gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

ジョセフ・ロージー監督『パリの灯は遠く』

2023-05-16 07:27:35 | 日記
 ジョセフ・ロージー監督の1976年作品『パリの灯は遠く』をDVDで再見しました。

 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」に一部加筆修正させていただくと、
「1942年1月のパリ。美術商のロベール・クライン(アラン・ドロン)は愛人のジャニーヌ(ジャンヌ・モロー)を同居させ、ドイツ軍占領下でも優雅に暮らしていた。迫害を恐れて国外へ脱出しようとするユダヤ人から美術品を安く買いあさっていたのだ。
 この日も一人の男が先祖伝来のオランダ絵画をもってきた。だが、彼がロベールのアパートを出るときに、1通の郵便物が落ちていることに気づく。客の落とし物かと思ったが彼も同じ「ユダヤ通信」をもっていた。ユダヤ人の団体が同胞のために有益な情報を伝えるための新聞である。
 ユダヤ人でない自分に「ユダヤ通信」が届けられたことを不審に思いロベールはその団体を訪れるが、何者かによって彼の住所氏名で購読が申し込まれていた。購読を取り消すが、顧客台帳が警察のユダヤ人管理課にわたってしまったことが告げられる。
 翌日、ロベールはもう一人のロベール・クライン氏が住んでいたアパートを探し当てるが、クライン氏のことを探りに来ていた二人の刑事と出くわす。管理人の女性にクライン氏の荒れ果てた部屋を見せてもらう。写真フィルムがロベールも所有している『白鯨』のページの間に挟まっているのを見つける。写真店で焼いてもらった写真にはクライン氏とある女が写っていた。ロベールのアパートに戻るとピエールとニコルの夫婦ら友人たちがパーティーを開いていたが、そこには同じ二人の刑事が先に来ていた。
 ある雨の日、クライン氏あての一通の手紙が届いた。1月26日に来てくれないと別れるという、女からの手紙だった。ロベールは、手紙の指示通り汽車でバスチーユへ行く。駅で降りた彼はクライン氏として晩さん会の開かれている城へと案内された。手紙の差出人フロランスの夫には、クライン氏の同姓同名の友人として話をとりつくる。翌朝ロベールは、警察にクライン氏との関係を話すと脅してフロランスからクライン氏の居場所を言わせるが、彼女の知っているクライン氏の現住所はロベールの住所そのものだった。
  パリに戻ったロベールはジャニーヌから警察がロベールを調べていると聞く。彼にユダヤ人であるという嫌疑がかかっていた。ロベールは親たちの出生証明書を集め始める。その件で弁護士であるピエール(ミシェル・ロンスデール)とレストランで話している時にクライン氏への電話がかかってくる。だが、ロベールが電話に出ようとすると、別のクライン氏が出て既に電話を終えて店を出ていたことがわかった。それをきっかけにロベールはクライン氏を探すことにのめりこんでいく。写真に写っていたクライン氏の恋人がダンサーをしていたことがわかったが、仕事を辞めた後の足取りはつかめなかった。
 ロベールの祖母の出生証明書が手に入らない。警察がロベールの家を捜索し、絵画等を押収していく。多くの私権を制限される。そしてジャニーヌが彼の元を去る。
 ピエールが国外脱出のための偽造パスポートを用意する。マルセイユまで汽車で行って船に乗るはずだった。ところが、偶然ロベールは汽車で別のロベールの恋人の向かいの席に座る。クライン氏は彼女を駅で見送っていた。そしてアパートの管理人が彼をかくまっていたことがわかる。パリに戻ったロベールはピエールの家から電話をかけてもう一人のロベールとついに話をする。しかし、ロベールがクライン氏に会うべく彼のアパートに行ったとき、彼はちょうど連行され、管理人が泣き叫んでいた。ピエールが警察に通報したのだった。
 ロベールは彼の家を訪れた警官に偽造パスポートの偽名を告げるが、彼の顔を覚えている警官がいたために、ユダヤ人を詰め込んだバスに入れられてしまう。バスが広場に到着する。人々でごった返している。その時「ロベール・クライン」という名がアナウンスされ、自分と別の男が挙手するのをロベールは見る。ロベールを見つけたピエールが「出生証明書が届いた」と声をかけるが、ロベールはもう一人のロベールを探し続け、とうとう強制収容所行きの列車に乗ってしまう。」

