聴くネタバレ映画・ドラマと英語日記

~元MC苅田三貴が見た映画やドラマを私情バンバンはさんでご紹介♪

救命病棟24時第2シーズン(平均視聴率は20.2%)

2009-06-30 19:25:04 | 邦画ヒューマン
改めて見直して、ちらちらっと見ていたな~と思ったけど
こんなに面白いドラマだったんだ

私が大人になったからなのか(
続けて鑑賞したからなのか定かではありませんが、人気シリーズなのも納得
01年7~9月に放送された


救命病棟24時第2シーズン 

全12話で、平均視聴率は20.2%。
最終回は25.4%を記録しました。

主人公は第1シーズンと同じく、江口 洋介さん演じる
新藤 一生ですが、舞台は変わりますよ。


舞台は港北医大救命救急センター。
新しく出来たこの科は各々の医者の主張が強く
まとまりがありません。

そこに追い討ちをかける様にやってきたのが
香坂 たまき(松雪 泰子)。
彼女はもともと心臓外科医。
あまりに優秀なのが災いして、教授に疎まれ
第1外科から外されてしまったのです。
当然、救命救急なんてやりたい訳は無く…


そんなバラバラな雰囲気を心配している看護師の
桜井 ゆき(須藤 理彩)は
ひょんなことで再会した新藤に助けを求めます。

けれど新藤の答えはノー。

何故なら、彼はすでに救命救急を辞めていたから。
彼が救命救急にしがみついていたのは
植物人間状態の奥さんがいたから。
一度は目を覚ましたのですが、
彼の看病もむなしく、亡くなってしまったのです。
これをきっかけに新藤は医者すら辞めていた…


そんな時、偶然居合わせた現場で香坂に言われるんです。

「医者が命を救うのに理由なんていらない」と。
この言葉に背中を押され
新藤は再び現場に戻る事にします。


今シーズンは医局長(渡辺 いっけい)の下
研修医矢部 淳平(伊藤 英明)をはじめ
同じく研修医の太田川 奈津(田畑 智子)、
神林先生(小日向 文世)、馬場先生(宮迫 博之)など
個性派キャラクターも登場。
第1シーズンより、笑い要素、泣き要素も増えています


このシーズンは本当に胸に突き刺さる場面が多くて
特に7話:傷ついた白衣の天使は感動的でした。
思い出すだけで、胸に熱いものが込み上げてきます。

看護師の桜井が「死を扱う」という壁にぶち当たるんです。
当然、救命救急だから死んでいく人も多い。
亡くなるのは切ないけど、
1人1人に感情移入していたら体がもたない。
でもやっぱり死を軽く扱う人になりたくない…
そのバランスが上手く取れなくなって
看護師を辞めようか迷ってしまうんです。

他のお医者さんも看護師も同じ様に苦しみながら
バランスを取っているのを知り
結局は続ける事を選ぶんだけど
命を扱う人はきっと通る道なんでしょうね。

逆に言えば、そういう苦しみを通過しない人に
医療現場に居て欲しくないと思う

このドラマの登場人物の様な人達ばかりが
(あ、現場じゃない所に、権力争いとかあったからこっちは嫌
病院に居てくれればいいなぁと思います

それにしても医療ドラマは面白い
最新シリーズ開始までまだ1ヶ月以上あるから
是非、あなたもご覧下さい

今年度日本アカデミー最優秀主演女優賞を獲得した木村 多江さんも
看護師として出演しています

ちなみによしおかは第3シーズンへGO
あ、その前にこのシーズンのスペシャルがあるから、それを先に見ますかねっ

形にこだわるのは日本人の悪い癖!?

