聴くネタバレ映画・ドラマと英語日記

~元MC苅田三貴が見た映画やドラマを私情バンバンはさんでご紹介♪

善悪が判らなくなってこそのギャングもの

2011-10-31 22:49:50 | 洋画クライムアクション・バイオレンス
今年のエミー賞をにぎわせた
ボードウォーク・エンパイア


見事監督賞を受賞したのが
オスカーを手にした事もあるマーティン・スコセッシ

その受賞したエピ"Pilot"を見たら
鑑賞したくなりました



カジノ



今から16年前、95年の作品。
「氷の微笑」を見て
私がシャロン・ストーンの出演作をあさった時に初めて見ました。


こ~~んなに面白い作品だったっけ


監督のルーツでもある"イタリア系アメリカ人"を
ブラックに描いたら、天下一品ですね






まだカジノがマフィアの支配下にあった
70年代のラスベガス。

イタリアからやって来た
″エース″ことサム・ロススティーン(ロバート・デ・ニーロ)は
タンジールというカジノを任されています。
免許はないんだけど


それでも裏社会を牛耳るドンたちと
良好な関係を築き、うまくやっていました。
″ニッキー″ことニコラス・サントロ(ジョー・ペシ)が来るまでは。



同郷の彼はラスベガスに移って
欲を出し始めたのです


暗黙のルールを無視して、
暴力をふるい、ワイロを渡して金儲け。
余りの振る舞いに目をつけられ
エースも大迷惑



そして迷惑を掛けるのは彼だけではありません。


目を見張る美しさにほだされ
ジンジャー・マッケンナ(シャローン・ストーン)と
結婚したはいいのですが…



実在する人物をモデルに
マーティン・スコセッシ監督が
十八番の暗黒社会を描いたギャングストーリーです
















最初に高校生の時に
″シャローン・ストーンにはまった″と書きましたが
当時レンタルできたビデオ、
そうブルーレイはおろかDVDよりビデオが多かった時代、
片っ端から見たのです。


だから彼女の美しさは充分判っているはず
でも…








こ~んなに美しかったっけ


現代にも綺麗な女優さんは
沢山いるので、その度に
「可愛いなぁ」「綺麗だなぁ」と見ているのですが、
全然違うっっ


きっと目の前に居たら、骨抜きにされる


ヘプバーンとかもそうだけど
時代を越えた美しさなんでしょうねぇ…


しかもお酒やドラッグにおぼれて
ボロボロになっていく姿もお見事
流石は一世を風靡した女優さんですね


ニッキーを演じたジョー・ペシも素晴らしい
完璧な無作法者だもん。


デ・ニーロはこういう役こそ本家だよね。
最近はコメディのイメージが強いけど…




と役者の活躍も大きいですが、
もちろんストーリーも面白い。


正確に言うなら描き方かな。


最初はエースとニッキーが
状況を説明する形だったのに
私達見ている側が感情移入していくのに反比例して
ナレーションが減っていく…


ナレーションがほとんどなくなった頃には
すっかり運命共同体。

物事の善悪が判らなくなり、
「デ・ニーロ渋いなぁ
「でもそんな派手なスーツはなしでしょ」とか思っているのです



この″善悪が判らなくなり″というのがポイント


1番好きな映画は「レザ・ボア・ドックス」
言っている様に
基本、私はギャングものが好きなのです。


けれどイマイチなものだと
どうしても感情移入できず
冷静に″悪い奴らだ″と感じてしまいます。


その点この映画はパーフェクト
まさに″ギャングもの″の醍醐味を感じられるでしょう。


登場人物の気持ちを代弁するかのような
音楽の使い方や
カジノを連想させるオープニングの色使いも素晴らしいので
ご覧になっていない方は、是非ともチェックして下さい

クリミナル・マインド 3RD SEASON

2011-10-30 13:42:51 | 洋画クライムサスペンス・ミステリー
CSI:科学捜査班CSI:マイアミ、NCIS、ライ・トゥ・ミー、
性犯罪特捜班、BONES特命捜査班レッドセル



