一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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新潟と山形での地震

2019年06月19日 10時07分41秒 | お知らせ
▲画像は 「ウェザーニュース」 より引用 山形県沖地震の震度と地図


昨日の2019年6月18日の夜に、山形県沖を震源とする地震がありました。

被災地の皆様にはお見舞い申し上げます。

新潟県村上市では震度6強とのことで、
建物の倒壊や土砂崩れは大丈夫だろうかと心配しました。

今朝の6月19日のテレビ画像を見た限りでは、
住宅の倒壊映像はありませんでした。

とはいえ、時間が経つにつれて被害状況が思ったより大きい地震を
日本では、阪神大震災以降、何度も経験しています。

熊本大地震のように、余震の方が大きかったということもあり、油断はできません。

村上市では震度6強とのことですが、
東北大震災では、横浜市青葉区では震度5強の地域もあったようです。

体感的には、その2倍の揺れということですから、体験された方は

あの2倍の揺れが来たら、誰もが不安になって家を出る、
とはいえ、歩きたくても歩けない状況の揺れ、というのが想像できると思います。

その震度6強で、TV画像からは、
屋根瓦のずれや落下被害は多かったようです。

雨が降っているようですし、被害に会われた建物は大変でしょうが、
震度6強ということを考えると、

怪我がなければそれで済んでまだ良かった方かもしれません。


朝のテレビ番組の中では、「ブロック塀が2カ所倒れた」という報道とともに

1カ所は、ブロック塀ではなく、大谷石の塀が倒れていた映像と

もう一か所は、ブロック塀というより、土留め部分が壊れてその上に乗っている
低いブロックが壊れていました。

前者は、大谷石の塀ですが、ブロック塀と異なり、鉄筋は使用せず
大谷石の自重、重さだけで保っている塀です。

モルタルでつないで上に載せていくだけなので、
地震にはやはり弱いと言えます。


どの局でも使われていたのが、液状化が起こったということで
駐車場の白い小型乗用車のタイヤが半分埋まっている映像でした。

駐車場は舗装されておらず、地表は砂利や砕石は敷かれていたのですが、

液状化した部分は、明らかに揺れから地中から液体状態の地盤が湧き上がり、
泡のように白くなっているのがわかりました。

液状化になる地盤は、「砂質で水位が高い」という条件を持っています。

粘土質の場合は、液状化は起こりませんので、心配な方はご自身の家の地盤が
粘土質か砂質かを確かめれば良いと思います。

地盤が地震で揺れて液状化する、
というのを日本の学者が認識したのは比較的最近で

1964年の新潟地震でのことだと思います。

私も35年くらい前に、「これが液状化ということか」と現場で体験して驚いたことがあります。

砂質で普段は固い地盤が、振動を与えることで、水位が上がり砂と混じって
柔らかくなるのです。液状化というくらいですから、液体に近い状況になってしまうのです。

今回の駐車場のように、下から湧き出ってくる感じで地盤が柔らかくなります。

住宅を建てるときに、地質によって液状化するかもしれない、
という土地には同じ地盤改良でも、その対策を考えた改良方法もあります。

ミタス一級建築士事務所でも、採用した現場はあります。

 

▲柱状改良のように、建物の下に何か所も穴を掘ります。


▲その穴に砕石(砂利)を重機を使い転圧しながら埋めていきます。


▲最後まで埋めたところ



地震で揺れた時には、この砕石部分に水が集まり、
液状化に必要な水を吸収することができます。

この工法は、液状化対策以外に他にもメリットはあります。

最後に、小学校の校庭に建っていた相撲場の柱が折れて屋根が落ちてしまった
映像も何度も見ました。

これは、柱4本で支えていて、壁が無いので、地震には抵抗できません。

今回、倒壊の状況をよく観ますと、丸く太い柱が、
柱の根元を固定して包んでいた金具部分で折れていました。

しっかり握っている割り箸を、力を加えて根元から折るような感じです。

老朽化していたこともありますし、揺れが大きくなって柱4本では
横からの力に耐えられなくなって、折れたのでしょう。

屋根は板金だったので、見た目よりは比較的軽いため
今までは耐えることができたのだと思います。

地震を考えると、屋根は軽い方が有利なので
ミタス一級建築士事務所では、屋根の仕上げに板金を採用するのが多いのは
このためです。

それ以外にも、

メンテンスが楽、
夏に蓄熱する量が少なくて2階の部屋内に熱の放出が少なくなる

といったこともあります。



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