一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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スイス漆喰のセミナーで

2007年03月31日 16時35分10秒 | 住宅の材料を考える
こんにちは、ミタス一級建築士事務所の清水です。

先日のスイス漆喰のセミナーのお話をいたしましょう。

塗り壁に関して、これだというものを探し続けていますが、一番の問題はクラック(割れやヒビ)です。本当は、北米のようにドライウォール工法に塗装仕上げをしたいのですが、日本での高い工事価格やこのクラックを考えると迷うところです。北米では、石膏ボードの質が日本と異なるようですし、ジョイント部分の処理も日本より丁寧です。それでいて、道具が揃っていてシステム化しているので工事費も安いのです。

珪藻土では、サメジマコーポレーションが粘土をつなぎに使い壁に引っ付くようになっています。先日紹介したワンウイルという会社の珪藻土は、漆喰を使ってつなぎとし、壁に引っ付けています。少なくともこの2社は、本物の珪藻土ということは言えそうです。もちろん、これだけでなく他にもあるでしょうが、私の狭い知識の範囲でのことです。

では、その漆喰そのものはどうかということです。
「スイス漆喰?日本の漆喰とどう違うの?」ということですが、基本的には石灰ですから同じです。ただ、日本で漆喰というと、左官屋さんがつるつるに仕上げたキメ細かい仕上げのものを想像しますね。

このスイス漆喰は、もう少しザラザラして仕上げ感はキメの細かい珪藻土に似たような感じの仕上がりです。つるつる仕上げは難しいので、そういう骨材をあえて入れてありますが、かなり塗り易いです。

漆喰の良さは、アルカリ性なのでカビが生えないとか殺菌作用があるなど、いくつかあります。また、二酸化炭素を吸収しながら硬化していくので、年月が経てば経つほど硬くなるということです。これは、100年間続くと言われています。

これまでの見聞で、私はある結論に達しました。塗り壁はどうしてもクラック(ヒビ)の問題は避けられませんが、最小限にするための5つの工夫です。

北米の方法と日本の方法との比較、構造的な問題点、良いと言われているいくつもの方法をこれまで見聞しての仮説です。工事手間や材料を含めた費用は余分に掛かりますが、次回の現場で試すことにいたします。ここまでの方法はたぶん誰もしていません。うまくいけば、ドライウォール工法の塗装仕上げにも応用できそうです。



横浜市 住宅設計 ミタス一級建築士事務所



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