これらはいわゆる"クライム・サスペンス"のアメリカンドラマ

そして実は私が進行形で見ているドラマでもあります


確実にやりすぎですね

でも裏を返せば、それだけ比較できるという事
そんな私が息をのむ面白さだと感じるのは




クリミナル・マインド 3RD SEASON



役者に実力が備わっているのや
登場人物が魅力的なのは、人気ドラマなら当たり前


その上で抜け出ていると感じるのは
やはり"事件そのもの"の"緊迫感"のある描き方のおかげでしょう


犯罪者が主役になっている部分も




行動を分析し、プロファイル(=パターンに当てはめる)する事で、
犯人を追いつめていくのが
バージニア州クワンティコに本拠を構える
FBI行動分析課(=BAU)


チームは専用ジェットで全国を駆け回り
通常の捜査では解決できない
凶悪犯を捕まえます


その分扱う事件が残酷すぎて…

チームを率いるジェーソン・ギデオン(マンディ・パティンキン)は
耐えられず、離れる事に


代わって加わった伝説のプロファイラー
デヴィット・ロッシ(ジョン・マンティーニャ)も
昔扱った事件が引っかかっていて…
その事件を解決するために10年振りに復帰




一方冷静なチームのリーダー
アーロン・ホッチナー(トーマス・ギブソン)は
あまりの忙しさから、奥さんに別れたいと言われ…



IQ187の天才スペンサー・リード(マシュー・グレイ・ギュブラー)や
男気溢れるデレク・モーガン(シェマー・ムーア)は
自分と重なる事件に遭遇


さらにITのスペシャリスト
ペネロープ・ガルシア(カーステン・ヴァングスネス)も



日々凄惨な事件に心を痛めながら
1人でも多くの命を救うため
プロファイリングを武器に、凶悪犯と戦います
















どのエピもかなりレベルが高いけど
特にペネロピ(こう聞こえる)の命が狙われた
#8、9″悪魔の囁き″ペネロープ″はすごかった~~


めずらしく1話完結ではなく#8→#9に
結論が持ち越されたんだけど
#8のラストで
思わず、ムンクの叫び状態


本気で頬(いや、耳か)に手をあてました

今時、本気でそんな事やる人いる~




だってそれ位びっくりしたんだもん


確かに彼女に近づいてきたイケメンは
(「女捜査官グレイス」などに出演している人気俳優ベイリー・チェイス
怪しかった。
でも彼女の説明にもあったように
″キスに臆病なだけ″だと思ったんです。
それが…



まあ結果的にこの事件のおかげで
ロマンスのお相手と知り合えたので、良かったのかな



ロマンスと言えばJ.J.ことジェニファー・ジャロウも

彼女は妊娠しましたが、
実は演じているA.J.クックが妊娠したので
この様なお話に


最近、この設定が増えましたよね~。
きっとそうしてでも″続投して欲しい人″
逆に″演じたい人″も多くなってきているんでしょうね



そんな幸せ一杯の2人に対し、
ホッチナーは離婚

けれど能力は確かで#19″記憶を失くした殺人犯″では
特に光ってましたよ~



法廷で容疑者の弁護士に
デスパの初期の登場人物レックス役スティーヴン・カンプ
「プロファイルが正確か疑わしい」と突っ込まれ、反撃


弁護士をプロファイルしたんだけど
すごい迫力

この緊張感こそ、このドラマの真骨頂でしょう


倫理的に人を追い詰める様は
銃を撃つのとはまた違った
気迫がみなぎっていると思います。


やっぱりこのドラマ、クライム・サスペンスではイチオシ



さて、今シーズンはクリフハンガー

BAUのメンバーが各々別の黒いSUVに乗り込み、
1台のSUVが爆発

えっっ~~
デレクそれとも…



気になる~~。
今度こそは次のシーズンへすぐにGO

ラストマネー~愛の値段~

2011-10-26 12:56:48 | 邦画ミステリー・サスペンス
アメリカンドラマが大好きな私だけど
こういうドラマを見ると
日本の連ドラも捨てたものじゃないね~
嬉しくなる


そんな久しぶりにトップページに
"現在のイチオシ連続ドラマ"という
項目を復活させてくれたのが



ラストマネー~愛の値段~



言っても私は日本人。
本当に細かい感情は、いかにも"日本人"であり
丁寧に描いていれば
確実にMade in "日本"に共感するのです


NHKで全7話O.A.




