道彦の散歩道

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10/03 スープ料理⑨

2013年10月03日 | 食・レシピ

【ソパ・デ・ペドラ】

「ソパ・デ・ペドラ」は、ポルトガル・アレンテージョ地方に伝わる民話に登場するスープ料理で「石のスープ」といわれている。

『民話の概要』

飢えた旅人(修道士とも)が集落にたど着き、民家に食事を求めて立ち寄ったが、食べさせるものがないと断られてしまった。一計を案じた旅人は、路傍の石を拾うともう一度民家にかけ合った。「煮るとスープができる不思議な石を持っているのです。鍋と水だけでも貸してください」。

興味を持った家人は旅人を招き入れた。旅人は石を煮始めると「この石はもう古くなっているので濃いスープになりません。塩を加えるとより美味しくなるのですが」と説明した・家人は塩を持ってくる。

旅人は同じようにして、小麦と野菜と肉を持ってこさせた。出来上がったスープは見事な味に仕上がっていて、何も知らない家人は感激してしまった。旅人はスープのできる石を家人に預けると、また旅立っていった。

ヒュー・ロフティング作「ガブガブの本」では、ナポレオンが1812年に行ったロシア侵攻に際してフランス軍の兵士が農家の婦人を騙した逸話として紹介されている。

『アレンテージョの料理』

石のスープは、具沢山のスープである。赤インゲン豆、タマネギ、ニンニク、ローリエ、ニンジン、ジャガイモ、ソーセージがほぼ必ず入る他、セロリ、リーキ、サヤインゲン、トマト、マカロニ、ベーコン、豚足、燻製ハム、パセリまたはコリアンダーリーフが入ることもある。現在ではアレレンテージョのみならずポルトガル全国で親しまれている。

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【フェジョアーダ】

「フェジョアーダ」は、豆と豚肉、牛肉を煮込んだスープ料理。ブラジル、ポルトガル、アンゴラ、サントメ・プリンシペ、東ティモールなどポルトガルおよびその旧植民地で食べられているが、各国で独自の発展をとげてきたため、使われる素材は国によって異なる。多くのフェジョアーダは調理時間が長く、材料の種類が多いことが特徴であり、名称は「フェイジャオン(豆)を使った料理」という意味であるが、フェジョアーダよりも少ない材料で作られる豆料理はフェイジャオンと呼ばれる。

『ブラジルのフェジョアーダ』

世界で最も有名なフェジョアーダである。代表的なブラジル料理のひとつで、ブラジルの国民食と呼ばれる。
「完全なフェジョアーダ」という意味の「フェジョアーダ・コンプレタ」とも称される。ブラジルでフェイジャオンといえば通常はブラジル人の日常食であるフェイジャオン・カリオカ等の煮込み料理を指し、フェジョアーダとは区別される。

フェイジャオン・プレトと呼ばれる黒いフェイジャオンと豚の脂身、豚や牛の干し肉または燻製肉、リングイッサという生ソーセージ、豚の耳や鼻、豚足、尾、皮などをニンニクや岩塩の塩味でじっくり煮込んだ料理。素焼きの壺に入れ、皿に盛ったバターライスや籠に入れたパン、縦切りにして炒めたコウヴェ、ファロファと呼ばれるバターやベーコンで炒めたマンジョッカ芋の粉、オレンジのスライスと一緒に供される。

一般的には、アフリカから連れてこられた奴隷たちがブラジルで考案した料理と言われ、農場主らのために豚の上質な肉を取った残りの部分や豆などを加えて食べた。暑熱の中で強制労働に就く奴隷の塩分を補う食事でもあったため、現在も一般に塩が効いている。具などを考慮するとフェジョアーダは食事としてはストロングな料理で、ブラジルでは日常的にフェイジャオンが食されるが、フェジョアーダはレストランなどで水曜日と土曜日のランチとして提供され、家庭では週末に食されることが一般的となっている。

ブラジルのフェジョアーダは海外でも有名で、国を代表するひとの料理であり、庶民的な料理として知られているが、あらゆる階層の人たちが好んで食べ広いブラジルでは地域によって独特の具材、味付けやサイドディッシュなどがある。

『ポルトガルのフェジョアーダ』

燻製肉やリングイサ、豚の耳や豚足、牛の干し肉が入るのはブラジルのフェジョアーダと同じである。ポルトガルのフェジョアーダにはトマトやジャガイモ、ニンジン、タマネギが入る。ポルトガル北東部ではキャベツも用いられる。調味にはローリエ、パセリ、パプリカやワインを用いることもある。豆は地域によって赤または白インゲン豆やライマメを用いる。

『東ティモールのフェジョアーダ』

肉は牛肉、豆は赤いんげん豆を用い、トマトとジャガイモ、タマネギ、赤ワケギを入れる。

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