一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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リビング空間について考える(5)

2007年03月22日 14時23分24秒 | 2階リビング空間を考える
こんにちは、ミタス一級建築士事務所の清水です。

2階リビングのメリットについての話、2007年3月13日の続きです。

今までの話は、

①空間については上部の屋根空間を目一杯使えること
②耐震性に極めて有利であること
③温熱環境や快適性が有利であること

でした。

本日は、

④視覚面、プライバシー面で優位性があること

をお話いたします。


リビングは、明るくて風通しが良いほうが良いですね。外部からの視線が気になって、リビングの大きな窓のカーテンを閉めなければならないのは、ちょっともったいないです。

お庭が広いとか、敷地が道路より上がっていて擁壁があり、道路や隣地に視線が気にならなければ良いのですが、そういう条件でない場合は、2階リビングが有利なケースが多いです。

しかも、リビングの掃き出し窓(床からの大きな窓)には、バルコニーを取り付けます。可能であれば大きくして視線が気になるようであれば手摺も高くしてしまいます。これは、あまり高くすると景色が見えないなどの好き嫌いがありますので、視線と風景との関係で高さを決めて下さい。

そうすることで、外部の視線を気にすることなく、昼も夜も必ずしもカーテンを閉める必要をなくすことができます。大きなバルコニーは、リビングと空間的に一体感をもたらし、広がりや開放感を感じさせてくれるメリットがあります。

1階リビングでも庭が広ければ視線は問題ありませんが、1階の庭に加えて2階のバルコニーも大きい方が、皆さんの使用できる空間も広がるわけです。

1階リビングの場合で、2階に大きなバルコニーを付けてしまうと、リビングの日当りが悪くなる場合があります。

ミタス一級建築士事務所の実例では、大きなバルコニーと高い手摺で気になる視線を遮り、その空間も自分たちのリビング空間として使えるようにしているケースが多いのは、このためです。


現在、工事中の現場で、視線のカットは大きな鉢植え程度で問題ないと考え、通常の手摺の高さで予定していたら、隣地の方から、完全に視線をカットして下さいとの要望を受けました。事前にOKをもらってはいたのですが、後から建てる方が不利です。

可能な限り近隣とは仲良くすべきですから、追加の出費を負担して頂くことになってしまいました。





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