ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

宮野寛子 meets VIVANT

2014年11月29日 | 自分のライブで


【Live Information】 

 

 とくに近年のジャズは、伝統的なものからコンテンポラリーなものまで、幅広く多様化しています。
 「CD離れ」「音楽離れ」が言われている近頃ですが、決して素晴らしいミュージシャンがいなくなっているわけではありません。個性ゆたかなミュージシャンは今日もまたどこかで生まれているはずなのです。


 そんな次代を担うであろうミュージシャンのひとりが宮野寛子さんです。
 宮野さんは、いま各方面からアツい視線を浴びている注目のピアニストです。
 縁あって、お目にかかる機会をいただきました。
 ぼくが大阪のベーシスト中村尚美さんと組んでいるベース・デュオ・ユニット「Vivant(ヴィヴァン)」との共演です。
 


 宮野さんと中村さんは、ともに、BSから生まれたユニット「The Jazz Lady」のメンバーです。
 宮野さん、「ツイン・ベースとの演奏は初めてかも」と言っておられました。
 


 11月25日(火)、岡山市のライブ・バー「Second Simpson」で、このユニークな顔合わせが実現しました。
 お店に入ってきた時からごくごくナチュラルな空気を醸し出していた宮野さん。
 鮮やかな青い帽子と青いマフラーにちょっとハッとさせられました。とっても似合っていて、素敵。
 中村さんと宮野さんは旧知の間柄でもあり、緊張感を保ちつつも、なんだかホンワカしたムードの中でリハーサルが始まりました。
 
 
 


 宮野さんのピアノは、温かなのに涼やかです。優しくしなやかな中にも張りつめた緊張感があって、それが彼女のオリジナル曲にも出ているような気がします。
 2ステージのうち、最初のセットは宮野さんと中村さんのデュオ。
 これがまた素晴らしかった。
 音を使った意思の疎通がこれまた自然。さらに相手の「楽器を通した語り」をゆったり、そして広く受け入れています。
 店内の空気はたちまち澄み切ったものに変わります。佐藤允彦さんの日本ジャズ史に残る傑作「パラジウム」を思い起こさせる、深みのある雰囲気です。
 ふたりの息遣いや鼓動までもが伝わってくるような気がする、緊張感あふれた、美しいステージでした。
 
 
 


 宮野さんのMCが、これまたかわいくて、いい感じです。
 


 セカンド・セットは、いよいよ「Vivant」とのランデブーです。
 まずはVivantのふたりで2曲演奏したのち、宮野さんが加わって、「ピアノ+ツイン・ベース」で演奏しました。
 同じ三人というフォーマットであるピアノ・トリオ(ピアノ、ベース、ドラム)で演奏するのとはまた違った、面白い感覚でした。いろんな広げ方があるような気がしますし、あらためて研究、挑戦してみたい編成です。 
 
 
 


 Vivantのセールス・ポイントのひとつ、中村尚美さんの「ベース弾き歌い」。まさに日本のニッキ・パロッタです。 
 


 最後はフルートの銭本清美さん、ドラムの当真良平くんも加わってセッション。
  


 温かいアンコールもいただき、再び宮野 & 中村デュオでしっとりと締めくくりました。
 楽しさをじっくりかみしめることができるような、そんな良い時間を、客席の皆様、演奏者、お店のスタッフで共有できた、幸せな夜でした。
 

 


 宮野さんは、今夏にサード・アルバム「Ocean」を発表しています。
 今後が期待される、すてきなミュージシャンです。
 
 [試聴ページ]


 宮野寛子facebook
 ピアニスト宮野寛子のブログ





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2014年12月のライブ予定

2014年11月23日 | 演奏スケジュール
                                        ♪地元商店街は、一足お先にクリスマス・モードへ突入。