清和生命に勤める
向島 朔太郎(伊藤 英明)は
「その保険が支払われるべきものなのかどうか」を
調査する査定部に所属。


新米の大野 圭吾(中丸 雄一)の
指導にもあたります。ところが…



"保険金は同情される人に
 残して欲しい"


理想のもとに入社した大野は
とにかく事実を追求しようとする向島に
納得いかない事ばかり




それでも情報屋如月 洋大松重 豊)や
大日生命の一ノ瀬 由佳里(田畑 智子)などとも
仕事をするうち
彼の行動も少しずつ解るようになり…



一方、向島の先輩で営業部の
横村 一樹(田中 哲司)は家庭不和から
すっかり佐々倉 亜希子(高島 礼子)に入れあげ
保険金の受取人にまでする始末



「保険は外れない宝くじ」



確かに誰かが亡くなる以上、
誰かがお金を受け取る訳ですが
"保険金"ってそんなに軽いもの


保険会社をも含め
"モラル"を問いかけるミステリードラマです
















向島という多くは語らないけど
人情のある男。

海猿でも書いたけど、伊藤英明さんの
ビジュアル的な格好よさ

松重 豊さんや田畑 智子さんというレギュラー陣のも含め、
須藤 理彩さん、谷村 美月さんなどがゲストという
実力派による脇固め。



理由を挙げれば、枚挙に暇がないけど
1番のこのドラマの魅力は"テンポ"だと思う



確かに私達視聴者は
ミステリーやサスペンスを見る時
"スリル"という名のハラハラ、ドキドキ感を求めています。


それでも24-TWENTY FOUR-後半のような
矛盾だらけのスピード感は
日本人に合わないのではないかなぁ


ブラッディ・マンディがこけたのが、まさにいい例



"思慮深き日本人"

じっくり、ゆっくりが日本人に合っていると思うのです


その点、このドラマはいいですよ~

考えるスピードが合っているのです



第3話"外れない宝くじ"を例に挙げると
借金のある中古車屋のオーナーが焼死
  ↓
受取人が妻(西尾 まり)から愛人(霧島 れいか)に書き換えられていた
  ↓
自殺だと保険金が少なくなるし、
愛人による他殺の可能性も…
  ↓
いや、ぐるかも



と、徐々に事件性が出てきて
少しずつ物事が結びついて
比較的気持ちのよい終わり方

こういうの好き~





ちなみに登場人物も
計算づくの上、深く描かれているので
細かい部分を見るのも面白い


特に佐々倉 亜希子

やっぱり変だと思ったのよね~と
後半、ある事実が明らかになって勝ち誇り気味


だってうさん臭かったんだもの。


部屋は汚くて、1.5Lのペットボトルに口つけたり、
ビールは缶のまま飲んだり、
惣菜はパックのまま食べたりするズボラさがある。


普段着る洋服はとっても地味なのに
バッグはシャネルなの


しかもクローゼットに入りきらなくて
ハンガーにかかっている洋服は
デザイナー物のかなり派手めなワンピース


生活に一貫性がないのよね。
絶対、彼女1人では買えない代物だと思ったら…


やっぱりね
彼女は保険金詐欺だった。




実際の保険金詐欺などでも
「どうしてこの人が」といういかにも普通の人に
何人もの男の人が騙されていた事もありますよね。


このドラマの中でも、
「彼女は詐欺だ」って伝えても
「俺だけは違う」と最後まで言っていた人がいました。


どうしてか不思議だったけど
制作陣が出した答えに私は共感を覚えました。


結局「半分、騙されているのを判っているのだ」と。





なるほどね~。
世の中、変だと薄々勘付いていても
見て見ぬふりをしなければならない時もある。


この場合、騙されていても、「幸せ」だったんですよね。
他に「幸せ」を感じさせてくれる人がいなかった。

じゃあ、騙されなければ「幸せ」だったのか
答えはNOだと思う。


切なさを感じると共に、
改めて「幸せ」とは本人にしか解らないものであり
深い問題を問いかけたエンディングだったなあと思います。



この様な深いドラマを作って下さった制作陣に改めて感謝です

今後とも
海外の真似ではない日本人らしいドラマを期待しています

CSI:科学捜査班 4TH SEASON

2011-10-21 12:00:55 | 洋画クライムサスペンス・ミステリー
前シーズン、手術に向かったので、
その成否が気になっていましたが…


現場にしっかり戻ってきていたので
無事、成功したのね


とりあえず、ほっ



CSI:科学捜査班 4TH SEASON


終わった後、はっと息をのむような
素晴らしいと思うのと、
意外と普通と感じるのと
今シーズンは若干エピの質に差があるかな



03~04年にかけて、全23話O.A.