2009-06-29 20:18:54 | 邦画ヒューマン
亡くなった人を見る時に
上から覗いているカメラアングルが非常に印象的で
どこか他人事に感じる。

今年はおくりびとが映画賞を総なめにしましたが
こちらも84年当時、総なめにしました。

伊丹 十三監督が初めてメガホンを取った

お葬式 


同じ最後の儀式をテーマにしていても
おくりびとはそれ自体に焦点を当てているのに対し
こちらはあくまで人が主役。
こういう、非日常の出来事でこそ、人間の性が出るものです


俳優井上 侘助(山崎 努)の妻雨宮 千鶴子(宮本 信子)も女優で
夫婦でCMを撮影中に1本の電話が掛かってきます。

千鶴子の父が急死したと。

悲しい、切ないというより
この夫婦、自分達がお葬式を行わなければならない事で
頭が一杯みたい…

当然お葬式なんてしょっちゅうやるものでないから
マニュアル・ビデオを見たり
ぶっちゃけた質問をしたりして、何とか執り行います。


けれど慣れない事だからこそ、簡単にはいかず
さらに生前、交流のあった様々な人も集まってきて…

人間の最後の儀式をモチーフに
アイロニーを交え、どこか滑稽でありながらも
人との別れである以上、もの悲しさも含ませたヒューマンドラマです



この作品を見ると、人間って結構こんな風に
一歩引いちゃう時ってあるよな~と思います。


例えばマニュアル・ビデオを見ている時
弔問客にお悔やみの言葉を頂いて返す言葉が長いんです。
ブツブツ繰り返し練習するんだけど
一言で返しても良いと分かると
千鶴子は「あ、私はこっちにしよっ。」と
髪を梳かしながら、あっさりと諦める(笑)

いいのか~そんな感じで


けどいいんでしょうね。

人間あんまり何でも真剣に考えすぎたら多分生きていけない。
私達が生きていく為に
備わった能力なんでしょう、自分を俯瞰で見られるのは。


伊丹監督だって、これだけ人間を深く描いているのは他でもない、
彼自身、お葬式という場で
本来悲しみに心奪われている場で
「これネタに使えるぞ」的な事を思っていたんですよね


これは極端かもしれねいけど
例えば怒られている時、
「あ、この人青筋立ってる。青筋ってこう立つのか~」とか
「こんなに髪乱して、こうはなりたくないな~」とか(笑)
ふと、物事を客観的に見ちゃう事って、誰しもありますよね。


そんな風に、ニヤニヤしたくなるシーンが満載でありながら
やはりジーンとくる。

無くなった父の妻、つまり千鶴子の母(菅井 きん)は
「喪主だから、何もしなくていい」と常に言われていたけど
最後の方で、やはり私がと
本来、侘助が挨拶する所で、お礼を述べたんです。


きっとこれが普通よね。
誰かの死を悼む時、
誰かにお礼を述べる時
形なんてどうだっていい。

大切なのは、素直な気持ちを正直に伝える事。
笑われたっていい。
私はそういう形に捕らわれない気持ちを大事にしたいなって思いました

ぼくの妹(平均視聴率8.01%)

2009-06-28 22:35:17 | 邦画ヒューマン
4月から始まった連ドラ、最終回ラッシュです。
これもそうで、全て見た4本の中の1つ。
全部見たというからには、結構最初は期待していたんですよ…


特にこの作品は主演が
オダギリジョーさん、長澤 まさみさんという
W人気俳優だったから演技に引き込まれた部分も大きかったです。


ぼくの妹 

毎週日曜日TBS系列で21時から放送され、本日最終回を迎えました。
全11話。


脚本は、あの有名な映画楢山節考の第一稿も手掛けた池端 俊策さんです。
最後のクレジットで俳優より先に、
一番最初に出てくるあたりその大御所さを示しているのかな?


幼い頃に両親を亡くし支えあって生きてきた
江上 盟(オダギリジョー)と妹の(長澤 まさみ)。

盟は頭が良かったので医者になり
現在32歳で大学病院の講師も務めるエリート外科医。

一方、颯は昔から勉強は苦手だったけど
お金を稼ぐ為の知恵がよく回り
昼は会社、夜はホステスと働き尽くめの24歳。
でも遊んでいないかと言ったらそんな事はなく
不倫までしている

相手は弁護士の瀬川 欽也(田中 哲司)。
お金を貯める為に結構危ない橋を渡るものだから
颯は欽也に助けられているのです。

なので決してネガティヴな感じではなく
深い絆で結ばれた兄弟なのですが…


ある不幸な事件をきっかけに
2人に不気味な影が近づいてきます。

その事件と言うのは桐原 里子(ともさか りえ)の自殺。

盟が自転車に乗っているときにぶつかったのがきっかけで
知り合いになり、深い仲に。
すぐに父の為に300万円貸してくれとの頼みに
颯が身辺調査したところ、嘘が発覚。

