゆが)んだ光と影を、死者たちの語りに聞く。朝日新聞朝刊 第一面【天声人語:2024-8-04】

シロテンハナムグリ             ベニシジミ
 
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ベニシジミ(紅小灰蝶)シジミチョウ科ベニシジミ属
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