ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

青春。

2012年08月29日 | 価値観
                              ♪青春といえば「海」。海を見つめるハチ君。青春のホロ苦さが背中に出ている? (^^;)


【Live Information】 

 
 音楽の世界に片足を突っ込んだばかりの頃。
 ぼくにとって大先輩にあたる方から唐突に質問されました。
 「お前なあ、『青春』っていつ終わるか知ってるか?」
 「青春」って、単に若い時のことだとしか思っていなかったぼくは、質問の裏に何かが隠されているのかも、と訝しみながらも、あいまいに「30歳くらいですか・・・?」と答えて「アホか!」と一喝されたことがあります。


 「青春っていうのはなあ、本人が終わったと思う時に終わるんだ!だから70歳を過ぎても青春の人もいれば、18歳でも青春が終わっとるヤツもいるんだ!」
 この日以降、この言葉を忘れることなく生きてきて今日に至ります。
 ぼくはまだ青春時代にいるのでしょうか。


 年齢を重ねるにつれ、「落ち着き」「分別」「常識」などなど、いろんなことが備わってきます。まあ、こういったことは多少なりともぼくの身にもついてきてはいます。
 でも反面、突飛なこともしなくなるし、後輩たち(という人種もいつの間にか周りにたくさん存在しているみたい)からある程度はお手本とされ、薀蓄なども語るようになり、だんだんと保守的になって行くようです。
 それが良いのか良くないのかはともかく、青春を遠い昔のことのように語られるとつい「でもぼくは違う!」と言いたくなる自分もいます。
 若さにしがみついているわけではないし、10代・20代の人たちに無用の嫉妬をしているのでもない。ただ、青春時代の頃のように、何かに挑むことをやめたくはないんですね。


 自分の寿命はいつ終わるのかは自分では知ることができない。
 ならば生きているうちにやりたいことはやり、会いたい人には会う。他人から見れば迷惑かもしれないこの無分別で行き当たりばったりな気持ちはまだまだ失くしたくないのです。(食べたいものを食べる、というのは、今はお腹周りがキケンなので(^^;)ちょっと遠慮しときます)
 同世代の人たちを見れば、みんなぼくよりオトナに思えてしかたありません。
 大人げないと思われても、いまだに涙が出るほど悔しい思いをすることもあるし、対抗意識だかなんだかよく分からない余分な嫉妬心もある。


 でももっと前へ、遠くへ進みたいだけなのです。
 そこへたどり着いて、今まで知ることができなかった新しい世界を見てみたいのです。
 そして最期は、全力を尽くせたことの達成感をじっくり味わいながらこの世界に別れを告げたいのです。
 そのためには、目の前のことに最善を尽くしつつ、高い目標や夢を持っていたいと思う今日この頃なのでした。

 
 いろんなものを見て、いろんな人を好きになって、いろんなものに心を動かして、いろんなことを体験して、いろんなことを考えて。
 ぼくはまだまだ青春時代を過ごしていたいです(^^)
 (若作りもがんばらなくては
 
 



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2012年9月のライヴ予定

2012年08月14日 | 演奏スケジュール
                    ♪「海の日」のお昼Liveは大盛況(^^) 左から河村恭子(vo)、皆木秀樹(b)、梅田望実(pf)。同じメンバーで8月17日にもLiveです


【Live Information】 


2012年9月


 9月3日(月) 岡山ピアノバー
  ♪足立裕紀(pf)、皆木秀樹(b)
  【演奏時間】20:00~


 9月5日(水) 姫路市護国神社
  「スローフードな縁日」
  ♪廣田秀雄(drs)、籔慶子(pf)、皆木秀樹(b)
  【演奏時間】17:30~ (2回ステージ)


 9月7日(金) 倉敷アヴェニュウ
  ♪東誠太郎(pf)、皆木秀樹(b)、船越稔(drs)
  【チャージ】500円
  【演奏時間】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 9月9日(日) 津山鶴山ホテル
  ♪熱田昭夫(cl)、秋山文緒(pf)、皆木秀樹(b)
  【演奏時間】11:00~


 9月10日(月) 倉敷無限舎
  ♪赤田晃一(sax)、皆木秀樹(b)、秋山文緒(pf)、船越稔(drs)
  【チャージ】2500円(飲食代別途)
  【演奏時間】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 9月14日(金) 岡山セカンド・シンプソン
  セカンド・シンプソン第2金曜ライヴ
  ♪三浦敦子(pf from神戸)、響美輝(drs from東京)、皆木秀樹(b)
  【チャージ】前売2000円(1ドリンク付)、当日2500円(1ドリンク付)
  【演奏時間】20:00~ (2回ステージ)

