♪お気に入りアーティスト60
■KUWATA BAND
☆桑田佳祐(vo,g)
☆河内淳一(g,vo)
☆小島良喜(keyb,vo)
☆琢磨 仁(b,vo)
☆松田 弘(drs,vo)
☆今野多久郎(leader,per,vo)
1986年、桑田佳祐夫人の原由子が産休に入ったため、サザン・オール・スターズもいったん活動を停止しました。その時に、桑田氏を中心として結成されたのが、「KUWATA BAND」です。バンド・リーダーは、パーカッション担当の今野多久郎氏。「KUWATA BAND」の活動は1年限定でした。
結成の動機は、原さんの産休と、かねてからの桑田氏の「いつかデタラメなロックをやってみたい」という思いが重なったものです。
何をもって「デタラメ」と言うのかは分かりませんが、少なくとも歌謡曲寄りのサザン・オール・スターズよりはよほど正統的なロック・バンドになっていると思います。おそらく桑田氏は、自分のやりたいようにだけやりたかったんでしょうね。
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アルバム「NIPPON NO ROCK BAND」
(下線部試聴できます)
1986年4月にシングル「BAN BAN BAN」でデビューした「KUWATA BAND」は、同年11月にラスト・シングル「ONE DAY」を発表するまでに4枚のシングルと、1枚のオリジナル・スタジオ録音アルバムを残しました。
当時、サザン・オール・スターズとしてのオリコン・チャート1位はまだ獲得できていませんでしたが、「KUWATA BAND」では「スキップ・ビート」と「ONE DAY」がチャート1位に輝いています。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/9f/42d890ba1b457d6b81f2b8605f02e25d.jpg)
「BAN BAN BAN」 「スキップ・ビート」
アルバム「NIPPON NO ROCK BAND」は、ビートルズやエリック・クラプトンらを始めとする洋楽好きの桑田氏が書いた曲らしく、1960~70年代のブリティッシュ・ロックをベースとしたハードなものが多く収録されています。ソングライターとしての桑田氏の多様性には目を瞠るばかりですね。
シングル4曲のA面は全て日本語詞なのに対し、アルバムのほうは全曲英語詞です。これは、日本人によるバンドにしては珍しく、このあたりからも、桑田氏が趣味に走っているのが伺えます。ちなみに、歌詞は元ゴダイゴのトミー・スナイダーが全面的に書いています。
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シングル「BAN BAN BAN」は資生堂のCFに使われました。サザン・オール・スターズではあまり見られない本格的ロックを感じさせる力強いサウンドを持っています。第2弾シングルは「SKIPPED BEAT(スキップ・ビート)」。これに深い意味はなく、『日本語の「スケベ」に語感が近い』というのがそのタイトルとなった理由です。ファンキーなビートに乗った豪快な曲です。歌詞内にはセクシャルな言い回しや、エロティックな比喩が多数含まれていることで話題になりました。「MERRY X'MAS IN SUMMER」はレゲエ調のリズムが楽しい、明るい曲です。ラスト・シングルの「ONE DAY」は、「KUWATA BAND」のオリジナル中唯一のバラードです。イントロからピアノを主体とした静かな曲です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/93/50f03cc1b2bc095d01c023ec02cdc8d9.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/c6/e8be0d09f69d02fa3479a13b3168f1c9.jpg)
「MERRY X'MAS IN SUMMER」 「ONE DAY」
サザン・オール・スターズがどこか歌謡曲の香りを漂わせているのに対し、「KUWATA BAND」は硬派なロックを展開している、というイメージがあります。これも桑田氏の好みなのでしょう。活動期限が切れてバンドが解散する時、桑田氏はとても残念そうだったといいます。よっぽどこのバンドが水に合っていたんでしょうね。
ヒットを半ば義務づけられているサザン・オール・スターズでの活動と違い、「KUWATA BAND」は、全曲英語詞・歌詞による遊び・かなりロック寄りのサウンドなどなど、桑田氏ならではの遊びの要素を盛り込んだプロジェクトだったと言えるでしょう。
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