【Live Information】 



 12月5日(金) 
  大阪堂山町JAZZ ON TOP actⅢ
 (大阪市北区堂山町15-17 ACTⅢ 1F tel 06-6311-0147)
  ♪ZaZa(vocal)+Vivant [中村尚美(piccolo-bass, contrabass, vocal, piano) & 皆木秀樹(contrabass, electric-bass, piano, others)]
   Vivant(ヴィヴァン)…中村尚美 & 皆木秀樹のベース・デュオ・ユニット

 ♪ZaZa(ザザ vocal)
 大阪市出身。幼い頃から地元のイベントなどの舞台に立ち、その歌唱力は、故古賀政男氏からも賞賛された。神戸海星女子大学仏文科を卒業後、フランスのストラスプール大学に留学。帰国後シャンソン歌手としての活動を始める。シャンソンを合掌一郎氏に師事。1997年から1年半にわたり、ラジオ神戸(現ラジオ関西)の番組「合掌一郎の愛のシャンソン」にレギュラー出演。現在までに4枚のアルバムを発表。2007年にリリースしたセカンドアルバム「Chanson de Manouche」では、日本で数少ないマヌーシュ スウィングのユニット「Café Manouche(カフェ・マヌーシュ)」と共演、そのアルバム名通り日本で初めてのマヌーシュ スウィング スタイルのフランス語シャンソン アルバムとなる。2009年にはZaZaが介護している母のエピソードを元に作詞した異色の作品「おばあちゃんのポルカ」を発表、話題となった。現在大阪市中央区天満橋でフランス語およびシャンソン教室「アトリエ・パリ」を主宰。また難波、天満橋、梅田など関西を拠点に、シャンソンをはじめとする様々なライブを行っている。

♪中村尚美(なかむら なおみ)
 岡山県笠岡市出身。中学時代から吹奏楽部でコントラバスを担当。大学在学中ジャズベースを上山崎初美氏に師事し、プロとしての活動を始める。
これまでに「Café Manouche(カフェ・マヌーシュ)」のアルバム、主宰する女性のみのバンド「Mon chouchou(モン・シュシュ)」のアルバム、自己のオリジナルアルバム「うさぎのラビット」など、数多くのCD録音に参加。そのほか国連本部や皇太子ご夫妻の前での演奏をはじめ、各種イベント、TV、ラジオへ多数出演。最近では「The Jazz Lady」(五十嵐はるみvocal、小林香織sax、牧山純子violin、宮野寛子piano、中村尚美bass、飯塚理恵drums)に参加、アルバム発売記念2013年東名阪ツアーでは好評を得た。

 ♪皆木秀樹(みなぎ・ひでき) 
 岡山県倉敷市出身。高校時代にドラムを始めるが、まもなく地元ビッグ・バンドへベーシストとして加入、ジャズに出会う。大学時代にウッド・ベースを始める。岡山を拠点に関西方面でも活動、ライヴハウス、ホテル、各種イベント、メディアなどにも出演。有末佳弘(piano)のユニットに参加したほか、越智順子(vocal)、奥田章三(trumpet)など多くのミュージシャンとも共演した。現在大阪のベーシスト中村尚美とのベース・デュオ・ユニット「Vivant」としても精力的に活動。ジャズのほかロック、R&B、ファンク、クラシックなどボーダーレスに演奏を続けている。

  
  【料 金】2500円(飲食代別途)
  【演 奏】19:30~、21:00~ (2回ステージ)


 12月6日(土) 
  西宮Piano CLUB
 (西宮市神楽町7-24 バローレ夙川B1 tel 0798-26-1733)
  ♪Vivant [中村尚美(piccolo-bass, contrabass, vocal, piano) & 皆木秀樹(contrabass, electric-bass, piano, others)]
   
  【料 金】2000円(飲食代別途)
  【演 奏】19:30~、20:30~、21:30~ (3回ステージ)


 12月7日(日) 
  倉敷木庵
 (倉敷市川西町18-23 tel 086-421-9933)
  ♪Vivant [中村尚美(piccolo-bass, contrabass, vocal, piano) & 皆木秀樹(contrabass, electric-bass, piano, others)]
  