 これも静かな映画でした。

ジョセフ・ロージー監督『暗殺者のメロディ』

2023-05-15 08:26:21 | 日記
 ジョセフ・ロージー監督の1972年作品『暗殺者のメロディ』をDVDで再見しました。

 サイト「MOVIE WALKER PRESS」の「ストーリー」に一部加筆修正させていただくと、
「トロツキー 1879年生まれ 本名プロンシステン」「1896年 実業学校生にして革命家」「1900年 初逮捕され、シベリア流刑」「1907年~1917年 帝政ロシアから亡命」「レーニンとトロツキー ロシア二月革命を指導」「1918年 赤軍創設」「1929年 スターリンに追放されトルコへ亡命」「1932年 各国を転々と亡命」「立証されている事実は忠実に再現したが、それ以外は脚色している」「1940年。メキシコ・シティ。メーデー」の字幕。
 ゾカロ広場ではメーデーを祝う共産主義者たちのパレードがくりひろげられている。その広場の近くにあるホテルの一室に一組の男女がいた。男はフランク・ジャクソン(アラン・ドロン)、カナダ人といいながら軍役を免れるためにメキシコに来て貿易商をやっていることになっている。女は彼の愛人のギタ(ロミー・シュナイダー)、スターリンに追われてメキシコ亡命中の革命家トロツキー(リチャード・バートン)の熱烈な信奉者だった。ギタは時々トロツキーのもとを訪れては、通訳をしたり運動の支持者として働いていた。トロツキーは、かつてソ連においてレーニンの片腕となって働いていたが、スターリンの政敵として3人の子供を殺された上、国外追放にあい、今はメキシコの保護をうけながら妻ナターシャ(ヴァレンティナ・コルテーゼ)と共に厳重な見張りと鉄の囲いの中で、スターリンによって差しむけられる暗殺者の危険と闘う日々を送っていた。
 ジャクソンは、表面、政治に無関心を装っていたが、実はソビエトのゲー・ぺー・ウー(国家政治保安部)と連絡をとり、秘かにトロツキーの命を狙う暗殺者だった。彼は、トロツキー家に自由に出入りできるギタを利用するために、彼女と関係していたのだ。一方、広場のパレードの中にもう一群の暗殺者たちがいた。スターリン派のスパイ、フェリーぺもその1人で、彼はトロツキーを警備している若いアメリカ人のシェルドン(カルロス・ミランダ)を、酒と女で篭絡させていた。
 5月23日の夜。ソビエト政権に共鳴する土地の戦闘的共産主義者たちの一団が、メキシコの画家シケイロスに率いられてトロツキー家を襲撃した。もちろんフェリーぺが陰で操っていた。シェルドンの誘導で、トロツキーの寝室に弾丸をぶち込んだ。ベッドの下に身を隠したトロツキーは無事だったが、シェルドンは人質として連れ去られた。
 数日後、一味は捕えられ、シェルドンは死体となって発見された。暗殺に失敗したフェリーぺは更迭され、ジャクソン1人が暗殺にすべてを賭ける運命になった。
 ある日、トロツキーに会って彼の役に立ちたいというジャクソンを、ギタはトロツキーに夫として紹介した。以後、ジャクソンはトロツキーと2人だけになるチャンスを作るため、彼に見てもらう原稿を執筆し始めた。その間、彼は町の古物屋から1本の登山用ピッケルを買った。
 数日後、ソフトをかぶり、白いコートのエリをたてたジャクソンはトロツキー家を訪れ、持ってきた原稿をトロツキーに渡すと、それに眼を通している彼の背後に回り、その後頭部をじっと見つめた。書斎には誰もいない。暗殺には絶好のチャンスだったが、トロツキーの犯しがたい雰囲気に押され何もできなかった。
 1940年8月17日。ジャクソンは再びトロツキー家を訪れた。前と同様、ソフトをかぶり、上天気だというのに白いレインコートを着ていた。いつものように原稿に眼を通しているトロツキーの後頭部めがけて、ジャクソンは渾身の力を込めてピッケルをふりおろした。鈍い音と共にピッケルの先がトロツキーの頭にくい込んだ。悲鳴を聞いたナターシャと警備の男たちが飛んできてジャクソンを取り押さえた。事件を知ったギタの驚きは大きかった。彼女は警察に留置されているジャクソンの姿を見ると、「すべてウソだったのね。その男を殺して!」と泣き叫んだ。一方、つめよる刑事の「お前は誰だ?」という尋問に、おどおどと顔をあげたジャクソンは、ポツリと一言「私はトロツキーを殺した」とつぶやいた。その頃、偉大なる革命家トロツキーは、最愛の妻ナターシャの腕に抱かれながら、61年の波乱に富んだ生涯を終えて、永遠の眠りについた。」