屋上でその真実を確かめ
里子の話を聞かず去ってしまった事を後悔し、戻ってみると…
死んでいたのです。

さらに颯の目の前で落ちてしまった事も判明したから
事態はもっと複雑に。


ちょっぴり、サスペンスの要素も加わった
タイトル通り兄弟の絆を描いたヒューマンドラマです



後半に差し掛かってきて、ちょっと無理な部分が出てきたみたいです
知り合ったばかりの人の借金を肩代わりするために
ぽんと100万は出さないでしょう

「この人はどうしてこういう事をするのだろう」という疑問が出た瞬間
現実に引き戻されて、
ドラマとしては

他にもあまりに学習しない颯にいらいらしてくる(笑)
確かに現実社会でも、人間同じ過ちを繰り返すし
家族だからそういう部分も受けれていくんだろうけど、
あくまでドラマだからもう少し違う展開が欲しかったかな。


今回俳優挑戦の千原 ジュニアも…


いえいえ素晴らしいコメディアンだと思いますよ。
お笑い番組では、そつなくこなされていると感じます。
けれど、これだけ実力派に囲まれると、はは。
やはり群を抜いているもんね、主役が。

もうちょっと月9とか、
火曜日21時から放送しているあのドラマとかに出れば良かったのに~~。
そうしたら、彼は演技も出来るって
さらにブレイクしたんじゃない



完璧、ストーリから話がずれてしまいましたが、
このドラマは結局、
オダギリジョーさん、長澤 まさみさんというW人気俳優の
実力を再認識した所に感想が尽きると思います

お疲れ様でした。(何が

救命病棟24時スペシャル2005

2009-06-25 14:17:13 | 邦画ヒューマン
江口さんの怪我で7月開始は遅れるものの
8月には第4シーズンが始まる

よしおかがちゃんと全て見たのは第3シーズンだけなので
この機会におさらいしておきますかっと思ったら
とってもよいDVDがありました


救命病棟24時スペシャル2005 


第3シーズンか始まる前に放送された
第1シーズン(99)のディレクターズカット版。
放送は2時間だったようですが、DVDには2時間18分収録されていました。


物語は小島 楓(松嶋 菜々子)が
第2シーズンで同じく新藤 一生(江口 洋介)が指導医だった
矢部 淳平(伊藤 英明)と偶然出会い
研修時代を振り返りながら進みます。


1998年都立第三病院救命救急センターに
小島は研修医としてやってきます。

指導医は新藤 一生。

頭でっかちな彼女に
「お前は向いていない」と言い放ち
医療は自分の目で見て覚えろという厳しい人でしたが…

患者の命を救う為には妥協しないという姿勢に
自分も見習う部分が沢山ある事に気付いていきます。

小島が救命救急という現場で
沢山の人に出会い成長していく医療ドラマです



このドラマの方が作られたのは先なんだけど
胸に鉄パイプが貫通した患者が居たり
エレベーターの中に閉じ込められて、研修医が一皮むけたりとか
グレイズ・アナトミーと被ってしまった

私はERをちゃんとは見ていないんだけど
もしかしたら医療ドラマでは定番なのかもしれませんね。


それでも
それを差し引いても面白かった

楓が言うんです。
頑張れば頑張るほど空回りしちゃって
周りの人を傷つけてしまう…

「もう消えて無くなってしまいたい。」

解るな~。。
死にたいんじゃないの。
自分が情けなくて、恥ずかしくて、消えてしまいたい…。
私も思った事がある。


お医者さんや看護師さんは
ほんの少しのミスで人の生死に係わる訳だから
人一倍自己嫌悪に陥りますよね~、きっと。
ミスしなくっても救えなかったりするし。

まあだからこそ医療ドラマは
ドラマになり得て、人気のジャンルなんでしょうね

最新作が始まるまでまだ1ヶ月以上あるので
是非皆さんに見て頂きたいのですが
第4シーズンから参戦したい方の為に…


ハイッ、ネタばれ警報

新藤は交通事故で寝たきりになった奥さんのそばに居る為
救命救急を選び
自分の脳に腫瘍が出来ても、ギリギリまで看病します。

その甲斐あって、新藤は手術も成功し
奥さんも意識を取り戻しますが…


さあ、続きは第2シーズンへGO

白い春(平均視聴率12.6%)

