佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

短歌で刻む 震災の記憶

2012-02-01 | 雑感

どおどおと 唸りをあげて街に轟く 

             希望に満ちた卒業前夜

 

宮城県気仙沼高文芸部員の作品。

卒業式を明日に控え、わくわく高揚した気分に満たされていたその日に起きた大地震、大津波。

大人と子どもの境目で、傷つきやすい半面、しなやかで逞しい少年少女。

10月頃になってやっと歌を詠む気持ちになったという。

その苦しみ、健気さ、素直さが、まっすぐに伝わってくる。

涙の中に強さと優しさが見える。

隠していた記憶、意識してなかった気持ちを歌に刻むことによって、前に進もうとしているかのよう。

明らかに風化している私の記憶を恥じながら、せめてここに記したい。

 

       ・ 「家なき子」 笑って話す友人に

               かける言葉が見つかりません

 

       ・ 死に顔を 気持ち悪いと思ったよ

               ごめんじいちゃん ひどい孫だね

 

  ・ 見つからない 友を想って泣いたのは

               やっと四月の中頃だった

 

  ・ 「頑張れ」と 言われる度にのしかかる

               踏み出す足へ 希望の重さ

 

コメント
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