  【料 金】飲食代のみ
  【演 奏】18:30~、19:30~ (2回ステージ)


 12月12日(金) 
  岡山セカンド・シンプソン
 (岡山市北区表町3-15-15 2F tel 086-234-5009)
  ♪坪木彩夏(piano)、皆木秀樹(bass)
  
  【料 金】1500円(飲食代別途。学生は学生証提示で500円割引)
  【演 奏】20:30~、21:30~(2回ステージ)


 12月19日(金) 
  岡山セカンド・シンプソン
 (岡山市北区表町3-15-15 2F tel 086-234-5009)
  ♪皆木秀樹(bass, piano) 
  【料 金】ノーチャージ(飲食代のみ。セッション参加者は別途参加料1000円)
  【演 奏】21:00~、22:00~(2回ステージ)


 12月23日(火) 
  倉敷木庵
 (倉敷市川西町18-23 tel 086-421-9933)
  ♪袴田淳(bass)、皆木秀樹(piano) 
  【料 金】飲食代のみ
  【演 奏】19:00~、20:00~(2回ステージ)


 12月24日(水) 
  倉敷アヴェニュウ
 (倉敷市本町11-30 tel 086-424-8043) 
  ♪古山修(guitar)、中村哲(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】500円(飲食代別途)
  【演 奏】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)
 

 12月25日(木) 
  倉敷アヴェニュウ
 (倉敷市本町11-30 tel 086-424-8043) 
  ♪秋山文緒(piano)、船越稔(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】500円(飲食代別途)
  【演 奏】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)






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I hear babies cry

2014年11月16日 | 価値観
【Live Information】 



 ルイ・アームストロングの「What a wonderful world」の「I hear babies cry, I watch them grow」という一節が大好きで、歌っていると胸がアツくなってくる、という話をしたら、昨夜一緒だったメンバーみんながうなずいてくれました。
 困るのは、この部分を歌っていると何かがこみあげてきて「オエッ」となることです(汗)


 今朝ハチくんと散歩したあと、庭でハチくんがゆったり寝そべるのを見たとき、
 「こんなんが幸せなんかもしれんなあ」と思ったら、「I hear babies cry, I watch them grow」のところを歌ってるのと似たような気持ちになりました。だからちょっと「オエッ」となりました(- -;)
 

 幸せって不幸せの反対側というか、対極ではないよなあ。
 物の見方や、とらわれていたものから離れるだけで、幸せを感じることができる、というか。
 自分が幸せってことを見ようとしてなかっただけかもしれん。


 好きな音楽を続けられて、愛するハチくんがいて、大事な仲間たち(繋がりがある方々はやっぱりみんな仲間やなあ)がいて。
 悩みやトラブルはいつもあるけれど、それらがあるから不幸、っていうことではないんよな~。


 「あなたはここがダメ、ここが良くない、あそこも良くない、だからダメなひと」って、いままでいっぱい言われてきたから、「自分は未熟者で、未熟なのは良くないこと」的な考えがしみついたんじゃなかろうか。だからいくら頑張っても、いつまでたっても満ち足りないんじゃなかろうか。
 未熟者やけど、自分にはいいとこもいっぱいあるし!(^^)、って思ったら、なんかいっぺんにたくさんのことがつながって、気持ちが軽くなりました。


 未熟とか不完全なのは善悪とか正邪で測ることじゃないよ、きっと。
 「未熟だから頑張る」とか、「頑張ってるねすごいね~」と言われたいから頑張るとかじゃなくて、頑張りたいから頑張る。ということで、いかに楽しくベストを尽くしたくて尽くすかをテーマに、今夜も弾き倒してこようと思います(^^)yeah~


