失なわれゆく風景

多摩地区周辺の失われた風景。定点撮影。愚問愚答。

小田原

2013年05月19日 | 幕末写真
久しぶりにベアトの写真の撮影場所を探訪しました。場所は小田原。
以下の写真の撮影日はすべて2013/05/03です(もちろんベアトのものは除きます)。
5月3日の小田原は北條五代祭りで賑わっておりました。

ベアトの写真の著作権は切れているのでどこから借りてきてもいいのですが、
『F・ベアト幕末日本写真集』のものを使いました。

<ベアト撮影 (お断り:オリジナルのものに対して少しゆがんでます。一部切れてます。明暗が変わってます。)>

自分の目でこの撮影場所を探し出せるかやってみようかと思いましたが、
郷土文化館に立ち寄ると、この写真が大きく展示されていたので
結局、館の人に撮影場所についてたずねてしまいました。
丁寧に教えていただき、その場所に向かい、写真を撮りました。

<小田原市本町(欄干橋町から)国道1号から西方向 2013/05/03>

ベアト写真の左側の家並みの屋根の向こうに樹木が1本写っているのですが
これは光圓寺のイチョウで今もありますと教えていただいたので、ここにも行ってみました。

<光圓寺のイチョウ 右:2013/05/03>

<光圓寺 2013/05/03>

この写真について扱っている文献はないか探してみますと
ネット上では鮎川俊介さんの

鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」
2007.12月「小田原~箱根湯本」取材旅行・小田原城下 その4

に記述があっていくつか参考文献があがっています(参考文献の記載に感謝します)。
その中の一冊、『一枚の古い写真 小田原近代史の光と影』(小田原市立図書館)にあたってみますと
これは「一枚」どころか小田原の古い写真を集めた写真集でした。
(関東大震災後の写真など貴重な写真がたくさんのっています)
ベアトのこの写真も取り上げられていて

小田原宿-1
・・・欄干橋町から筋違橋方向の街並み(現在の本町の国道沿い)である。
右手「かめや」(亀屋清五郎)の手前が薬店ういろうにあたる。
街道正面に見える森は天神山と三光寺の樹叢。・・・
 p.20

と記されています。

天満宮の社叢林は昔にくらべ少しさびしいですが

<天満宮 2013/05/03>
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