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2009.12.04 4年目の甲山(その1)

(2009.12.01写す)

(1)
昨日(12/3)は、私が神戸の一軒家をたたんで、西宮に転居してから、
丁度4年目に当たる日でした。

転居したのは、2005/12/3のことです。
その日は、新居に、大勢の友人達が手伝いに来てくれていました。
何か、買物があった私は、そこを抜けて、エレベーターホールのところ
迄来ますと、あの甲山が、真っ赤に紅葉して、それはそれは見事でした。

甲山にだけ、スポットライトの様に、日が当たっていた感じでした。
私は、心の中で、歓声を挙げました。

50年住んでいた家をたたむという、想像を絶する哀しみと過労と、気遣
いの中、でも、きっと、山の彼方には幸いが待っていると確信して頑張
り通しました。

引越しの準備の半年間、そして、引越当日はもちろん、その後引き続き
毎日、友人達に助けられたことで、力と癒しを貰いました。

お陰で、転居前後には、良いことばかり続いて、引越し準備の日に虹が
2回もあがったり、辿り着いた私の新天地は、神様から祝福されている
様な、そんな幸せの予感に包まれながらの転居でした。

そんな私が、その時の燃える様な真紅に紅葉した甲山に、どれほど感動
したか、言葉にはとても言い尽せません。


(2009.12.01写す)

(2)
私はそれをカメラに納めておきたいと思いましたが、引越荷物の整理に
おおわらわしてくれている友人達の中に、カメラを取りにノコノコ戻る
ことは、憚られ、その美しい萌える紅葉を我が目にじっと納めて、その
まま、エレベーターに乗ってスーパーに買い物に行ってしまいました。
「戻らなければ、後悔するぞ」と、どこかで思いながら…。

そして、その通りでした。
あれから毎年、その季節になると甲山を見つめ、あの紅葉を探しましたが、
あの鮮やかな美しさにはついぞ、お目に掛かることが出来ませんでした。

又、後の山には日が差さず、甲山だけが太陽を一杯に受けている状態など、
ほんの一瞬の美しさは、瞬間の僥倖のようなもの、その時に出会わすこと
など、求めてもなかなかありません。

そして、遂に私は思いました。
あの紅葉は、新天地にようやく辿り着いた喜びの為に、その心理的な思い
が重なり、自分の心の中に、より美しく彩られ残っているだけなのだと…。


     (その2へ続く)

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