  三浦敦子(みうら・あつこ) 神戸市出身。大阪音楽大学作曲学科楽理専攻卒。3歳よりピアノを始める。小学校6年生の時にビートルズの「Let It Be」を聞いてポピュラーミュージックに目覚める。中・高時代は軽音楽部に所属してロックバンドを結成し、エレキギターを担当。
大学在学中にジャズピアノを始め、プロ活動を開始。鍵盤楽器全般を操り、阪神間を中心に様々なシーンで演奏活動を展開している。
また神戸市須磨区で音楽教室を主宰し、ピアノを通じて幅広い年齢層への音楽指導に力を注いでいる。

  響美輝(ひびき) 岡山県倉敷市出身、東京都在住。これぞドラム職人!スティック片手に日本全国どこへでも飛んで行くオールジャンルのドラマー。村上"ポンタ"秀一に師事、現在は東京を拠点として師匠譲りの泣く子も黙るスーパードラミングで活躍中。秋にはツイン・ドラム・ユニット「HIBIKUMA」の関東ツアーを予定。また作家としても活動しており、「Dear…『心の扉』」(文芸社)、「黄色いポスト」(新風舎)などを上梓している。
「わざわざお越しくださる全てのお客様の心に響くよう命を懸けて叩かせて頂きます。お楽しみに」

  
  皆木秀樹(みなぎ・ひでき) 倉敷市出身。セカンド・シンプソンのハウスベーシスト。高校時代にドラムを始めるが、まもなく地元ビッグ・バンドへベーシストとして加入、ジャズに出会う。大学時代にウッド・ベースを始める。岡山を拠点に関西方面でも活動。ライヴハウス、ホテルなどのほか各種イベント、メディアなどに出演し、多くのミュージシャンと共演。ジャズのほかロック、R&B、ファンク、クラシックなどボーダーレスに演奏を続けている。もっとも影響を受けたのはビートルズ。


 9月15日(土) 高砂市 たかさご万灯祭 高砂市福祉保健センター2F 中ホール
  
  ※画像はクリックで拡大します
  ♪廣田秀雄(drs)、渡邉絵理(pf)、皆木秀樹(b)
  【開場】17:00
  【開演】17:30
  【料金】3500円(お食事+1ドリンク付)


 9月22日(土) 岡山ピアノバー
  ♪足立裕紀(pf)、皆木秀樹(b)
  【チャージ】800円
  【演奏時間】21:00~、22:00~、23:00~ (3回ステージ)


 9月27日(木) 倉敷アヴェニュウ 
  ♪秋山文緒(pf)、熱田昭夫(cl)、皆木秀樹(b)、船越稔(drs)
  【チャージ】500円
  【演奏時間】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 





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People Get Ready

2012年08月13日 | 名曲

【Live Information】 


ぼくの信仰心なんて、薄いというか、軽いというか、無いに等しいのですが、それでも「こういうふうに生きてゆきたい」とか「こんな人間になりたい」という気持ちはいつでも持っています。
ぼくの周りにも「宗教」という名の「慾」にがんじがらめになって、本来感じられるはずの愛からも平和からも結果的には遠ざかっている方々がおられます。
そういう方は往々にして「幸せ=なにか(お金、健康、地位etc)が手に入ること」と思っていたり、「自分の信仰している宗教が絶対」という信念のもとに他の宗教・宗派を(攻撃的に)否定したりしているので、むしろその独善的な考え方によって辟易させられていることが多いです。


逆に、ぼくの知人の何人かは真摯に宗教に身をゆだねておられます。
その方々に共通しているのは、「幸せ」が来るかどうかが問題なのでなく、ただ自分を磨くこと・深めることで悔いのない人生を歩もうとしているところです。
その結果、心の中に平和がもたらされ、愛をもって生きてゆけるのでしょう。


たいして自慢できるもののないぼくですが、残された人生の量について考えざるを得ない年代にさしかかった今、やれるだけのことはやり尽すこと、そして自分の中のよけいなものを削ぎ落とすこと、ひとまずこのふたつをテーマにしてゆこうと思っています。
ただしぼくはどう取り繕っても聖人君子にはなれませんし、たくさんの過ちを犯してきた、どこにでもいる俗物でしかありません。
でも、ひとつでもこの世への借りを返し、最後の時は心残りのないようにして迎えたい、という思いは日ごとに増しています。
言葉にするとおおげさですが、ただ当り前のことをきちんとやっていきたい、ってことなのです。


「People Get Ready」は、カーティス・メイフィールドのペンによるR&Bの名曲です。
カーティスが当時所属していたソウル・ヴォーカル・グループのインプレッションズが1965年に発表、全米14位のヒットを記録しました。
この曲はインプレッションズを代表する曲というだけでなく、R&Bの名曲として知られています。
カーティス・メイフィールドが1970年にソロとなったのちには、彼のライヴでの重要なレパートリーのひとつになりました。
まさにゴスペルそのものといった曲で、実際に教会で歌われることも往々にしてあるそうです。