母の遺伝で耳が聴こえ辛くなってきた
ギル・グリッソム(ウィリアム・ピーターセン)


無事、手術が成功し、
ラスベガス市警CSI(=科学捜査班)
主任として戻ってきます



と言っても、喜んでいられる訳もなく、
欲望にまみれた街ラスベガスで
今日も残酷な事件が起きています





夏の暑い日、
車に取り残された赤ん坊が
熱射病で亡くなったり…
(#4″灼かれて眠れ ″)


着ぐるみの男が死んでいたり…
(#5″心優しき獣たち″)


捜査令状の取り忘れで証拠能力が失われ、
24時間以内に
新たな証拠を探さなければいけなくなったり…
(#7″猶予24時間″)



1つの事件の犯人が捕まればまた別の事件が発生

一向に無くならない犯罪を
キャサリン・ウィロウズ(マージ・ヘルゲンバーガー)、
サラ・サイドル(ジョージャ・フォックス)、
ウォリック・ブラウン(ゲイリー・ドゥーダン)、
ニック・ストークス(ジョージ・イーズ)の
ザ・チーム・グリッソム
最新科学を用いて、今宵も解決します














このドラマの魅力の1つは″余韻″
特に、何とも言えない
切なさや虚しさ、怖さを感じる瞬間。





今回、特に#9″愛の毒薬″では
重婚を扱っていて、そのテーマもさることながら
犯人だった妻の一言。
どうして爆弾を作ったのかという問いに

「だって(息子の学校の課題の)火山と同じ位
 簡単に作れるんだもの。」


ひぇ~~
背筋が寒くなりました



#4では、長男を難病で亡くし、
もう同じ思いはしたくないからと殺したら、
実は病気ではなかったとか






扱うテーマも斬新ですよね

以前メンバーがインタビューで
その犯罪によって「今の社会を知る事ができる」と言っていたけど
#5はまさにそう


自分は本来、獣として獣として生まれるべきだった
狼やらライオンやらの着ぐるみを着て
"動物の姿と心で交流する会"な~んてあるんだから
世の中解りません




最終話"キメラの遺伝子"も


レイプされてしまった女性が面通しをして
「この人だ」と断言したのに
DNA鑑定でNO

どうして~~


実は、犯人はキメラ遺伝子の持ち主だった。


私も初めて聞いたのですが、
簡単に言うと、

「1人で2つの型の遺伝子を持つ」人


つまり犯人はその特異体質を悪用して
自分はDNA鑑定ではシロになると解って
犯行を繰り返していたのですが…



実際知らぬまま一生を終える人がいる一方、
何らかの病気で
父親でも母親由来でもない遺伝子を持っている人がいると…



浮気したとなっちゃうよね~


一歩間違えば、一家離散にもないかねない
こんな事が実際にあるなんて
ただただ、びっくりとしか言いようがありません



さて、そんな最終話では
途中から気になっていた
サラのアルコール問題が明るみに出て…

サラ、大丈夫かな

CSI:科学捜査班 シーズン4
コンプリートBOX-1 [DVD]
角川エンタテインメント

知っていても怖いシャワーシーン

2011-10-19 12:49:23 | 洋画クライムサスペンス・ミステリー
怖い、怖いよ。
これだもん、″ホラー″と勘違いする訳だ


というか、″ホラー″も専門なんだって
思いっきり自己弁護だけど


アカデミー賞受賞音楽家
バーナード・ハーマンが手掛ける
何やらありそ~な曲で始まるのは



サイコ



クロース・アップという用語でも解説している通り、
ジャネット・リーの、
あまりに大きく見開いた目が有名な、
巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督の60年の作品です






アリゾナ州のとある地方都市。
不動産会社の事務として働く
マリオン・クレイン(ジャネット・リー)は
お金さえあれば結婚できるのだと信じ、
4万ドルを横領して恋人のもとに向かいます


雨がひどくなってきたので
ちょうどそこにあったノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)の
経営する寂れたモーテルに宿泊する事に。


