一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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天井を剥がして…

2010年07月06日 15時02分16秒 | 住宅リフォーム・耐震
▲ 天井を四角に切り取った跡が見えます
剥がした後に、もとに戻しました。工事が終われば綺麗になりますが
着工はまだ先なので、しばらくこれで我慢して頂きます。


本日2010年7月6日、昨日に続き朝から現場の天井を剥がしに行っていました。

目的と現場は昨日とは違い、1階の柱が簡単に取れるかどうかの確認です。
基本的には、この場所は取りたくなかったのですが、

もし梁補強などが不要であればと、設計の図面を作成する前に
大工と設計担当と私とで、お伺いしたのです。


2階であれば、天井裏を覗ける点検口などがあれば梁の状態はわかります。
1階の天井上は、見えないので天井の石膏ボードを剥がして覗いたのです。

見えにくかったのですが、手前の柱と梁の関係はわかり、
奥の柱は確認できませんでしたが、図面からは取らない方が良いと判断しました。


通常は梁補強すれば、柱や壁を抜くことは構造的に可能です。
ですが、耐震性に問題がないか?ということになると別問題です。

壁が少なくなれば、耐震性は落ちますし
柱の本数が少なくなって、大きな梁での補強が増えると

柱と梁の接合部分に地震時には大きな力が集中し
木造はもちろん、鉄骨でも破断することは珍しくありません。

そのため、私がリフォームで大きな梁補強を行うときは、
柱をもう1本抱かせる方法などを取っています。

平常時における上下階の力の流れだけを考えるだけで良ければ簡単ですが、

地震時における上下階の力の流れや踏ん張りや接合部分に掛かる力を考えると
安易には柱を抜けなくなります。

大地震における被害の勉強をすれば、このことはわかるはずです。



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