ゴスペルとは「God Spell」、つまり「神の言葉」です。
一般的にはプロテスタントのアフリカ系アメリカ人が歌う、神への賛辞と信仰を込めた賛美歌のことだと言っていいでしょう。
苦難に満ちた人生を送らざるを得なかった彼らにとって、暗闇の中に射しこんでくる一条の光、それがゴスペルだと教わりました。文字通り、彼らにとっての救い、あるいは希望の光だったわけです。


インプレッションズのヴァージョンと並んでぼくが好きなのは、ジェフ・ベックとロッド・スチュワートが1985年に共演したカヴァー・ヴァージョンです。





ジェフにしてもロッドにしても、ロック史上、いや20世紀の音楽史上に残る偉大なミュージシャンです。
シンプルだけれど侵し難い存在感を持ったジェフのギターには息を呑むばかり。テーマをとるロッドのヴォーカルは相変わらずハスキーでソウルフル。そして長年のキャリアを濃縮したような、安らぎとエネルギーがあります。歌に絡むジェフのギターの温かさもこのうえなしです。
間奏のジェフのソロも、思いのたけを吐き出すかのようなエモーショナルな響きに満ちています。
心の穏やかさ、喜び、静かな勇気、生きる力。導かれるものの多い曲ではないでしょうか。


もともとジェフは、この曲はギター・インストゥルメンタルにしたかったらしいのですが、レコード会社のOKが出ませんでした。そんな時にでヴォーカリストとして名乗りを上げたのが、かつての盟友ロッド・スチュアートだったのです。
1960年代後半には「ジェフ・ベック・グループ」の両輪として活躍していたジェフとロッドですが、個性の強いこのふたりが並び立つはずもなく、数年後にはいわばケンカ別れ。しかし17年の時を経て行われた再会セッションでは、さすがは実力者のふたりだけあって、感動的な作品が生み出されました。ただし紆余曲折あって、この後にふたりはまたもそれぞれの道を歩むことになるのですが・・・
ともかくもこの共演は、ジェフの1985年のアルバム「フラッシュ」にも、ロッドのベスト・アルバムにも収録されています。相容れないふたりではあるものの、それぞれがアルバムに収めているということはどういうことか思いを馳せてみると、少々感慨深いものがありますね。





「People Get Ready」は、多くのミュージシャンがカヴァーしていることでも知られています。アレサ・フランクリンをはじめ、ボブ・マーリ、バニラ・ファッジ、ドアーズ、ボブ・ディラン、U2、アル・グリーン、プリンス、メイシオ・パーカーなどなど、錚々たる面子がこの曲を取り上げています。
ジェフとロッドの共演で話題になったこのヴァージョンは、2004年のローリング・ストーン誌の「オールタイム・グレイテスト・ソング」で第24位に選ばれました。





[歌 詞]

[大 意]
みんな、準備は良いかい、列車が来るよ
荷造りはしなくていい、ただ乗るだけさ
信じさえすれば列車の音が聞こえるはず
切符なんて要らない、神様に感謝しよう

準備は良いかい、ヨルダン(注:約束の地イスラエルのこと)行きの列車だ
津々浦々で乗客を拾い走っている列車だ
信じる心がその扉を開き、乗車できるよ
愛を信じる人たちの希望に溢れてるんだ

座る席が無い場合もあるから気をつけて
自分だけ救われようとする人は入れない
可哀想に、こんなチャンスを逃すなんて
玉座の前では隠し事をしてもムダなこと

みんな、準備は良いかい、列車が来るよ
荷造りはしなくていい、ただ乗るだけさ
信じさえすれば列車の音は聞こえるはず
切符なんて要らない、神様、ありがとう



愛を信じ、感謝の気持ちがあれば、荷物どころか、チケットさえもいらない列車。
この列車に乗ることができれば、平和な未来がわれわれを迎えてくれるのです。
でも、この「ヨルダン行き列車」、いまの自分には乗るのはかなりムツカシイかも(^^;)



◆ピープル・ゲット・レディ/People Get Ready
  ■歌・演奏
    ジェフ・ベック&ロッド・スチュワート/Jeff Beck feat. Rod Stewart
  ■シングル・リリース
    1985年、1992年
  ■収録アルバム
    フラッシュ/Flash (1985年)
  ■作詞・作曲
    カーティス・メイフィールド/Curtis Mayfield (1965年)
  ■プロデュース
    ジェフ・ベック/Jeff Beck
  ■録音メンバー
    ジェフ・ベック/Jeff Beck (guitar)
    ロッド・スチュワート/Rod Stewart (lead-vocal)
    デュアン・ヒッチングス/Duan Hitchings (keyboard)
    ロバート・サビノ/Robert Sabino (keyboard)
    カーマイン・アピス/Carmine Appice (drum machine-programing)
    ダグ・ウィンビッシュ/Doug Wimbish (bass)
  ■チャート最高位
    1985年週間チャート  アメリカ48位、イギリス81位
    1992年週間チャート  イギリス49位
  









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