gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

ルイ・フイヤード監督『ファントマの偽判事』

2023-05-05 07:21:55 | 日記


 ルイ・フイヤード監督の1914年作品『ファントマの偽判事』をDVDで観ました。

 リフレットの「物語の構成」に一部加筆修正させていただくと、
「プロローグ 財政難に陥ったテルガル侯爵が、夫人の宝石を売り払うことに決める。侯爵が翌日にサン=カレのホテルの一室(30号室)で宝石商と会合する取り決めをしているのを、メイドのローザが盗み聞きする。次の日、ホテルで宝石商と会った侯爵は、宝石の買い取り料金として小切手を渡され落胆する。そこで宝石商は部屋の机の引き出しに買い取ったばかりの宝石箱を隠しておいて、近場の銀行へ侯爵を連れて行き、現金25万フランを渡す。二人が部屋に戻って来ると宝石箱が空になっており、宝石商は警察を呼ぶ。捜査の結果、30号室と隣の29号室を仕切る壁に穴が開けられていた。その部屋に滞在していた聖職者が疑われるが、そこに列車から投げ落とされた聖職者の衣服を携えた二人の女が姿をあらわし、彼の嫌疑は晴れる。聖職者に化けて29号室に出入りしていた賊が真犯人だったのだ。その後、帰宅途中の侯爵は二人組のチンピラ(ベベとリポナール)に襲われて25万フランをうばわれる。
「第一章 ルーヴェンの囚人 ジュ―ヴがファンドールに、ファントマはベルギーの刑務所に収監中だと話す。ジュ―ヴの発案で、ベルギーの刑務所内で彼とファントマを入れ替える計画が移される。計画は成功し、看守の制服に身を包んだ刑務所を出てゆくファントマを、二人のフランスの刑事が尾行する。
「第二章 プラディエ予審判事 パリ行きの列車に乗り込んで尾行に気づいたファントマは、刑事たちをまいて別の列車(貨物列車)に乗る。途中駅で列車の出発時刻に遅れ、貨物車両に慌てて乗り込んだプラディエ予審判事(サン=カレに赴任するべく旅をしていた)は、さっそくファントマの餌食となる。殺した判事になりすましたファントマは、サン=カレに到着。初めて扱うことになった事件は「プロローグ」で描かれた宝石および25万フランの盗難だった。
「第三章 泥棒判事 ファントマは手下のベベとリボナールが潜伏するアジトを突き止め、二人に宝石とカネを寄越せと要求する、その後、侯爵の狩猟パーティーに招かれたプラディエ=ファントマは、侯爵夫人が愛人に宛てた手紙を見つける。そこには、狩猟中に体調を崩し、自室に戻ってうたたねを始めた侯爵をガス中毒死させたプラディエ=ファントマは、その後夫人に例の手紙の件を持ち出し、50万フラン払わなければ殺人で警察に突き出すと伝えて彼女を強請る。
 ファントマは教会でリボナールと落ち合うと、鐘のなかに隠してある宝石箱を取りに行かせる。リボナールが箱を落とすと、ファントマは梯子を外して前者が降りて来られないようにするが、箱の中身は空だった。侯爵の葬儀に出席しなければならないプラディエ=ファントマはひとまず宝石を諦める。その後、葬儀の最中に鐘が鳴らされ、いまだ鐘の舌(ぜつ)にしがみついていたリボナールは内壁に激突して死亡、携えていた宝石類は彼の血とともに列席者に降り注ぐ。ファントマは「証拠」と称して宝石を懐に入れる。
「第四章 ルーヴェンの犯罪人 ホテルに食事をしに来たファンドールは、たまたまた遭遇したプラディエ=ファントマに疑念を抱く。ジュ―ヴ(いまだファントマと思われて、ベルギーの刑務所に収監中)は取調べのため、フランスに引き渡されることになる。捜査網が狭まってきたことを察したプラディエ=ファントマは、二人の手下(ベベとその子分)を釈放して、ジュ―ヴが到着したら殺させるべく派遣する。だが二人がいざ囚人に襲いかかってみると、それはジュ―ヴだった。襲撃を予期して二人の警官とともに囮になったのだ。逮捕された手下を、プラディエ=ファントマは刑務所送りにせざるをえなくなる。ベベたちの釈放を許可したことで、プラディエに対するファンドールの疑念は深まる。
 ベルナルディ検事のもとへ「ファントマ」が連行されてくるが、検事やその場にいたファンドールはすぐさまそれがジュ―ヴであることに気づく。ジュ―ヴとファンドールはベルナルディに頼んで建物を封鎖してもらい、プラディエになりすましたファントマが外へ出られないようにする。まもなく捉えられることを悟ったファントマは、看守長にメモを渡し、この命令は内密にかつ間違いなく遂行しなければクビだと話す。やがてジュ―ヴやファンドールらが判事室に入って来てファントマを連行するが、悪漢は動じない。翌日、ジュ―ヴとファンドールが刑務所に赴くと、ファントマは「プラティエ予審判事」の命令で真夜中に釈放されていた。「囚人はファントマではなくジュ―ヴであり、これは捜査上の戦略的逮捕あった」のだという理由で、こうして、またもファントマは法の手を逃れたのだった。