 でも一挙に悟ったんじゃなくて、まだまだ自分は未熟ですから・・・(^^;)
 ちょっと光が見えた、ってとこですね(^^)b






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公式戦初登板

2014年11月13日 | 価値観
                                               ♪ムスコのユニフォームです。


【Live Information】 



 高校球児のムスコが1年生大会で投げました。
 初戦で、県北では強豪とされる某高校とあたり、1-7で敗れました。
 ムスコは2番手としてマウンドに上がり、11/3イニングを投げて3安打され、1点を失いました。
 でも、ランナー二塁三塁の場面で相手の4番打者を討ち取ったんだそうです。
 
 
 高校生とは思えない体格とパワーを持つその4番打者には、まずホームラン級のファールを打たれ、それを見た相手ベンチは期待で盛り上がったらしいんですが、けっきょく三振にしとめたんだそうです。
 その話をしてくれたムスコの顔は、驕るでもなく自慢するでもなく、ちょっと誇らしげで清々しいものでした。
 大人になったなあ、と思いました。


 ムスコが中学に入って、「野球をやりたい」と言った時、正直続くとは思えなかった。ぼくも野球をやっていたからわかるけど、ムスコはどんくさいし、体も大きいとはいえないし、メンタルも強いわけでもなかったから。
 予想どおり2年までは補欠で、たまに出ても全く打てなかった。けれど、予想に反して「やめる」とは一度も言わなかった。
 チームメイトに恵まれたのも大きかったと思います。
 そして2年の夏には外野のレギュラーになり、いつの間にかときどき主軸を打つようになり、3年になると2番手ピッチャーとして使われるまでになったんです。

  
 高校に入って「また野球をやる」と言った時、正直ムリかな、と思ったんです。高校野球のスピードとパワーについていけるとは思えなかったから。でも、今日まで楽しそうに頑張っています。その様子を見ると、なんだか安心です。
 
 
 体力能力ではかなわなくても、頭の使い方ひとつで充分戦えるのが高校野球。飛びぬけて素質があるわけではないけれど、もっともっと野球を好きになって、高校生活を謳歌してほしい。
 音楽だって同じです。
 
 
 そして欲を言えば、もうすこし、、、勉強してくれぃ。。。(´Д`;)






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愛器のなまえ

2014年11月12日 | ネタをたずねて三千里
                                   ♪弦楽器は女性をかたどっている、とも言われます


【Live Information】 


 先日のライブ後、ピアニストの山本さんや、お店の方々とワイワイ話していた時のこと。
 店主でドラマーの田辺くんが、
 「コントラバスのハイポジションを弾く姿がなんかエロいです」と言い始めました。
 女性を背後から抱き締めているようにも見える、って言うんです。
 それだけで、たちまち場がパァ~ッと盛り上がります。
 食いつきやすくて、発展しやすい話題ですからね。
 

 でもまあ、わからんでもないです。
 「弦楽器のボディは女性をかたどって作られている」という説もあるし、そんなふうに言われたら、シルエットもそのようにしか見えなくなってきたりします。ちゃんと3サイズあって、腰の部分は見事にくびれてますもんね。
 しかも演奏中は、ひっきりなしに両手の指がワサワサ動いているわけだし、そんなのを見ていると、そりゃあいろんな想像をかきたてられるでしょう。


 でもあれです、「エロく見える」というのは、コントラバスを弾く姿がエロいんではなくて、その姿をエロいと感じる脳みそを持っているキミがエロいのだよ、とも言えるわけです。もちろん、言われてたちまちあれこれ想像できてしまう自分もエロさ満点であることは隠しきれない事実でありましょう。
 少なくともその場に居合わせたひと全員エロかった、ってことです(^^;)


 振り返ってみると、自分ではそういう意識を持って弾いたことはなかったです。
 しかし、いちど楽器を女性だと意識して弾いてみようか、とも思いました。逆にもっと指先から感情が楽器に流れ込むかもしれないですから。
 その時、うまく感情移入できたら、思いっきりウットリした表情で弾いてしまうかもしれないですね。


