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15・18日・大野和士指揮ショスタコ:ヴァイオリン協奏曲第1番・庄司・都響

2006-07-19 | 大野和士・パーヴォ・・パッパーノ
17日 満席に近い入りでした、此れも大野氏、紗矢香さん 目当て
3曲とも、密度濃い演奏でした・・明日も聴きに行きます・・期待勝ちを超えた

18日 9割方の入りでした、聞き逃した方々は残念でした、名演奏でした
初日より、全てが上出来な演奏となる・・都響も此れだけ優れた演奏をすれば
銭が取れる、オケ集団ですね・・笑い

 都響の定期は以前、金聖響とのコンビで追っかけして以来です・・
都響てこんなに上手い(5月の熱狂の日は酷い出来で・・今回が心配でしたが)

2006年 7月17日(月・祝)15:00 サントリーホール     ・P6-21 2500円
2006年 7月18日(火)19:00 サントリーホール       ・P6-21 2500円

17日は大野氏と面接?でした、指揮振り真正面から顔の表情をとくと見ました・・
1曲目 
パリーから第一楽章の弦のふくよかさ、何と美しい・・大野氏の表情が幸せイッパイ、満足イッパイの顔が、大野、オケ、以心伝心のアイコンが・・
二日目は目を閉じ、耳で聴きました映像が無い分、音・旋律の受渡し・・
明確に聞けたかな、明るい旋律と、呼吸感、俗に言う、揺らぎ感が快いですね・・
 幸福感が増大しますね

2曲目 タコ・ヴァイオリンコン
一楽章 出足の低弦部が暗い、病的な、鬱的な旋律とソロの独奏の掛け合い・・
2楽章の独特の旋律が踊り狂う様な?何かに追いつめれた・・不安感
立止まる事が出来ない不安感・・オケ、ヴァイオリンの格闘技と思われる不思議な思いが
3楽章 達観した、諦めが、もの悲しい旋律美が・・何故か涙・涙が・・
 人間の奥深い悲しさを、最高に歌い上げる紗矢香さん・・

長大なカデンツァが超技巧で、そして技量だけでなく精神性を弾ききったと・・

4楽章一転の叫び、躍動感に旋律が・・オケも木管、弦群の一音一音に反応良く
圧倒的な盛り上がりが・・

 初日と2日目で、庄司さんの立ち位置を変えていましたね、
二日目は大野指揮寄りで
第一ヴァイオリンがヤヤ下げて・・庄司さんとコンマスの間に空間を広めにしていた
其れにより ソロの響きがより、豊かに聞こえた二日目でした

前半二曲も白眉で・・
火の鳥・・も最高でした・・二日目が、正しく指揮大野氏とオケ軍団の
以心伝心のアイコンが・・繋がり、弦の旋律、オーボエ、フルート、ホルン、打楽器
・・絶妙な橋渡しが、各楽器の、音色の祭典・・大盛り丼ダァー・・
初日はブーレーズを何故か浮かび、切れ味、凄みの違いを感じつつ・・

二日を通じて大野指揮者の曲の深い読みを、如何に音として創造性を発揮させ・・
オケ集団、個々の演奏者の引き出しが上手いですね・・
 縦糸の大きな枠組みを構築して、横糸の旋律美を紡ぎ・・
豊かな、音楽創造を創り出したと・・
 名演奏に出会え 音楽を聴く喜びと幸せと、今の時に感謝ですね

東京都交響楽団 都響スペシャル
モーツァルト:交響曲第31番《パリ》
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番(庄司紗矢香)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽《火の鳥》(オリジナル全曲版)