2009-06-24 23:22:52 | 邦画ヒューマン
あ~~ぁ。
面白いと評判になったからなの?
それとももともとこういう結末だったの
最後の最後で残念な結末



白い春 


毎週火曜日フジテレビ系列で22時~放送され、全11話で昨日最終回を迎えました。


恋人だった高村 真理子(紺野 まひる)は重病で
治療の為に多額のお金が必要でした。

そのお金を作る為にヤクザだった佐倉 春男(阿部 寛)は
人を殺し、9年間服役していたのです。

けれど出所すると、真理子は死んでいて
お金も本人に渡っていないみたい…


最初は春男の後に出会って家族を作っていた
村上 康史遠藤 憲一)を疑っていたんだけど
彼はコツコツ貯めたお金でパン屋を始めた事
一人娘のさち(大橋 のぞみ)も大切に育てている事が解り
この家族に係わるのをやめようとします。


ところが春男とひょんな事で知り合った
同居人西田 栞吉高 由里子)が
さちと春男の重大な秘密に気付いたのです。
実はさちが自分の子供だったと。


一方、康史は真理子と出会った後
一緒に居られるだけで幸せだから全てを受け入れて
さちを自分の娘として育てていたのです。
でも実の子でないとなると…

1人の娘を想う父親が2人。今後この関係はどうなっていくのでしょう












と毎週楽しみに見ていました。


阿部さんって改めてすごい俳優さんですよね。
元ヤクザという役を見事に表現されています。
そばに居たら、本物のヤクザも真っ青でしょう
にらまれて小学生がちびっちゃう(笑)シーンがあったけど
よしおかも危ないかも
先日さわやかな目薬のCMを見て、尚更びっくり。


俳優でいうと、吉高 由里子も要チェック
ラブシャッフルの時と違って(実は見ていました
ハツラツでちょっと強引な女の子を演じていて
幅のある女優さんだなあと思います。
なんと言っても顔が可愛い


可愛いと言えば崖の上のポニョの主題歌を歌った
大橋 のぞみちゃん。
いかにも子供らしいですねえくぼがキュート。
回を重ねて見る度、私もこんな子供が欲しいと思っちゃいます



という様にこんな風に先に書いてしまうのは
このドラマは役者に支えられていたからかも


最初に、このお話は正直先が読めると思った。
さちが春男の子供だったなんて
きっとほとんどの人が最初から判っていたと思う。


だから全く血の繋がらない育ての親と
今まで9年間離れて暮らしていた実の父親の
どちらが父親か?という難しい問題を正面から描くんだと想像していたのです。。
ところが結末はそこに向わなかった。

加えて、真理子にわたるはずのお金を案の定
アイツ()が誤魔化したのを数話で判る事を、最後に持ってくる


一番引っかかったのは、さちの春夫に対する思い入れ。

いくら本当の父親だからって
それを知らないのなら、1人の子があそこまで拘らない。
ありえないって。
自分が親なら気付くでしょ。
逆に恐いです。

春夫も幽霊になって



本当、先週までは超面白かったからこそ残念で仕方ない。
ちょっと力入りすぎたのかな



それでも前回までは、沢山考えさせられる部分があった。

本当の父親だという以前に、春男は人を殺してしまっている事実。

一緒に育てている加奈子の立場も興味深かった。
母親になれなくても、子供を育てられるのか?
だって選べばその機会はあるのだから。


その他にも難しい問題を描きながら、単純に親が子供を思う気持ち
逆に子供が何気なくしている恩返しなど
繊細に描かれていて心が温くなったんです。

人の縁は簡単に切れるものではないとも思ったし。

しかも、8回目くらいまで毎回1箇所位爆笑できるシーンがあった
一番笑ったのは第2話
バス停とお地蔵さんを転がすシーン。
後日、最初の振り返りでも使われていた!

