ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

クリぼっち

2016年12月25日 | 価値観
【Live Information】

 
 穏やかにクリスマスが済みました。
 偶然ムスメのツイッターを見ました。不憫やわwww

 
                 
 
 
 ハチくんと遊んで、お祝いを言いに行って、別なお祝いの報告を聞かせてもらって、仲良しさんのところへ買い物に行って、ゆっくりジャズのCDを聴いて、部屋で練習して、地味ではあるけど好きなように過ごせました。
 
 
 ぼくの父は法律関係の仕事をしていて、一時はとても羽振りが良かったらしい。でも法曹界の人間としてあろうことか連帯保証人になってしまいwww(困っている友人を見過ごせなかった、と大人になってから聞いた)、ぼくが保育園に行っていた頃はひどく困窮していたらしい。
 ちょうどその頃のクリスマスの朝、枕元に菓子パンが一個と小さなおもちゃが一個置かれていたことがありました。それが今までで一番心に残っているクリスマスプレゼントです。事情を知っている今、当時父はそんなにたいへんだったのにプレゼントを用意してくれていたんだと思うと、ホンワカ嬉しくなります。
 
 
 今年の冬は、「クリぼっち」という言葉が巷を賑わせていたようだけど、クリスマスに一人でいることが、「寂しいこと」「恥ずかしいこと」であるかのような前提にしてしまう空気には同調できません。
 「クリぼっち」という言葉を嘲笑的揶揄的に使う人ほど、クリスマスに一人になるのを恐れているような気がしてならん。
 どう過ごそうが、それぞれの自由だし。
 仮に、クリスマスにひとりぼっちだとしても、それは恥でもなんでもないもんね。(実は自分で勝手にそれがマイナスな出来事だということにしてしまっていただけだったりする)
 
 
 さあ次は年越しの準備をせねば!
 

 
 

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MONOCHROME Live at Second Simpson

2016年12月24日 | ライブ
【Live Information】 

 
 MONOCHROME(モノクローム)
  鈴木孝紀(clarinet)
  ヤマザキタケル(piano)
  甲斐正樹(bass)
  福盛進也(drums)
 Live at Second Simpson(2016.12.21)


 「日本のクラリネット界を牽引し第一線で活躍する「鈴木孝紀」、現在日本人唯一のECMアーティストとして録音を控え欧州で躍進するドラマー「福盛進也」、その二人が中心となり結成された新プロジェクト「Monochrome」。東京を中心にあらゆる音楽シーンを席巻し続ける「ヤマザキタケル」、そして5年間の北欧での活動を終え新たな波を生み出す「甲斐正樹」の二人が加わり、この四人の日本人だけにしか表現できない超現実の空気に触れる。鈴木、福盛のオリジナルを中心に、静寂の中の混沌とした世界へと引き込まれる「Monochrome」のライヴにご期待ください」(Jazz Spot Jによるバンド紹介文より)


 
 
 
 福盛進也さんは大阪出身です。
 アメリカで研鑽を積み、いったん大阪に戻ったものの、本当にやりたい音楽を追求するためにドイツに渡りました。ドイツではミュンヘンを本拠地として、まったくつてのない状況から音楽活動を始め、あっという間に超売れっ子になりました。技量もハートも素晴らしいドラマーです。
 彼が、気心の知れたメンバーを集めて鈴木孝紀さんとともに組んだ双頭コンボが、「MONOCHROME」です。
 メンバーに言わせると、「4人ともが同じ方向を向いている」という、集まるべくして集まったバンドです。


 

 
 岡山セカンド・シンプソンでのライブの夜は、「MONOCHROME」にしか出せない、濃密なジャズの芳香が店じゅうに満ちあふれました。
 いろんな種類の音楽が行き交い、融合し、混ざりあい、昇華した、独特の雰囲気でした。
 ヨーロピアンな印象が濃いのですが、それは計算して出したものではなく、結局は、メンバーそれぞれが培ってきたものを礎にして、自由に、出したいように放った音楽だったのだと思います。
 頭の中やハートの中にまず音楽があって、それが自然に両手を伝い、楽器を通して音となってこの世に現れた、とでも言ったらいいのでしょうか。
 

  