 中盤のマシンガンの襲撃の場面と、ラストシーン以外はとても静かな映画でした。

ジョセフ・ロージー監督『できごと』

2023-05-14 06:28:35 | 日記
 ジョセフ・ロージー監督・共同製作の1967年作品『できごと』をDVDで観ました。

 サイト「MOVIE WALKER PRESS」の「ストーリー」に一部加筆修正させていただくと、
「オクスフォード大学の哲学教師をしているスティーブン(ダーク・ボガード)は、妻のロザリンドが三人目の赤ん坊の出産で、二人の子供と実家に帰っているある夜、書斎でタイプを打っていた。突然急ブレーキの音がし、すさまじい衝突音が続いた。車には教え子のウィリアムとアンナ(ジャクリーヌ・ササール)が乗っていた。スティーブンが駆けつけた時、ウィリアムはすでに死んでいたが、アンナは放心状態だった。そのアンナを家の中にはこびこみ、間もなくやってきた刑事にもスティーブンはアンナが同乗していたことを告げなかった。昏々と眠るアンナをみつめながら、スティーブンは数ヵ月間の出来事を思いおこした。
 春の終り頃、スティーブンはウィリアムからアンナが好きだとうちあけられた。スティーブンは紹介を申し出たが、ウィリアムは笑いとばした。数日後、すっかりうちとけてあらわれたアンナとウィリアムにさそわれるままスティーブンは一緒に舟にのった。水々しい、のびやかなアンナの肢体がスティーブンの目の前にあった。スティーブンは眼をそらした。舟からおりる時、スティーブンは目測をあやまり水に落ち、自分の運動神経のおとろえを感じるのだった。
 次の日曜日、スティーブンの招きに応じウィリアムとアンナは、昼食にやってきた。が、そこへスティーブンの同僚チャーリー(スタンリー・ベイカー)もやってきた。粗野で強引なところのあるチャーリーをスティーブンは嫌いだったが、追いかえすわけにもいかず、日曜日は一見おだやかに過ぎていった。
 夕方、スティーブンはアンナと散歩に出た。が、結局、手をにぎることすらできなかった。
 予定日が近づきロザリンドは実家に帰った。自由を謳歌すべく、ロンドンに所用で出たスティーブンはかつてのガールフレンド(デルフィーヌ・セイリグ)を訪ね、ベッドを共にしたが、むなしい気持が残っただけだった。
 夜、家に帰ったスティーブンは、そこにアンナとチャーリーを見て呆然とした。二人は以前から関係があったのである。がスティーブンは怒れなかった。チャーリーの中に日毎失なわれてゆく若さへの執着をみたからだった。
 それから間もなく、スティーブンはアンナからウィリアムと婚約したことを聞かされた。それを告げるためにウィリアムは今日、車で彼の家へ来る途中の事故だったのである。
 間もなくアンナはオーストリアへ帰って行った。ロザリンドも男の子を産み、スティーブンにはもとの生活が戻ってきた。が、あの“事故”はそれぞれの人の心に、何らかの傷あとを残したことは、確かだった。」