ところが彼女はシャワーを浴びている最中、
何者かが忍び寄り、
刺し殺されてしまうのです


もちろん、会社の社長は
そんな事露知らず、
奪われたお金を取り戻そうとします



一方、妹のライラ(ヴェラ・マイルズ)
まさかマリオンが逃げたとは思えず、
何か事件に巻き込まれたのではと
探偵を雇って探し出そうとするのです
ところが…




シャワーカーテンをつかむ手、
外れるフック、
大写しになった眼、血の混じった水という
有名なシャワーシーンをはじめ、
おどろおどろしい雰囲気が漂うスリラーです











はい、最初に思いっきりネタばれ警報ですよ











結局マリオンを殺したのはノーマンであり、
彼は二重人格だった





まだ見ていない人がこれを読むとね、
な~んだ、よくあるパターンじゃん
言われそうですが…



いえいえ、全く気付かなかったんです。
正確に言うなら"忘れていた"



それこそ"二重人格"を扱った映画やドラマは
数多く見てきたわけで、
途中で気づいて、

「巨匠はどう描くのか」について
観察していいはずだった。


ところが、まあた~~っく
気が付かなかったんです


"気付く"どころか、怖くて、怖くて
床に足をつけるのも怖くて、
ソファの上に、足を全部のせていたんです


流石、"映像の魔術師"という他ありません




ちなみにヒッチコック恒例のカメオ出演は
マリオンが事務所に戻った時、
窓越しに居ます



ところで監督が極度のマザコンだったのは
有名なお話で、彼の作品には繰り返し、

″母親もしくは母親的な存在に
 支配される主人公″が登場します

そして母親に反抗しながら、
手の届かない美人を手に入れようとする…



この主人公ノーマンもそうですね


彼の中には二重人格としての
″母親″が存在し、
文句をつけられながらも、マリオンと親しくしようとする…



このパターンを意識しながら
他の作品も鑑賞すると、違った発見があるかもしれません



そうそう、バーナード・ハーマンのテーマソングが
古畑 任三郎のテーマソングに
似ていると思うのは、気のせいでしょうか

やっぱり、三谷さんがオマージュしているのかな
誰かご存じありません

ER緊急救命室 2ND SEASON

2011-10-11 15:36:16 | 洋画ヒューマン
先日見事第63回エミー賞
最優秀主演女優賞を受賞したジュリアナ・マルグリース


この受賞記念というほどでもないけど、
せっかくの機会なので、続きを見ました




ER緊急救命室 2ND SEASON


前シーズンは自己との闘いが
深く描かれていましたが、
今シーズンは"対立"
あちらこちらで皆が衝突しています


それで深みを持たせつつ、
"患者を治す"事で収束させていくんだからお見事


95~96年にかけて全22話O.A.され、
第48回エミー賞作品賞を受賞しました





昼夜を問わず、患者が忙しく運ばれてくる
シカゴにあるカウンティ総合病院
緊急救命室(=ER:Emergency Room)



患者を助けたい思いは一緒だけど
プライベートの問題や利害関係
うまが合わないなど
様々な所で対立しています


マーク・グリーン(アンソニー・エドワーズ)は
チーフレジデントからスタッフドクターになれたのに、
妻の浮気が発覚し、離婚訴訟に


スーザン・ルイス(シェリー・ストリングフィールド)は
能力が認められて出世できそうなんだけど
昇格するには新しくやってきた
うまが合わないケリー・ウィーバー(ローラ・イネス)の
指導を受けなければなりません

姉のクロエとも…


ケリーは他のスタッフ
看護師長キャロル・ハサウェイジュリアナ・マルグリース)や
小児担当のダグラス・ロス(ジョージ・クルーニー)とも
何かとぶつかっています


ピーター・ベントン(エリク・ラ・サル)は
外科の権威カール・ビューセリッチ(ロン・リフキン)の
研究に納得いかず
そのベントンには
インターンのジョン・カーター(ノア・ワイリー)が
不満を抱き…



この様に至る所で火花を散らしながらも
″人命″が第一優先
ERに運ばれてきた患者を、今日も一生懸命救います












後半、加速的に面白くなってきますね~

前シーズンで監督賞を受賞したのは
善意の輪が広がる感動作「ペイ・フォワード 可能の王国」でも
お馴染みミミ・レダー


彼女監督の#16"同僚"では
仲間が死にゆくのに、どうにもできない無力感と
そんな"死"にいつも向き合っている
スタッフの対処の仕方を見事に描いていました。



個人的に好きだったのは
#14"正しいこととは"と#17"マッチゲーム"