小爆笑は

6話目春夫が逆上がりを教えている時の足バタバタ
7話目大人がゲームに熱中しすぎ。
8話目りんご皮むきに熱中する大人をよそにしたさちの団扇パタパタ

毎回興味深く見ていただけに、ちょいと残念な最終回でした

長い物には巻かれちゃってもいいんじゃない?!

2009-06-23 21:55:27 | 邦画ヒューマン
この寂れた感じの港町。
まだまだこの映画を理解するには若いかな。
それでも、私は生まれた町、北海道小樽市を
思い浮かべたのだからまさにタイトル通り

故郷(ふるさと) 

本日も近くのTSUTAYAに無かったのでDMM.com CD&DVDレンタルでレンタルしました
72年、山田 洋次監督作品です。

舞台は広島の小さな田舎。
石崎 精一(井上比佐志)は妻の民子(倍賞 千恵子)と一緒に
山を削った石を海に捨てる仕事をしていました。

あまり馴染みがないと思うんですけど
精一は船長、民子は機関操縦士として
ゴミと化した石を船で海に捨てる仕事。

生活は楽ではないながらも、
精一の父仙造(笠 智衆)と2人の子供と
平和な暮らしを送っていました。


そんなある日、その船に不調が出てしまい
買い換えるか、直さなければならなくなってしまうのです。

しかしどちらにしてもお金が掛かりすぎて
キチキチの生活の中では払う事が出来ず
この仕事を辞め、労働者として
村を出なければならなくなってしまいます。


ただ、この仕事がしたいだけなのに。
お金だって労働者として働くより安いし
肉体的も厳しい。

ただ、この村に居たいだけなのに。
老いた父を残して…


時代が突きつける苛酷な運命を描くドラマ。
民子が主役である民子三部作の第2作目です



山田 洋次監督の映画を見るといつも思うんだけど
厳しい現実を突きつけつつ
必ず希望を持てるラストが待っている。

映画には正解なんてないから
救いようのない結果にする人も居るけれど
私はこっちの方が好き。


というより私は人生そういうものだと思っている。
確かに一部分を断片的に見れば
やるせなくて、なんでこんな事がという時もあるけれど
その後には必ず良い事が待っていると、よしおかは思う

まさにNo rain,no rainbow.

この石崎家だってそう。
労働者として働く為に精一は面接に来て
都会のレストランで食事をした。

そうしたらすごく美味しかった
こんなに美味しいものが村には無かった。
つまり都会ならではの良さだってあるんです。
精一はこれからもっともっと良い部分にも出会うでしょう。

お金が増えて時間も出来て家族で旅行に行けたりとか…。
あくまでこれは例えです。

だから、時代に無理に逆らわなくても
長い物に巻かれるのも
決して悪い事ばかりでは無いと思うな。
たとえ、賛成出来なかったり、やるせなくなったとしても。


特に私の場合はジストニアという神経の難病になった事で
見えた部分も多い。

今まで、自分にも人にも()厳しかったけど
今は楽している(笑)

あくせくしなくてもこんなに充実させられるんだ~とか
むしろ大好きだと思っていた仕事している時より楽しいぞ~とか思う。

だからもう1回書いちゃいます

長い物に巻かれるのもいいんじゃないっ

アイシテル~海容~(平均視聴率14.82%)

2009-06-18 20:18:57 | 邦画ヒューマン
昨日の最終回は視聴率18.6%
10分拡大して、CMが多い、多い(笑)
でもそれほど面白かったっていう証明ですよね。
非常に考えされられ、母なる大変さと偉大さを感じました


アイシテル~海容~ 

毎週水曜日22時から昨日まで日テレ系列で放送していました。全10話。



海容なんて日常会話であんまり使わないけど
寛大な心で、人の罪や失敗を許す事。


野口 さつき(稲森 いずみ)は
夫・和彦(山本 太郎)、小学校5年生の息子・智也(嘉数 一星)と
平凡に暮らしていました。
ある時までは。

一方、小沢 聖子(板谷 由夏)も
夫・秀昭(佐野 史郎)、娘・美帆子(川島 海荷)
そして小学校2年生の息子・清貴(佐藤 詩音)と
平凡に暮らしていました。
ある時までは。

