日々雑感 ~写真と思い~

今日と言う日は、二度と来ない。 
だから今日を大切に・・そんな私のデジカメ散歩 

* 日帰りバスツアー・根尾谷の淡墨桜と華厳寺・霞間ケ渓3大桜ハイライト *

2013年04月13日 | 風景・お出かけ

 
「あ! 雪山やわ!」 いっせいにバスの左方向を見た。  私は左側なので良く見えた、なんだか嬉しい。
大阪を出て2時間、うっすら雪のかかった伊吹山を目で追いながら、(あ~無事に旅行に行けたんだ・・・)そう思った。

義姉さんが申し込んでくれ、我々夫婦と4人で参加する日帰りバスツアー。  天王寺へ集合、7時半出発。
が・・・5時起床で用意しながら5時半、3階の夫のいびきを聞きながら(早く起こさないと・・)と思ったその時だった。
グラグラ・・・ミシミシ、家が横に揺れた。  来た~!! 「怖い~!!」声を出した。
「地震! お父さん地震!地震!」 内線ブザーを鳴らして、夫に向かって大声を出した。
「何も旅行と言う朝にね・・」  6時過ぎ家を出た。大阪震度4と出たが3?

7時前に朝潮橋に着いたが、25キロの徐行運転で列車が来たのは30分後、阪急線は運休しているらしい。
地下鉄が遅れているので、乗客があふれていた。  まるでウィークデーのように。
乗りついで天王寺の集合場所へ着いたのが7時20分だった。 早い目に出て良かった。 
琵琶湖一周・・写真・竹田城・・いくつものツアーの添乗員さんたちが、遅れている乗客を確認するのに必死だった。
あと、京橋、梅田で乗客を乗せた。 市内が混んでいて車が動かず予定より50分近く遅れてやっと走り出した。 

駅や電車の中でもそうだが、バスの中でも地震のことで話はもちきりだった。
私も、姉から、妹2人から、yahooニュースで知った香港の長女からもメールが入った。
今旅行へ行く途中なんて返信するのが、変な感じだった。 
義姉さんとは、お互いに話せば孫のこと。  姪っ子の2人目の子がまた可愛い・・なんていっそう目じりが下がっている。
こんな話は尽きないし、聞いていて楽しい。    

気持ちが落ち着いたころだった、伊吹山にかかった雪景色を目にしたのは。
3日前に、同じコースに乗ったと言う添乗員さんが 「お気の毒ですが桜は望めないと思います」と釘をさされていた。

 

昼食になっている関ヶ原に着いたのは、予定より30分遅れた11時半だった。
お天気は上々、この場所には3分の1くらいの桜が残っていて、少しほっとした。

「春の10品食べ尽くし会席」
飛騨牛時雨煮・筍の炊き合わせ・伊勢海老のクリーム煮・近江牛のすき焼き・地鶏の茶碗蒸し・鰆の西京焼・
アワビの椀蒸し・松坂牛おn炙り寿司・よもぎうどん・伊吹長老喜。 飛騨だの近江だの松坂だの・・本当に?って感じ。
7,980円のツアーにしては、量も多く美味しく頂いておなかいっぱいになった。

 

団体さんのいる広間の壁に額がかけてあった。   何処かで聞いた文句である。 
” 愛と希望と情熱と” なるほどその通り、ちょっと元気が出る。

最初の桜・・”霞間ケ渓(かまがたに)公園” 渓流沿いに咲く山桜・吉野桜・枝垂れ桜を見物。
公園へ向かう道には確かに、枝垂れ桜が並木になっていた。



バスを降りて坂道を歩きながら公園へ向かう。  
目の前の山には所々に山桜が咲き、もこもことやさしそうな山、夫が「紅葉がきれいと思うで、撮っとけよ」と言う。

公園に桜は・・見当たりませんけど? 散り果てて、葉や茎のだろうか目立っているのは。
谷を覆うように咲いた桜の姿が、遠くから見ると霞がかかったように見えるので霞間ケ渓とついたらしい。
ちょっと想像つきませんけど・・。  でもそのくらいすごかったんだろう、満開のときは。


桜は諦めていたが、新緑のもみじや木々それだけでも充分に気持ちが良かった。
この地の桜まつりは、7日で終わっていた。  公園から斜面には濃い緑の茶畑が続いている。
そんな傍らで、水仙やムラサキハナナ、春の花が彩りを添えてくれていた。

 

桜のない中で、ひとところ、ピンクの桜と緑の木々が残っている場所、救われるようなやさしい色だった。
40分の散策、コートもいらない穏やかな春の昼下がり。

 

2つ目は”谷汲山華厳寺(たにぐみさんけごんじ)” 西国第33満願寺霊場。 観光バスが次々と停車。
こちらの桜まつりは14日まで明日までだ。 桜は見事に散り果てていて、所々に立てられたさくらまつりと書いた
ピンクののぼりが、しらじらしく見えた。

参道の350本の桜が咲き揃っていたら、どんなに素敵なアーチだったことだろう。
添乗員さんが「満開の桜をイメージして歩いてきて下さいね」笑いながら言う。 ん、イメージね。
たとえ満開でも、1週間前の土曜日だったら花の嵐・・桜はないけれど今日で良かったのではと思う。

夫はつまらなかったであろうが、私はそうでもなかった。
古いお店の構えやお土産物を並べた店先などの風情だって充分に楽しいのだ。
むしろもっとそんな景色を楽しみながら、そんなのを撮りたかったのだ。

義兄さんは先さきと歩き、私たちが登る時はもう降りていた。 
そう言えば前に一緒にツアーに行った時も、花もさっさと見て先に集合場所へ行って煙草で一服していた。  
結構急な石段だった。  膝が痛いと言えば痛いが団体行動なので、さっさと歩いた。
団体行動はこれが辛い、マイペースで・・ができないから。  写真はもうとりあえず片手でカシャ!