 言うまでもなく演奏技術は4人とも素晴らしかったです。
 福盛さんの縦横無尽、伸縮自在な、圧倒的なドラム。鈴木さんのクラリネットの存在感の大きさと、表情の豊かさ。ヤマザキさんのピアノが見せる音楽観やひらめきはとても楽しく、懐が深いように思いました。甲斐さんのベースは状況に応じた柔軟なもので、自己主張しながらも、4人の音の接着剤的な存在だったように思います。
 4人はつねに互いの音を受け入れ、反応し合い、重なり合うかと思えば一歩引くことで相手を際立たせ、お互いの引き出しを開け合っていました。まさに「同じ方向を向いている」からこその、緊張感があったのではないでしょうか。


 


 郷愁を誘うメロディーが奏でられたかと思えば、正統的なジャズも聴かれ、美しい場面にじんわり浸っていたかと思えば、攻撃的かつ実験的な空気を醸し出す。バンドとしてのやりたいことがバラエティに富んでいて、音楽的な幅の広さと自由さに心惹かれました。
 気づけばとても楽しくMONOCHROMEの世界に浸っていました。


 

 
 自然体な演奏、自然な表現、それでいて磨き抜かれた音でした。
 とにかく音色と間が非常に美しかった。
 聴いているこちらも、ただただ自然に音に包まれているだけ、そしてそれが非常に心地よかったです。
バンド名はモノクロームですが、いろんな色に染まることもできる、可能性の大きさを併せ持ったユニットです。
 未来のジャズ・シーンを担って立つミュージシャンのうちの一組だと思います。
 
 
 
 

 MONOCHROME JAPAN TOUR 2016冬
 12/18(sun.) 大阪 Jazz On Top ACTⅢ
 12/19(mon.) 神戸 カフェ萬屋宗兵衛
 12/21(wed.) 岡山 BAR Second Simpson
 12/23(fri.) 名古屋 Live Doxy
 12/26(mon.) 東京 Jazz Spot J





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2017年1月のライブ情報

2016年12月23日 | 演奏スケジュール
                              ♪ことしもクリスマスシーズンがやってきました。サンタはいま何処を飛んでいるのでしょう。

【Live Information】 

 
 1月4日(水) 
  岡山ピアノバー
 (岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F tel 086-222-8162)
  ♪美淋つゆ子(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】800円(飲食代別途)
  【演 奏】21:00~、22:00~ (2回ステージ)
   ※シットイン可


 1月6日(金)
  岡山ルネスホール
 (岡山市北区内山下1-6-20 tel 086-225-3003)
  第71回ジャズナイト at ルネスホール
  ♪荒木博司カルテット [荒木博司(guitar)、中務敦彦(sax)、皆木秀樹(bass)、森下啓(drums)] with 遠藤マリ(vocal)
   Guests: スコット・チャドウィック(trumpet)、松本加代子(piano)、長崎キンターナ(percussion)、丸岡紀里江(vocal)、末元紀子(vocal)、武田知子(vocal)
  【料 金】一般前売1500円、一般当日2000円、ルネスメイト前売1300円
  【時 間】開場18:30 開演19:00


 1月7日(土)
  倉敷木庵
 (倉敷市川西町18-23 tel 086-421-9933)
  ♪美淋つゆ子(piano)、皆木秀樹(bass)  
  【料 金】飲食代のみ
  【演 奏】19:00~ (2回ステージ)


 1月12日(木) 
  岡山ピアノバー
 (岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F tel 086-222-8162)
  ♪真嶋美穂(piano)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】800円(飲食代別途)
  【演 奏】21:00~、22:00~ (2回ステージ)
   ※シットイン可


 1月13日(金) 
  岡山Second Simpson
 (岡山市北区表町3-15-15 2F tel 086-234-5009)
  ♪角堂りえ(piano)、中村哲(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】1500円(飲食代別途 学生は学生証提示で500円割引) 
  【演 奏】21:00~、22:00~(2回ステージ)
   ※シットイン可

 
 1月15日(日)
  岡山JORDAN
 岡山市北区表町2-5-23 ニュー表町プラザ2F tel 086-237-2012)
  ジャズ講座「今年はジャズのレコード100年 ~歴史に残したい名盤~」
  ♪皆木秀樹(講師, contrabass)、美淋つゆ子(piano)
  【料 金】1500円
  【開 演】18:00~


 1月25日(水) 
  倉敷アヴェニュウ
 (倉敷市本町11-30 tel 086-424-8043) 
  ♪古山修(guitar)、中村哲(drums)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】500円(飲食代別途)
  【演 奏】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 1月28日(土) 
  岡山GROOVY
 (岡山市北区田町2-5-23 tel 086-221-7721)
  ♪三木智子(vocal)、皆木秀樹(bass)
  【料 金】3000円(飲食代別途)
  【演 奏】20:00~ (2回ステージ)
   ※シットイン可