でもある時、両家の生活が一転するのです。
そのある時というのは清貴が殺されてしまった時。

愛する息子を失って聖子がバランスを失い、
小沢家が悲惨な状況になるのは当然。
必死で立ち直ろうと努力してもそう簡単にはいきません。

では何故、野口家まで…


実は清貴を殺したのが……智也だったのです


確かにあまり最近会話をしてくれなくなったとは思っていたけど
まさか、我が子が人を殺してしまうなんて…

この事をきっかけに夫婦仲も悪くなるし
殺人犯の親となった2人に重い試練がのしかかってきます。

世間からの冷たい目は当たり前。
さらに智也もすっかり口を閉ざしてしまい両親に会おうとしません。

けれど、最初は事件の事を一切話そうとしなかった智也も
担当の家裁調査官富田 葉子(田中 美紗子)には少しずつ話し始めます。
彼は非常に孤独だったのです…



さてこの2組の家族は
この先どうやって生きていくのでしょうか…?



非常に痛いドラマですよね



最初はすごく遠い話として見ていたけど、そうでもないと終わって思います。
もちろん実際に同じ様な状況の人はいるからと言うのもあるけど
親子や家族の大切さを描いていたから。


しかもこの智也が殺した理由だって、母親を悪く言われたからなんですよ。
どちらかと言うと、殺したというより
ケンカの延長で死んでしまった…

だとすると、「殺す」という行為よりすこし身近な問題になりますよね。
秀昭も言うけど、この事件を知れば知るほど
自分たちと変わらない普通の家族だから
怒りのぶつけ先がないと。

それでも貴い命を奪った事には違いない。


このドラマではもう1人の母親である富田の存在も重要でした。
自分にも同じくらいの息子がいて、決して他人事ではない。
審判が下った日「これで終わった」と言った同僚に彼女は言うのです。

「終わりじゃない。2つの家族の苦しみは永遠に続くのだ」と。
本当にそう。
それでもドラマには終わりがある。


最後には智也が自分の犯した罪の大きさを幼いなりに実感したようですが
まだまだ生きて重さを感じるようです。
そう、このドラマでは現実と同じ様に終わりはないのだと感じられたのです。
その点が素晴らしかったと思う


その他このドラマが高評価だったのは
最初にも書いたけど、色々考えさせられた所。

例えば、どんなに身近な人でも全てを理解するのは難しい。
そもそもそんな事無理なんでしょうね。
その中でどうやって共に生きていくか?
きっと迷わない人なんていないんだろうなぁ。


そして最近家族の大切さを改めて考える。
確かに若い時は自分中心の考え方で仕方ないし、いいと思う。
けれど、それは徐々に次の世代に譲らなきゃね。
だって人はいつまでも健康ではいられないし、
このドラマは究極だと思うけど、色んな困難が待っている。
それを乗り越えるには1人じゃ無理だもん。

もちろん人が増える事によって喜びも多くなるしね


あと、家族や友達を大切にするのはもちろん、自分を大切にするって事。
それはさつきの妹(田畑 智子)の印象的なセリフによって特に思った。

「生きてるって事を大切にしようと思って」

今回の事件で、婚約破棄になりそれをさつきのせいだと責めたんですね。
その後しっかり考えての言葉。
確かにさつきの責任はゼロではない。

でも、何かのせいにしないって事で
確かに生きている自分を大切に出来ると思う。


改めて家族って大事だって
親って有り難いなって
もちろん友達も自分も大切だって


そんな風に思わせて下さったスタッフの皆様、本当に有難うございました
またこういう素敵なドラマを創って下さいね

人生出会いと別れとすれ違い

2009-06-17 23:37:43 | 邦画青春・ロードムービー
映画情報誌を見ていたら好評価で
見たいなぁと思った矢先、WOWOWで放送されると判明し
ルンルン