古いお寺だった。 本堂はお線香の煙でいぶっていた。 それにしても人が多い。
”おいづる堂”には、結願・満願叶った方たちが納めるのだろうか、杖や巡礼に使用したと思われるものが祭ってあった。

降りたところの右手の赤い橋を渡ると”甘茶”と書いたのれんに皆さんが引き寄せられるよう向かう。
「お気持ちで・・」を繰り返しながらおばさんが「自分で入れて飲んで下さい」と言う。
お気持ち・・って、大体100円払っいる。 湯呑1杯、「湯呑は洗って返して下さい」と さりげなく言うが・・
おばさんは、皆が洗った湯呑を拭いて並べるだけ。
これってぼったくりやない? 100円って・・お湯のみ甘茶1杯、参拝客すごいよおばさん。 参った人にそれはないでしょう。
バス1台50人で半分行っても2500円、10台で2・5万円?! 今だけでも10台以上いるのに、それはないっしょ!

 

団体行動は時間が・・迷惑かけないでおこうと思ったら、出店もゆっくり見られないし、写真も撮れない。
バスの中も歩きながらもそうだけど、コンデジずっと片手で撮影なのだ。 とりあえず撮っとこって。
ツアーはこれが辛い。  自分のペースで・・と言うことができない。

桜がないので散策時間はどことも短くされていて、急ぎ足。 ふぅ~。
最後の桜に向かう頃には、スケジュール通りになった。

途中には濃い花桃が咲いていた。 目的地の桜はなかったが道中は結構楽しめている。

 

実のところ夫は私より5日も早く、記事をアップしていた。  私は、パソコンの具合がよろしくないのだ。
長女がいないのでどうにも・・。  (時間はあるのに、心が満たされないのはその精かも)
夫はカメラを持ちながら4、5枚しか撮っていない。  どうせ写真がかぶるので撮らなかったと言う。
ブログに、全部家内画像と書いていた。  車窓、及び軽いので、片手で撮っていた写真なのに。

感動は共通しているように思っていたが、選ぶ写真はまた違う。
私は例えば、川にかかった赤い鉄橋の風景が好きだし・・

 

ありふれたこんな景色だって見逃さないで、(いいなぁ・・)って思う。  
夫は義兄さんと、話していたかと思うと寝ていたり・・・

私はもったいないので、義姉さんとしゃべりながらも変わる景色を撮る、。
心の中で、桜を探していたのかも知れない。 だって満開の桜を見るたびに、「あ!桜」と声を出していたから。

淡墨桜あと1000m・・淡墨桜あと100m 案内のプレートに期待が膨らんでくる。



3つ目、一番期待した根尾谷(ねおや)の淡墨桜樹齢1500余年、樹高16.3m、幹囲9.9mの天然記念物の名桜を見物
しかし・・散策時間40分!パンフレットでは1時間なのに!
以前のツアーでは眼レフを持った人が何人もいたが、今回はカメラで写真をとっている人は殆ど無い、せいぜい携帯である。
ましてや車窓からカシャカシャ撮る人など、いなかった気がする。  
だからよけいに時間短縮? 帰りの渋滞を考えたりなのだろう。  乗客の平均年齢は私たちより高い、それは何処にも言える。  

根尾谷の淡墨桜は、福島の三春滝桜、山梨の山高神代桜と共に、日本の3大巨桜。
さすがに人が多い。  陽の光を浴びながらも、堂々とその姿を見せていた。

後ろに回って見て下さいと言われていたが、なるほど樹齢1500余年の歴史、何本もの丸太に支えられ
痛々しいほどに越してきた歴史を感じさせた。

花をとらえようとするが、片手でカシャカシャ、撮ったつもりがイマイチだが、咲き切らない花が健気に見える。

公園の中にはまだ残っている桜も



淡墨桜と言うのは、蕾のときは薄いピンク、満開は白色、散りぎわは淡い墨色だと言う。
さしあたり今は淡墨色なのだろうか。




夫はビールでも飲むつもりだったのに、短縮された散策時間、あっという間に集合時間。 
お店も見る間もなくて、慌てて坂道を降りる。
駐車場から雪のかかった白山が見えた。

 

逆光だったけど・・。  



日本3大桜の1つ、根尾谷の淡墨桜・・これを見られただけでも充分に良かった。 



帰り道の景色・・義姉と話しながら・・カシャ!カシャ!



あちこちの田んぼは、稲を植えるための準備で水田にはカラスがいたり、景色が映ったり。 
都会にいると、牧歌的なこのような情景に妙に惹かれる。
と言うのも、子供の頃暮らした周りの情景と重なるからであろうか。 

だから寝るなんて、もったいない。

最後のトイレ休憩の黒丸にも、桜が夕陽を浴びていた。  
映画をかけてくれて、見る人寝る人。  車内は静かになった。  時々睡魔に襲われながら映画を見た。
渋滞もなく予定より早く、8時過ぎには梅田に着いた。  義姉夫婦と梅田で降りて別れ、バスで家に帰る。

肝心なところに桜は無かったが、道中で結構楽しめたし、食事も良かったし、何よりお天気が良かったから上等。
新緑もまた良しで、いい散策だった。  夫は運転しなくていいので、その分気が楽だっただろうし。 
春の3大桜ハイライトとまではいかなかったが、義姉夫婦と話も出来たしいい旅であった。
朝の地震には驚かされたが、いっそ忘れられない旅になったのは言うまでもない。