聴くネタバレ映画・ドラマと英語日記

~元MC苅田三貴が見た映画やドラマを私情バンバンはさんでご紹介♪

問題山積みの今日の先に美しい明日

2012-11-07 12:33:44 | 邦画ヒューマン
「冷たい熱帯魚」「愛のむきだし」など
個性的な作品で知る人ぞ知る園 子温【その しおん】監督

しかも、地震で起きた原発事故を描いたっていうんだから
絶対劇場で見たい


東日本大震災から1年8ヶ月近く経ちますが
そろそろ織り交ぜてくる監督が増えますよね。

来年1月に公開される山田 洋次監督
最新作「東京家族」でも無視はできないとおっしゃっていましたし…



それでもやはり描き方がドストレート





希望の国



その上、訴えてくるのは"原発"のみに止まらず
全ての物事に通じていると感じました。

この映画だけでなくよく耳にする
「国は何もしてくれない。」という台詞。

なら逆に訊きたい。
「自分は国の為に何をしているか。」


やってもらって当たり前の社会にいつからなったのか…

自分を守るのは結局は自分なのでは




東日本大震災から数年が経った
のどかで美しい長島県。

酪農を生業とする小野 泰彦(夏八木 勲)は
長年連れ添った妻智恵子(大谷 直子)と
つつましくも幸せに暮らしていました。


息子洋一(村上 淳)夫婦に手伝ってもらいながら。



そんなある日。
再び大地震が起き、大津波が押し寄せます


原発建設に反対していた泰彦の悪い予感が当たり
半径20㎞圏内が警戒区域に。

道路をはさんで向かいの鈴木家は
強制的に家を追われる事になったのに
小野家は避難区域外

それでも泰彦は危険を察し
洋一夫婦を無理やり避難させることにします。


そんな中、妻いづみ(神楽坂 恵)は
待望の第一子を授かるのですが…


一方、小野家にも
刻々と放射能の危険が迫り…




鬼才・園 子温監督が描いた
決して他人事ではない、原発に翻弄される家族の物語です















この映画を観る前と後で
大きく変わった考えがある。


"逃げなきゃいけない"




観る前までは、泰彦の年代の方は別として
これからを生きる若い人達は
"危険だ"と言われる場所から逃げた方がいい。


そりゃ仕事もあるし、簡単じゃないのは解るけど
自分たちの子どもがまた同じ苦しみを味わわなければならないのなら
何とか別の地に行く道を探った方がいいと思っていました。




けれど



たぶん、逃げたって同じなんですよね。
その場しのぎでしかない。
節電と一緒。


確かに今なら、放射能の影響が少ない地域はいくらでもある。
でも、もしこの様に
別の原発で事故が起こってしまったら…


一体、私達はどこに行けばいいんだろう…



皮肉を込めて監督は
「放射能と上手く付き合うしかない。」と
登場人物に言わせていましたが、それでいい訳ない。



根本的に変えなきゃいけない。

とは言え、今のエネルギーを鑑みたら
簡単に原発反対とは言えない。

何かそれに代わるエネルギーを生み出さない限り
他の問題が出てくる。


「原発反対」「反対」と言う前に
私達1人1人、何ができるのでしょう。


誰も為でもない。
結局、何か起きた時1番困るのは
国でも電力会社でもない、自分。
自分で自分の身を守る為に何ができるんだろう…


正直、私は皆目見当がつきません。
ねえ、あなたは何ができると思いますか

是非教えて下さい。




あ、これだけ見る人の心に重くのしかかりながら
好きなシーンもありました


「原発の町へようこそ」の看板と
津波で流された街で
小さな兄妹が登場するシーン。

"鬼才"ってこういう事をやってのけるんですよね~。
すごいっ

冷たい熱帯魚 [Blu-ray]
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