道彦の散歩道

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10/16 スープ料理(22)

2013年10月16日 | 食・レシピ

【タッカンマリ】

『概要』

「タッカンマリ」は、韓国で広く知られるスープ料理。丸鶏を煮込んで作る鍋・スープ料理である。「タッ」は鶏、「ハンマリ」は一羽という意味で、直訳すると鶏一羽となる。日本ではタクハンマリ、タッハンマリなどの名前でも表記れさるが、実際の発音は「タッカンマリ」がもっとも近い。
名前の通り、水炊きされた丸鶏がそのまま鍋に入って出てくるので、これをハサミで食べやすい大きさに切り、濃口醤油のチンカンジャン、酢、カラシ、タデギ(唐辛子・ニンニクなど混ぜ合わせたペースト状の調味料)などを混ぜ合わせたタレにつけて食べる。
好みによってみじん切りされたニンニクや、白菜キムチを入れて食べてもよい。
鶏の出汁がよく出ているので、鶏肉わ食べ終えた後には「カルグクス」(切り麺の温かい麺料理)や餅を入れて食べる。またカルグスを食べた後、さらにご飯を入れて炒める場合もある。

ソウルの東大門周辺が発祥と言われ、特に鐘路5街から6街にかけての一帯には専門店が立ち並ぶ。ただし、ソウル以外の地域ではほとんど知名度がなく、提供する店もまず見当たらない。ソウル在住者でも知らない人は多く、限られたエリアてのみ発達した特殊な料理である。

一方で日本人観光客への認知度は不思議と高く、ソウル以外のエリアや、日本でも食べたいという声が多く聞かれる。
東京では2003年頃から「タッカンマリ」をメニューに加える店が少しずつ出始め、2005年12月には福岡県の博多区天神に専門店「鶏一羽」がオープンした。

類似の料理として同じく丸鶏を水煮にした「ぺクスク」、雛鶏の腹にもち米、朝鮮人参などを詰めて煮込んだ「サムゲタン」がある。

『由来』

1970年代、まだ東大門に高速バスターミナルがあった頃、地方に行く人、地方から帰ってくる人のために、手早く空腹を満たせる料理として誕生したとされる。
高速ターミナルは1977年に江南へ移転したが、タッカンマリの専門店はそのまま残り、現在の鐘路5街から6街にかけて名物通りが形成されることになった。

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【肉骨茶】

「肉骨茶(バクテー)」は、マレーシア及びシンガポールのスープ・鍋料理である。「肉骨茶」は中国福建語由来であり、その発音から「バクテー」と綴られることが多いい。

『概要』

ぶつ切りの豚あばら肉や内臓肉を、漢方薬に用いるスパイスと中国醤油て煮込んだ料理で、一般的には土鍋で供される。前述の食材に加えてレタス、きのこ類、湯葉、厚揚げや油条(中国式の揚げパン)などが用いられることもある。スパイスにはスターアニス、シナモン、グローブ、コショウ、ニンニクなどがよく使われるが、他にも多様な組合せがある。
スープは烏龍茶のような深い褐色であることが多く、茶というものの、一般的には茶葉は使用しない。また、しばしばお茶漬けのように米飯にかけて食される。
外食として朝食や昼食で食べられることが多く、現地ではファーストフードのひとつであるが、その他の地域では薬膳料理としても紹介されている。

『歴史』

マレーシアがまだ英国の植民地であった頃、中国本土からやって来た中国人が故郷の料理に習って作り出したのが発祥である。彼らは主に港で労力として働いていたが、重労働の彼らにとって安くて良い栄養補給源になった。低賃金の労力は解体した後に残った「削ぎ落としきれなかった肉片がついた骨」を利用したため、それが「肉骨」の名の由来と言われている。そしてそれが広がり今では肉もかなり良くついた骨を使って作るマレーシアやシンガポールの地元料理となった。

クアラルンプール近郊の港町クランは発祥の地として知られ、店も多い。一方でシンガポールが発祥の地であると主張される場合もあり、海南鶏飯(チキンライス)と共にマレーシア人・シンガポール人の間で発祥を巡り論争となっている。

『現在』

マレーシアでは有名であるが、豚肉を食べることが禁止されているムスリムのマレー人は口にすることはなく、人口の3割ほどを占める中国系の華人に好まれている料理である。
現在ではマレーシア風、シンガポール風、福建風、海南風に分類できるともいわれている。また伝統的なものの他に様々なバリエーションが産まれており、海鮮を具にしたもの、また汁なしバクテーなどもある。

外食が多いマレーシア人、シンガポール人ではあるが、スーパーや薬局では肉骨茶の素が売られており、ティーバックのものもあり家庭で手軽に作られている。この場合、煎じ薬である漢方薬の薬効を期待して特別なブレンドのものや、肉骨茶の豚肉以外にも鶏肉や玉子などを使って医食同源を実践している。

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