この2つのエピはベントンの葛藤がテーマ。


彼は実力を認められて
心臓外科のチームに入れてもらえたんですね。


ところがその権威ビューセリッチが
都合のいい様に
研究内容を操作していたんです


けれど彼に刃向ったら
病院での立場が危うくなるので
黙っているしかなかった。


結局見て見ぬ振りした自分のふがいなさを
ダグに八つ当たり

見事に人間の弱さを表しています


けれど、実際そんなものでしょうね。



そもそも人はずるくて情けない生き物なんです。
だからそんなに自己嫌悪に陥らなくても
いいのかなって。


その代り
人のそんな部分も受け入れる器を持つ努力をした方がいいのかも



"正しい行動"="正義"ではなく
より、みんなの為になる行動なのかもしれないと
ふと思う今日この頃です





そうそうこのドラマもCSI:と同じで
今やビッグスターがゲスト出演しています


ルーシー・リュー
エイズを持つ母として#3~5に。


CSI:のキャサリン役マージ・ヘルゲンバーガー
ダグのお相手役として


そしてビューセリッチは
ブラ&シスの伯父さんロン・リフキン


これまたゲストチェックも楽しみです

フリーター、家を買う。スペシャル

2011-10-04 22:54:29 | 邦画ヒューマン
昨年、日本の連続ドラマの中では
ダントツで面白かった「フリーター、家を買う。」


何か良かったって、そりゃ″日本らしさ″


もちろん時代の流れと共に国際化は必要だし
外国の良い部分を取り入れるのもいいと思う。

けれど、それはあくまで″取り入れる″のであって
何でもかんでも″真似″するのではない


そう感じる私に、やっぱり日本人っていいなぁと思わせてくれたのです

そんなドラマのスペシャルがO.A.されました



フリーター、家を買う。スペシャル



もちろん時間の長さも違うから
連ドラほど、面白かった~~とはならなかったけど
それでも充分面白かった



残り2か月余りになりましたが、
今年のドラマ部門1位は、ラストマネーかどちらかだね





フリーターだった武 誠治(二宮 和也)が
働く意味を知り
大悦土木の正社員になり、
新しい家を買って1年。


寿美子(浅野 温子)の
ずっと疎遠だった兄(国広 富之)が訪ねてきます。


寿美子の育った実家を壊すから
荷物を取りにきてほしいと。



あれ
そう言えば、うちって親戚付き合いないよね


すでに結婚して家を出ている
永田 亜矢子(井川 遥)と話してみると
どうやら結婚する前に
誠一(竹中 直人)と寿美子の実家は
一悶着あったらしく…



一方、誠治は千葉 真奈美(香里奈)と
遠距離恋愛を続けている中、
久しぶりに会ったら
結婚願望がない事を知り…



不況、東日本大震災と暗い話題が取り巻く現在、
改めて"家族"について
考えさせられるヒューマンドラマが
スペシャルとして帰ってきました










最近、"家族"、
それを築くための"結婚"が見直されている中、
"東日本大震災"をキーワードに挙げる人をよく見かける。



もちろんそれも1つのきっかけではあるでしょうけど
私はもう2、3年前から
その流れになっていると感じます。


このブログでも"家族"を扱っているものに関しては
相当、書いてきているんじゃないかな




何故なら、私たちは"バブル時代に社会に出た大人"を
客観的に見ているから。

そして私よりもう1つ下の世代、
つまり今社会に出てきている人達は
もっと冷めた目で見ていて、
"家族の大切さ"を解っているんじゃないかと思う。



確かに今の豊かな日本は
戦争から必死に復興させようとした方々の
努力のたまものであり、
そのおかげで後にはバブルと言う名が付いてしまったけど
経済的発展がもたらされた。