主演の2人が20歳前後で日本アカデミー賞助演女優・男優賞を
早くも受賞している期待の若手


百万円と苦虫女 

監督・脚本もまだ33歳で期待されているタナダ ユキさんです。


佐藤 鈴子(蒼井 優)はひょんなことから前科者になってしまいます。
猫を捨てられた仕返しに
同居人になるはず()だった人の荷物を全部捨ててしまって。


事情も事情なだけに刑は罰金20万円。
けれども、前科者という事実に変わりはなく
家にも居づらくなり、アルバイトを転々とする日々。

海の家、桃農家、ホームセンターのガーデニング売り場…


100万円を貯めたら引っ越すというルールの下で。



そんなある日、ガーデニング売り場で同じアルバイトの大学生
中島 亮平(森山 未来)に出会います。

自分に前科がある事を話すと嫌われると思ったのに
彼も好きで居れてくれて付き合う事に


けれど100万円貯めたら引っ越すというルールを知っている彼は
お金を借りるようになり
デート代も鈴子が支払うのが当たり前になり…


人としっかり向き合うのが苦手な鈴子は
ついつい言いたい事を言わずにごまかしてきた。

それでもいつまでも逃げていられない

出会いと別れを繰り返しながら
平凡で不器用な女の子を描く青春ロードムービーです



おお~
そうだったのか…。
最後は意外な終わり方でよしおかは大好き

勘違いが判明しても(見ている私達が)
結局すれ違いのままなんて、もどかしいけど
結構人生そんなものかもしれない。


あとほんの少しもがけば、
全然違う人生なんてよくあるんじゃないかな。
特に、この様な男女の間柄なんて。


それにしてもこんな風に騙されたのは
他でもない森山さんの演技力でしょう
よっ、アカデミー俳優


もちろん蒼井 優さんもすばらしい。
だって、あんまり可愛くないんだもん(笑)
つまり、それほど平凡な子の役作りが出来ていたって事です
こんな人、いる、いる

自分の為に人を怒る社員とか
年配ならではの冗談を言う人とか
町内会の集まりで妙なマイク使いをする人(笹野 高史)とか。

思わず「こんなひと居る、居る」って
苦笑したくなるのも、タナダさんの人間観察力のすごさでしょう


本当にこの映画は褒めるところばかり。
いわゆるミニシアター系で多くの方が見る作品でないのは解るけど
もっともっとこういう作品がヒットして欲しいな

だってこれはやっぱり映画。
ここ数年TVの延長でヒットする作品が多い中
こういう作品は映画だよなあって思うのです。

何がと言われると答えられないんだけど
言うなら空気感なんですよね。
すいません


だから是非あなたも感じて下さい


ちなみに2008年は邦画の良い作品が多いので
2008年★5つ作品も参考にして下さいね

ツレがうつになりまして

2009-06-15 23:29:15 | 邦画ヒューマン
実話という事で、非常に興味がありました。
けれど3話の中では全部を表現するのは、難しかったのかも
先週の金曜日に最終回を迎えました


ツレがうつになりまして 

枠はこの前までコンカツ・リカツが放送されていた金曜日22時~。


売れない漫画家の早川 典子(=てんさん 藤原 紀香)には
バリバリ働いて、自分の事もやる夫(=ツレ 原田 泰造)がいたので
主婦業もそこそこで気ままに暮らしていました。

ツレは明るくてほがらか。
愚痴も言わず、前向きな人だったんです。

ところが、お客のためだと思ってやった事が会社の利害と対立し
ただ売ればいいという態度に虚しさを覚えます。

さらに信頼していた部下(設楽 統)が
自分の事を「使えない」と陰口をたたいているのを聞いてしまいます。

そんな嫌な事があっても
てんさんは全く気付く様子もなく
どんどんツレは内に入っていき…

ついにはうつになってしまうのです
さてこの夫婦はどんな風に手を取り合っていくのでしょうか


うつは誰もがなる可能性のある病気。
実際に夫がうつになった漫画家細川 貂々(ほそかわてんてん)さんの
実話を基にしたベストセラーの実写版です。




私の知人にも実はうつになった人がいます、1人ではなく。
面識はないけど、自殺した人までいます。
なので偏見は持っていませんが
正直、どう接するのがよいのか
何て応えたらいいのか分からない事もあります。

昔は全然理解が得られなかったけど、精神が弱い人がなる病気では決して無い。
もちろん病気だから、
精神状態によって良くなったり、悪くなったりする。
だって風邪とかだってそうですよね
疲れていたりすると、免疫力が落ちて罹りやすくなったり…
病気と心は切っても切れないなんて今は当たり前の感覚。

