バイヨンを出て西に行くと、11世紀中頃にウダヤディティヤヴァルマン1世が建立したヒンズー教寺院があります
【パプーオン】
昔、アンコールとシャムの王は兄弟でしたが、シャム王が自分の息子をアンコール王に預けると申し出ると アンコール朝の臣下は、シャム王の策略だと王子を殺してしまいました シャム王が激怒してアンコールに 攻め入ったので、我が子が殺されることを恐れたアンコール王妃は王子をパプーオンに隠したという言い伝え から「隠し子寺院」の異名を持っています |
かつてはバイヨンよりも高かったと言われるパプーオンは3層からなるピラミッド型寺院です 東塔門を入ると寺院まで高さ2メートル、長さ200メートルの空中参道があります この空中参道は地上と天界をつなぐ、虹の架け橋の意味を持っています 東塔門の、この窓内の左角辺りから伸びているのが空中参道です |
次はパプーオンの北側にあるピミアナカス宮殿に行きます
【ピミアナカス宮殿】
正しくはピミヤン・アーカスといい「空中の楼園」「天空の宮殿」を意味します 10世紀末から11世紀前半にかけて何代かの王によって建てられました アンコール朝では、このように前王の建造物を引き継ぐことは珍しいそうです |
ピミアナカス宮殿から象のテラスへ向かう途中、観光客が捨てたペットボトルで遊んでいる兄妹がいました 今はまだ、おもちゃに過ぎないペットボトルも、数年後には暮らしの足しにするため必死に集めるのでしょう |
【象のテラス、癩王のテラス】
王宮前広場に面する このテラスはジャヤヴァルマン7世によって造られました テラスの壁一面に象の彫刻が施されているので「象のテラス」と称されました また、その奥いちだんと高いのは癩王のテラス、6メートルの高さの壁は数段に 別けられ須弥山に住む神々や神獣、動物の浮彫りが施されています テラスの壁面を写しましたが、サイズが大きくても彫刻がはっきりしないので 様子だけ分かればと小さいサイズでアップしました |
12世紀末、ジャヤヴァルマン7世によって建造されたプラサット・スゥル・プラットは 象のテラスの向かい側に35メートル間隔に一列に並んでいます カンボジアの正月、塔から塔へと綱を張って、踊り子たちが綱渡りをするのを 王が眺めたということから「綱渡り踊り子の塔」ともいわれています 手前の象のテラスにはナーガ(蛇神)の欄干があります |
南大門にもあった3つの頭を持つ象、アイラーヴァダが 鼻で蓮の花を掴んでいる姿
癩王のテラスの壁面 下段中央にはナーガもいます
癩王のテラスにある閻魔大王像(本物はプノンペンの国立博物館蔵)
毒蛇を殺し、その血を浴びてライ病になったという王の像と言われていましたが 像の中から碑文が出てきて、実は「閻魔大王」だと判明したそうです それじゃ癩王のテラスは本当は閻魔大王のテラスということかしら それとも、或る本に記載されていたように単に「王のテラス」の方がいい? |
癩王のテラス近くの土産物屋、瞬時にどこの国の人間か見極めて巧みに言葉を使い分けます オネエサン、スカーフ2マイ10ドロ~ いらない!いらない! 3マイ10ドロ~・・ だんだん安くなる |
さ、これからレストランで昼食です
'12.02カンボジア旅行 |
此処にも「閻魔さまが」おいでに成るには感動です、やはり教えを説くには番人に成るべき閻魔様がおいでに成るのは宗教の教えなのでしょうか。