ところがどこで自分を見失ったのか、
"日本全体"が豊かになるのではなく、
"自分"が豊かになるのを目標にする人が増え
いつしか"お金"が目的になってしまった…



その結果が、今。


そんな不況を目の当たりにして
やっぱり"お金が1番"ってなると思います



"家族"が1番大切で
お金はそれを支えるための手段だなんて
本当はずっと前から当たり前なんじゃない

まあもちろんお金も多いと嬉しいけど




と、物語の内容からは少しずれましたが
このドラマの中では
そんな"家族の大切さ"がしっかり描かれています



しかも何でもアメリカの、
最近は韓国もかな、
"真似"ではなく"日本人らしい"家族が。


そういう訳で、このドラマは脚本がいいと思います



そして、"にの"こと二宮さんの演技力のおかげも大きいですね


今回登場したお兄さん国広さんは
初めて知ったのですが、この方も演技派


喫茶店での2人のやり取り。
憂いのある各々の顔にほだされ
1番印象に残るシーンとなりました


是非是非、続編で、再びの共演を見たいものです
続編は「フリーター、家族をつくる。」かな

フルハウス 8TH SEASON

2011-10-04 12:44:06 | 洋画コメディ、コメディタッチ
まるで我が子の成長を見ている様に
子供達の行動に笑い、泣き、考えさせられたこのドラマ。

タナー家を見守った達成感と
これでお別れだという淋しさを織り交ぜながら
ファイナル・シーズンを鑑賞しました




フルハウス 8TH SEASON


最初″人の道″について説いていたのは
ダニーだけだったけど、
後半にはすっかり親になったジェシーや
大人になったD.J.まで素敵な発言をしていました


87~95年に渡って、のべ192話O.A.





赤ん坊ミシェル(メアリー=ケイト&アシュレー・オルセン)を残して
飲酒運転の車にはねられ亡くなった妻。


その悲しみを胸にダニー・タナー(ボブ・サゲット)は
友人ジョーイ・グラッドストーン(デイヴ・クーリエ)や
妻の弟ジェシー・カッツォポリス(ジョン・ステイモス)に助けられ
3人の娘を育ててきました。



赤ん坊だった末っ子ミシェルは8歳、
次女ステフ(ジョン・スウィーティン)は中学生、
そして長女D.J.(キャンディス・キャメロン)は
高校3年生になり、大学受験


ジェシーも結婚し、
双子の息子は保育園に通うまでに



″飲酒″喫煙"いじめ″恋愛"など
様々な問題をユーモアの中に効かせ
"かけがいのない家族"を描いたハートフルコメディ
ついにラストシーズンです













D.J.が高校を卒業する時
プロム(豪華な卒業パーティ位に思ってください)に行くため
ベージュのロングドレスを着て、階段を下りてきます。


ひゃ~綺麗~~



何て言うんだろう。
友達の花嫁姿を見る感じ


外見うんぬんより
立派になったね~大人になったね~
という感慨で胸が詰まりました




ジェシーもジェシーで良い事言っていた

彼にとっては嬉しい事に
ステフが音楽の魅力に目覚め、
ガールズバンドを組むんですね


そこで彼がマネージャーとして
色々教えてあげるんだけど
外見ばかりにこだわって、初ステージは大失敗



口うるさく注意していたのは
自分も初ステージで失敗していたからだったのです…




親を煩わしいと思うのはまさにここですよね。

同じ辛さを味わって欲しくないからこそ
あれこれ口を出してしまう

若い時は解らないんですけどね


まあいずれ理解する時がくるのでしょうけど。
だって、ジェシーでさえ
ちゃ~~んと同じ立場になっているんですもん


失敗したステフには怒るのではなく
「勉強だってなんだってそうだけど、
 成功には、ひたむきな努力と練習が必要なんだよ」
と中身の大切さを説いていました


非を認めたステフを最後には抱きしめて
「Proud of you.(誇りに思うよ)」と言っていたのが
日本人にはない感覚で、素敵だなぁと思いました



そしてラストのラストは
最高のエピソード
#23、24"抱きしめて家族~前・後編~"



ミシェルが落馬して
記憶喪失になってしまうんだけど…



彼女の脳が飛び出して語りかけるという設定で
2人向かい合って話しているシーンがあったのですが、
普通ならCGを使う。


けど、もともと双子で1人の役を演じていたので
CGを使う必要がない
 
これぞ、ラストだから効いているお遊び


家族の事を思い出せない彼女が
ダニーと話終わり、立ち去ろうとした所で
抱きしめようとし、それは何?と尋ねられたら、

「だってこの家ではすぐハグする決まりなんでしょ」と
つぶらな瞳で答えていたのも
このドラマを象徴する面白さでした





という訳で8シーズンに渡って
幸せな家族にお付き合いしてきましたが、
今度は自分がこんな家族を築いていきたいと思います


煩わしくて、うっとおしい。
それでも愛しくて、かけがえのない"家族"


今の世知辛い時代、
改めて家族は大切だなぁと感じる今日この頃です