だから、今うつ病は「脳」と「心」両方に起因していると考えられているそうです。


ところで、精神的にまいってしまう事って誰もがありますよね。
私もジストニアの病気になったばかりの時は
毎日の様に泣いて、情緒不安定だったし。。
(今はすっかり元気になって大丈夫
もしかしたら、風邪の様に誰もが罹る頻度の高い病気かもしれないし。


そんな思いもあって、非常に興味のあるテーマだったのですが…


申し訳ないけど、今一つ、リアリティに欠けた。
よしおかですら、ジストニアで苦しんだ時こんなもんじゃなかった。

このドラマを見て改めて
私はうつにはなっていないと感じるんですが
うつになったら、もっとひどい精神状態なんじゃないかなぁ。


確かにこういうテーマって見る人が限られている。
けれどNHKだからこそ、もっと突っ込んでもいいと思う。

原作がこれ位の感じなのか、
(ヒットした事を考えればもっと突っ込んでいる気がするけど)
定かではありませんが、
公共放送ならではの、テーマを今後も期待します

行く先をなくした女と男の物語

2009-06-11 22:12:40 | 邦画ヒューマン
DMM.com CD&DVDレンタルで見付けた時、思わず「あった~」と叫んでしまいました。

この映画が作られた01年当時。
私は今と同じ位沢山の映画を見ていました。
その中でも特に面白かったのを覚えていて
常に新しいレンタルショップに行ったらチェックしてたんだけど
どこにも、なかったんですよね~

それがありました

風花 


ほら、当時のフライヤーを取ってあるくらい好き
来札もされた相米 慎二監督の遺作になってしまいました。

風花(かざはな)とは冬から春へと向う晴れた日に
まだ雪の残る山肌を撫でて風に吹かれて飛んでくる細かい雪の事です。



澤城 康司(浅野 忠信)はキャリア組の高級官僚。
不正がまかり通っているこの世界では
飲まずにいられず、だらだらと毎日を過ごしている。

そんな日常の繰り返しの中で行った風俗のお店で1人の女性と出会う。


彼女の名前はレモン(小泉 今日子)
本名冨田 ゆり子


ゆり子は夫が借金を抱えて事故死してしまったので
返済するお金を稼ぐために東京に来ていたのです。
大事な一人娘を故郷・北海道の母親に預けて…


5年も帰っていなくて帰りづらくなってしまったけど
意を決してゆり子は娘に会いに行きます。

最初に会った時、泥酔していて
北海道に行く約束をしたけど覚えていなかった康司と一緒に。


ところが帰ってみると
娘を想うなら手放して母が育てる方が良いと言われてしまい…

本当に帰る場所がなくなってしまった。
そして康司も事実上のクビになり、帰る場所がない。


そんな行く先をなくした女と男の希望と再生の物語です


これを見た時、小泉 今日子さんの演技にびっくりしました。
それまではどちらかと言うと元気一杯。
可愛いキョンキョン

けれどイメージがガラリと変わって、大人の女性なんだ~って思った。
たばこを吸っている女性ってあんまり良い印象がないけど
彼女の場合は別。
それさえも素敵に見える。
圧倒的な演技力で切ない女性を表現しています。


旦那が事故にあうまでは幸せだったんです、ささやかながら。
けれどちょうど独立しようと借金をしたばかりだったから
事態は一変。
それでも生きていかなければならなくて
明るく振るまっていたけど、限界だったんだろうなぁ。
先の見えない生活に。

そして唯一の希望の光である子供を取り上げられて
たががはずれちゃっただね。
自殺しちゃった…

きっと現実世界にもいると思う、こういう人。
たまに聞くよね「何故自殺したのか分からない」って。
そう言う人を見事に演じていたんです。

本当、切なくなっちゃった。

それでもちゃんと命はとりとめて
康司はお酒を飲まずにいられない生活から抜け出せて
次の新しい人生を歩み出すことになるんですけどね

人生山あり谷あり。
駄目な時はとことん落ちるのがいいのかもね。
無理に頑張るより。

そして踏み出せるようになったら
絶対そういう時がくるから、その時踏み出せばいい。

この作品はそんな風に優しく背中を押してくれる映画です