指揮者・大野和士が語る、公演によせる想い
初日のリハーサルを終えた大野和士さんにインタビュー!
今回の都響スペシャル公演への想いを語っていただきました。
「今年はモーツァルト・イヤーです。今回、始まりの交響曲にはモーツァルトの『パリ』を演奏します。そしてパリという地は、『火の鳥』が初演され、これによりストラヴィンスキーが一躍有名になるきっかけとなった地でもあります。
この二つの要素が組み込まれたプログラムでは、チャーミングでカラフルな音が要求されます。管楽器にはソノリティがあり、弦楽器にはしなやかさがある都響の音色でこのプログラムを実現できることを、大変に嬉しく思っています。
同時に今回は、"ロシア"という共通項でストラヴィンスキーと結ばれたショスタコーヴィチをとりあげ、彼のヴァイオリン協奏曲を演奏します。庄司さんという素晴らしいヴァイオリニストと共演できることも、とても嬉しいことです。」

■■
§初日リハーサルを終えて(ソロ・コンサートマスター:矢部達哉)
リハーサルの後、我らがソロ・コンサートマスターの矢部さんをキャッチ!初日リハーサルの感想を聞きました。
初日から強い手ごたえを語るコンサートマスターのコメントに、本番への期待がさらに募ります。
「僕は16年前から大野さんと親しくさせて頂いて、大好きな指揮者…というより、色んな意味で代わりがいない存在です。【火の鳥】がこんなにも色彩豊かな曲だとは…とびっくりするようなリハでした。」
(都響ソロ・コンサートマスター:矢部達哉)

庄司紗矢香
今回の演奏曲「ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番」という曲を、どのように捉えていらっしゃいますか。
― ショスタコーヴィッチこそは言葉にできない内面の反抗心や、強い意志を音として雄弁に描いた人だと思います。 
彼自身ロシア帝政時代に生まれ、その崩壊やレーニンによるロシアソビエト社会主義共和国への変わり目、スターリンの登場ソビエト連邦の成立などを全て体験し、かのソビエト時代を生き抜いた人であり、自己を殺すべく生きたソビエトの人々へ与えた「強さ」は私をいつも勇気づけてくれます。
このコンチェルトは晩年の作品とは違ってあのような時代に生きプレッシャーを負いながらも負けじと戦う彼の孤独感と強い精神性を感じます。

●今回の公演は、2003年7月の公演(大野和士指揮、レーガー:ヴァイオリン協奏曲)が、大野氏の病気により急遽指揮者変更のうえ行われて以来、3年ぶりに巡ってきた大野和士×都響との共演の機会となります。
本公演に対しての、庄司さんの楽しみ・意欲を教えてください。
― やっと長い間楽しみにしてきた大野さんとの共演が実現するのでとてもうれしいです。
2003年は残念でしたが大野さんのおかげであの大曲を勉強できた事を感謝しています。 
また機会が巡ってきた事をとても幸運に思います。
●音楽の分析のために、ロシア文学なども読まれるそうですが、本の世界から受けるインスピレーションなどはありますか。具体例もあれば是非教えてください。
― 通常私が本を読むのは必ずしも音楽のためではありませんが、ソルジェニーツィンやヴォルコフはショスタコーヴィッチに関連した目的を持って読みました。
もちろん本からもらう想像力は大きな支えとなっています。
ロシア文学では、ゴーゴリとプロコフィエフ、ドストエフスキーとショスタコーヴィッチなど直接関連性がなくても、何か通じるものがあるように感じます。
その他最近では、シェイクスピア、プルースト、クンデラなどの精神的高揚に感銘を受けましたが、それは様々な音楽の存在理由に共通点があると思っています。

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ブーレーズ・・05年に引退していた・・もう一度、指揮振り聴きたかった
 1995年には東京で開催された「ブーレーズ・フェスティバル」で来日。アンサンブル・アンテルコンタンポラン、シカゴ響、ロンドン交響楽団、N響を指揮した。
2002年にはロンドン響、2003年にはグスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラと来日している。
2004年にバイロイトに復帰。「パルジファル」を史上最速で指揮するが、2005年で引退。
 主な録音としては、1960~70年代のストラヴィンスキーの録音、1990年代に入ってからのマーラーやラヴェルなどの録音が挙げられる。マーラーは、近年に積極的に録音するようになるまでは1970年録音の交響曲第10番第1楽章(クルシェネク校訂版)しかなかった。

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