 そのあと、田辺くんが、
 「皆木さんの楽器には名前がついてるんですか?」
 いや~、名前は付けてないな~苗字はたぶん皆木かな~、吾輩はコンバスである名前はまだない、ってとこだな~、とか言っていると、山本さんが、
 「皆木さん、名前を付けようやぁ♡」とか言い出しまして。
 やっぱり女性の名前で、というところでひとしきり話に花が咲きまして、じゃあ名前を付けてみようかなあ、ということに落ち着きました。


 が、


 良い名前が浮かびません。
 ぼくは名付けがヘタなんです。自分のムスメの名前も思い浮かばなくて、最後には回文みたいな名付けをしてしまったくらいですから。。。
 好きな女性の名前にちなむとか。う~ん。


 「ハチ」は女性の名前じゃないしな~(^^;)
 





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第6回倉敷ジャズ・ストリート

2014年11月03日 | 自分のライブで
                         ♪赤のサテンのドレス・シャツもすっかりジャズストのいちアイテムとして認知してもらってる感じです。



【Live Information】 


 天気予報は2日間とも雨だった、今年の倉敷ジャズ・ストリート。
 昨夜、無事終了しました。
 関係者の末席に名を連ねる者として、来てくださった方々、ボランティアの皆さん、スタッフの皆さん、地域の方々、ミュージシャンの皆さん、すべての方に「ありがとうございました」を言わせてください。


 


 毎年倉敷ジャズストの日は、朝早く会場の倉敷美観地区入りして、散策しながらあちこちで写真を撮るのがぼくの楽しみです。
 今年のジャズストは11月1日~2日でしたが、天気予報は、前日の10月31日から3日間連続して傘マーク。おそらく出演者やスタッフは、それこそ1時間置きに天気予報を見ては、やきもきしていたことでしょう。
 例年、ぼくがジャズスト期間中に自分のテーマとして決めているのは、「とにかく倉敷ジャズスト関係のタグをつけている人を見かけたら、片っ端から挨拶する」ということですが、今年はそれに加えて「雨なんか降らん!」と思い込むことにしました。






 
 「降ったらイヤだな」とか「降らないでほしい~~~」と思うのは人情だし、よ~くわかります。でもそこには明るさやプラスのエネルギーは見えないですし、降ってしまったらテンションは下がるだけ。だから、自分で勝手に「雨なんか降らん!ワシがそう決めた!」と開き直って、楽しむことだけを考えました。
 結果、初日は降ったりやんだりでしたが、異動にはほぼ影響なし。夕方以降本降りになりましたが、それは出番終了後でした。
 フィナーレのジャム・セッションで進行役を仰せつかっていた2日目は、夕方から雲がでてきたものの無事終了。と思った直後、なんと機材撤収後に激しく降り出したという、幸運としか言いようのない空模様でした。
 ジャム・セッションの終了とともにぼくの神通力が切れたんや!、と威張っておきました。(^^)b







 演奏は、1日は、ベース・デュオ・ユニットの「Vivant」の相棒、中村尚美さんと、関西のジャズ・ピアニスト岩崎恵子さんとで組んだトリオ。「本栄寺」「倉敷物語館」「林源十郎商店」の3ヵ所にお邪魔しました。
 尚美ちゃん、恵子さんともボーカルを披露したり、ぼくと恵子さんはドラムとピアノを掛け持ちしたり。恵子さんのピアノと尚美ちゃんのベースはやはり圧巻でした。
 思いきり演奏も楽しみ、倉敷の街並みも楽しみ、ジャズストの雰囲気も楽しみました。
 合間にはお茶しながら大笑いの連続。
 阪神方面や尾道からも友人が訪ねてくださったり、なんと姉がいきなりやってきて最前列から凝視されたり。。。(^^;)





 