 ここでもすべて固定ショットでした。

ルイ・フイヤード監督『ファントマ対ファントマ』

2023-05-05 00:13:09 | 日記
 ルイ・フイヤード監督の1914年作品『ファントマ対ファントマ』をDVDで観ました。

 リフレットの「物語の構成」に一部加筆修正させていただくいと、
「第一章 ファントマと世論 ファントマとジュ―ヴェが同一人物であるとのまことしやかな噂が新聞を通じて広まり、後者が投獄されてしまう。
「第二章 血を流す壁 一方、アパートの家主である老いたモシュ氏(実は変装したファントマ)が、集金人に税金を払う。次いで集金人は上階に住む(おそらくヒモの)ポレとその女ニニの部屋へ徴収へ向かう。ところがニニがドアを開けた途端に、ポレが金づちで集金人を殴打する。上階の物音に気づいてポレの部屋へ向かったモシュは倒れている集金人を発見、ポレとニニの目を盗みつつ咄嗟に彼のカバンを奪って自室に戻り、金庫の中に隠す。二人がカバンを取り返しにやって来ると、ポレの手にしたナイフを難なく取り上げたモシュは、経済的苦境から逃れる手助けをしてやると彼らに話す。その後、新たな入居者がモシュのもとを訪れる。広すぎる部屋を仕切って分割してもらいたいとの彼女の要望に応じ、改装工事がおこなわれることになった。ところが壁紙貼りの職人が交代させられ、この新たな職人が壁に穴を開けるとそこから血が流れだす。警察が呼ばれ、壁が壊されると、内部には集金人の遺体が隠されていた。警官に誰何さえた職人が差し出した名刺には、「ニューヨークの私立探偵トム・ボブ」と記されている。ボブは今や再婚し、アレクサンドラ大公妃となったベルタム卿夫人のもとを訪れる。彼女はすぐさまこのこの「ボブ」がグルン=ファントマであることに気づく。ファントマは嫌がる大公妃に明治て、次のような告知を新聞に掲載させる。ファントマ捕縛資金を募る仮装舞踏会を大公邸でおこなう、というものだ。
「第三章 ファントマ対ファントマ 舞踏会の夜、ファンドールは全身を黒装束で覆ったファントマの扮装で会場にあらわれる。しかし同じことを想いついた警官の一人も、黒装束姿で会場にやって来る。二人の「ファントマ」に元ベルタム卿夫人は狼狽するが、続いてやって来た三人目の黒装束こそ本当のファントマだと気づいた彼女は恐れおののく。舞踏会の最中、邸の外で偽ファントマ(景観)と本物のファントマがもみ合い、前者が胸を刺されて死ぬ。邸に戻ったファントマは、右腕を刺されて負傷していた。警察署長は、もし収監中のジュ―ヴがファントマなら右腕を負傷しているはずだと考えてその腕を検めさせるが、果たして彼は負傷していた。ジュ―ヴの要望で看守が集められ、ポケットのなかに麻酔薬とナイフを忍ばせていたニベが犯人だとわかる。こうしてジュ―ヴェへの嫌疑は晴れるが、捜査を円滑に進めるためにこの件は極秘とされる。
「第四章 決着 一方ファンドールは、パリ郊外の廃墟でモシュ=ファントマとポレら犯罪者集団が分け前をめぐって揉めている様子を密かにうかがっている。モシュは「刑務所から来たファントマの手紙」を示して今少し待つように彼らをなだめる。一団がしかたなく引き下がった後、モシュは井戸のなかから小型金庫を引き上げて打ち捨てられた建物に隠す。一部始終を密かに観察していたファンドールは、モシュが出て行った後、その金庫を地下室の敷石の下に隠しておく。その頃ジュ―ヴのオフィスに改装職人を装った一団が押し入って、彼を誘拐する。ジュ―ヴをファントマではないかと考えた、先ほどの犯罪者集団の仕業によるものだ。彼らは郊外にある隠れ家の地下室へジュ―ヴを連れて行き、事実を白状させようとする。大樽のなかに隠れていたファンドールが、樽にもたれかかったジュ―ヴにこっそりと━━自分はファントマで、カネは敷石の下にあると話すよう━━指示する。この計略はうまくいく。同じ頃、トム・ボブ=ファントマは警官隊をモシュの隠れ家に連れてくる。手下たちをお払い箱にして、カネを独り占めするためだ。悪党たちは一網打尽にされるが、ジュ―ヴとファンドールの姿を認めたボブ=ファントマは密かに姿を消す。その後ベルタム卿夫人邸に忍び込んだファントマは、舞踏会で集めたカネを持ち去ろうとするが、ジュ―ヴとファンドールに掴まる。しかし連行中に彼は、二人を落とし穴に落とすとひとり逃げてゆく。」

 この映画もすべて固定カメラでした。