  



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三日月

2016年12月05日 | 名曲

【Live Information】 


 最近はテレビの歌番組もほとんどないし、付録目当てに売れる(しかもひとりが何十枚何百枚と買う例もある)CDはヒットチャートの順位の信頼性を失わせているしで、何の曲がヒットしているかが見えにくい時代だと思います。
 そんな中でも、自分のアンテナに引っかかる曲には、時々出会います。
 
 
 たまたま依頼のあった音楽教室の発表会での演奏で、渡された音源と譜面の中に「三日月」がありました。
 ヒットしてから10年ほど経っているんですが、恥ずかしながらオリジナルをちゃんと聴いたことがありませんでした。
 二、三度通して聴くうちに、すぐ「三日月」が大好きになりました。
 依頼のあった約20曲(ほとんどが知らない曲)を、本番までの短期間でまんべんなく仕込んでおかなければならないのに、気づけば、すでに感覚を掴んでいる「三日月」ばかり弾いてしまっていました(^^;)


 


 「三日月」は、絢香の4枚目のシングルです。
 まだ上京する以前の2004年頃に書かれたそうです。
 遠距離恋愛をテーマにした、素晴らしいメロディを持つバラードです。
 リリースされたのは2006年9月ですが、前年12月からすでにアジア各国ではインターネットでの配信が行われていました。
 オリコンチャート初登場1位、というデータが物語っているように、リリースと同時に多くの音楽ファンの心を掴みました。


 ピアノとストリングスだけをバックに歌う絢香の歌声は、クリアで初々しく聴こえます。
 伸びやかで、込められた気持ちがまっすぐに伝わってくるような真摯な歌声だからこそ、大勢のリスナーの心に響いたのでしょう。
 そして、サビで聴かれるファルセットは、実に印象的。
 

 
 

 中間部分でガラッと空気が変わります。
 転調に加えて、ネオソウルとでも言ったらいいのか、いま流行のR&Bのエッセンスを振りかけたようなアレンジが躍動感を醸し出していて、とてもカッコいいのです。
 そして曲は劇的なエンディングへと向います。


 「三日月」は、ダブルミリオンを記録する大ヒットとなり、絢香はこの曲で2006年の日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞しました。
 森山良子、コブクロ、華原朋美など、多くのミュージシャンにもカバーされています。
 21世紀が生んだ名曲のひとつで、きっと後世に歌い継がれてゆくことでしょう。


 


 < 歌 詞 >


◆三日月
  ■歌
    絢香
  ■シングル・リリース
    2006年9月27日
  ■作詞
    絢香
  ■作曲
    絢香、西尾芳彦  
  ■編曲
    L.O.E 
  ■録音メンバー
    絢香 (vocal)
    杉山卓夫 (piano)
    L.O.E (computer-programming, guitars, bass)
    そうる透 (drums)
    クラッシャー木村ストリングス (strings)
  ■収録アルバム
    First Message (2006年)
  ■チャート最高位
    2006年オリコン週間チャート1位 (2006年10月9日付) 
    2006年度オリコン年間チャート49位  
 
 
 
 

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七転び八起き

2016年12月04日 | 価値観
【Live Information】 

 
 昨夜の自分の演奏は、思い出すのも嫌になるくらい良くなかった。
 でも、嫌でも振り返ってみなければ次へ進めない。
 すると、練習不足もあるが、一番大きな理由は、「弾いている時の自分は、自然な自分ではなかった」ことだということに思い至った。


 「あれくらいのことできて当然」だと思っていたし、「カッコいいことを弾いて『さすが』と思われたい」というところに囚われてもいたんだと思う。
 世界レベルの方との共演だったので、「評価されたい」という気持ちも大きかった。
 また、いつもできることができなかった、というのは、できているつもりになっていただけで、実はまだしっかりできていなかった(体にしみこんでいなかった)ということだ。
 久しぶりに自分に腹が立ったし、けっこう深く落ち込んだが、一晩寝て、「また課題が見つかった」と思えるようになった。
 
 
 6~7年前に一緒の職場にいたある管理職の方に、
 「何度も転び、何度でも立ち上がる、なんて素晴らしい人生!」という言葉をいただいたのを思い出した。
 何度でも出直してやるぞ~!
 

 

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