 2日目は、縁があって、関西のベテラン・バンド「フラット・ファイブ」と共演させていただきました。
 ボーカルは、関西ジャズ協会副会長で、屈指のジャズ・ボーカリスト原田紀子さん。ピアノは、かつて小曽根真さんのピアノの先生でもあった川瀬健さん。川瀬さんとは10数年ぶりの再会でした。コルネットの中山聖さん、トロンボーンの亀野徹さん、ドラムスの植村晃さんの面々も、酸いも甘いも噛み分けた、いわば歴戦の勇士です。
 素晴らしいバンドでした。皆さんのお人柄も、サウンドもとてもナチュラルで心地よく、気負いや垣根やよけいな欲が全く感じられませんでした。
 ベテランといえば、安易に「枯れた味」といった表現が使われますが、キャリアの長さ深さはあっても、決して枯れてなんかなかった。出てくる音はみずみずしい音ばかり、メンバー全員が自分の楽器を通して歌いまくっている。そのうえで全員がトータルな音を聞きながら、的確に自分の役割を十二分に果たしている、そういった印象を受けました。驚異的なテクニックを出さずとも、客席を熱くさせることができる、そして1+1+1+1+1が8にも9にも10にもなる、素晴らしいお手本だと思いました。演奏10分前に初顔合わせしたのがウソのようでした。かけがえのない経験でした。





 2日目夜は、美観地区内を流れる倉敷川にかかる中橋で、恒例ジャム・セッションのMCを務めさせていただきました。
 思えば3年前のジャズストで、「お祭りだからハデに景気づけしよう」という理由だけで選んだサテンの赤シャツ。この時のステージを見た実行委員でジャズ喫茶アベニュウの松本琢真氏の、「それ良いからトレードマークにしたら?」、この一言がきっかけとなってMC役を仰せつかることに繋がったのが感慨深かったです。
 セッションをサポートしてくれたのバンドは「Stilbites」。リーダーの金山隆圭君はベーシスト。
 実は、実行委員の方から、ありがたいことに「セッションではぜひ皆木さんもベースを弾いてほしい。皆木さんのベースもアピールしたいから」と言っていただいていたのですが、セッションの仕切りで手一杯になることを予想していたし、ベーシストの集まり具合にもよるので、実は「おそらくぼくが弾くことはないかな」と思っていました。
 でも金山くんがずっといてくれることで進行役に専念できる、というのは大きな支えだったし、何かあったらなんでも言ってください、とも言ってもらっていたので、安心して仕切り役として動き回ることができました。
 とにかくセッションを無事進行させることだけを考えていたので、いまはただただホッとしています。
 セッション終了後、いとこ夫婦が手を振りながら笑顔で目の前を通って行ったのにもビックリしました(^^;)





 この何年か、倉敷ジャズ・ストリートに関わらせていただいてますが、ジャズストの2日目が大晦日のような気がしてなりません。
 打ち上げが、まるで年末年始の宴席のように思えます。
 こういう思いを味わえるのは、やはりある種の一体感があるからで、そこにはみんなのジャズストに向ける思いがあるからでしょう。
 おかげで今回も感動を味わうことができました。でもそれは、「自分が」やりきったことで得られたものではなかった。いろんな人の気持ちが垣間見えたり、道行く人やお客様が向けてくださった笑顔であったり、気持ちよく自分のベストを尽くすスタッフやボランティアの姿があるからです。


 今日がお正月と思って、来年に向けてできることをやっていきます。





 それから、いまやトレード・マークと言ってもらえるようになった赤シャツ。
 「これが着れなくなったらジャズストに出るのは終わり」と、なんとなく決めていますが、第2期成長期に入ったらしく(汗)、そろそろシャツがキツくなってきた(汗)ので、ヒヤヒヤしています。
 真剣に、体型維持を考えねば・・・(^^;)


 忙しさにかまけてハチくんのこともほっておいてしましました。
 甘えてくるばかりするので、今日はたくさん一緒に遊ぼうと思います。








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