 この映画でも鏡が多用されていました。

ジョセフ・ロージー監督『唇からナイフ』

2023-05-13 07:03:54 | 日記
 ジョセフ・ロージー監督の1966年作品『唇からナイフ』をDVDで観ました。

 サイト「MOVIE WALKER PRESS」の「ストーリー」に一部加筆修正させていただくと、
「イギリスは、中東マサラ国の石油資源を獲得し、マサラ国の元首シークの要望をいれ、その見返りとして、価格5000万ポンドに相当するダイヤを送ることになった。ところが、イギリス秘密情報部長タラント卿(ハリー・アンドリュース)は、このことを察知した国際ギャング団が、ダイヤを狙って暗躍しはじめたという情報を知った。そこでタラント卿は、このダイヤを守るべく、札つきの女賊モデスティ(モニカ・ビッティ)を口説きおとして、ダイヤ護衛にあたらせることにした。つまり、毒をもって毒を制するというわけだ。
 モデスティは、この件を引き受ける交換条件に、長年の相棒ウィリー(テレンス・スタンプ)を仲間として加えることを約束させた。また、このウィリーとモデスティは、シークがマサラ国でクーデターを起こしたとき、この闘いに協力して、シークの絶大な信用を得ていた。
 一方、南地中海のとある島を本拠地とする、バシリオ(ダーク・ボガード)を首領とするギャング団は、巧みにモデスティを誘い出し、さらに、モデスティの後を追ってやって来たウィリーをも捕まえた。そして、ダイヤが保管されてある、汽船タイボリア号に、ウィリーを海中から船腹に孔をあけて潜入させ、まんまとダイヤを盗みだした。だが、モデスティは、色仕掛けで番人を篭絡して片づけ、僧侶に化けて、同じく監禁されていたウィリーを助けだした。ところがダイヤを奪い返して逃走の途中、2人は一味に見つかり、窮地におちいった。が、危機一髪ウィリーが放った、人工の伝書鳩をみつけたシークが、一隊を率いて駆けつけ、激しい戦闘の末、ガブリエル一味は敗退した。ダイヤは無事シークの手に渡った。」

 秀逸なコメディでした。

ジョセフ・ロージー監督『召使』

2023-05-12 07:25:28 | 日記
 ジョセフ・ロージー監督・共同製作の1963年作品『召使』をDVDで観ました。

 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」に一部加筆修正させていただくと、
「中年になりかかった身なりの良い男が、こうもり傘を片手にある高級アパートを訪れます。彼の名前はバレット(ダーク・ボガード)。職業は召使いです。その部屋はトニー(ジェームズ・フォックス)という若い男が新たに借りたもので、家具もそろっていません。
 トニーは最近アフリカから帰国したばかり。ブラジルの奥地に都市を造る計画を立てているものの、今のところは無職でした。ただ貴族階級に属しているために悠々自適に暮らす余裕があり、この部屋に引っ越すに当っても召使いを雇おうとして、バレットを紹介されたのでした。
 バレットは早速仕事にかかります。職人に命じて部屋の内装をおこない、食事も作ります。もちろん身の回りの世話も一切合切ひとりでこなすため、トニーには重宝な存在でした。
 しかし、時々彼の元を訪れる許嫁のスーザン(ウェンディ・クレイグ)はバレットが気に入りません。顔を合わす度に不満が募り、ついにはトニーにクビにするように頼んだりします。トニーにとってはバレットがいなければ困るので、そんな無茶な要求には応じられません。
 やがてバレットは妹のヴェラ(サラ・マイルズ)を手伝いとして呼び、トニーのアパートの一間を彼女の住居として借り受けます。
 ヴェラはコケティッシュな女で、トニーはつい彼女の色香に負け、体の関係を持ってしまいます。その関係はしばらく続きますが、もちろんスーザンには秘密にしていました。ところが実は彼女はバレットの妹ではなく、許嫁だったのです。
 それを知ったトニーは2人にクビを言い渡すものの、スーザンにもヴェラとの関係を知られ、婚約は解消となります。トニーはアパートで1人きりで過ごす日々が続き、生活が荒れてきます。
 ある日、昼間からパブに入ると、そこに偶然バレットがいました。バレットが謝罪したため、トニーは内心喜んで彼を再び雇い入れます。
 しかし2人の仲はもはや主従とはいえず、どちらかといえばバレットの方がトニーを支配するようになります。部屋にこもりきりとなり、2人はボール遊びやかくれんぼをしたりして無為に過ごすしかありません。
 やがてトニーが1人きりの時、再びスーザンが訪ねてきます。健康を損ねている様子のトニーを彼女は心配しますが、間もなくバレットが帰ってきます。町で声をかけた女たちと一緒で、その中にはヴェラもいました。
バレットは女たちと遊ぶつもりがスーザンの存在でシラけてしまい、彼女たちを追い出します。スーザンも我慢できずにバレットを平手打ちし、部屋を出ていきます。後には虚ろな表情をしたトニー、高笑いするヴェラ、そして支配者として振る舞うバレットだけが残りました。」

 鏡が多用されていました。