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発熱する東京 その1

2008-03-24 15:51:07 | ノンジャンル
 今朝の朝日新聞の1面に「発熱する東京 100年間で気温3度上昇」と題する記事が載っていました。
 記事を引用すると、
 「大都市が発熱を続けている。
 東京都心では「熱帯化」が進む。自然に近いかたちで森を残してきた国立科学博物館付属自然教育園(港区)。中に入ると、ヤシ科のシュロが繁殖していた。園内1万本の樹木の2割を占めるまでになったという。実こそ結ばないがキウイも自生し、インコが飛び回る。
 萩原信介研究主幹は「シュロの若芽は冬の平均気温が4度以下になると枯れてしまう。ところが暖冬化が進み、枯れずに繁殖した」と話す。
 暖冬かに都市特有のヒートアイランド効果が加わり、東京は今や地球上のどこよりも発熱が著しい場所になった。この100年間でニューヨークの気温は1.6度上がった。東京都心では、それを上回る3度の上昇が記録されている。
 夏には謎の集中豪雨が新宿など都心西部を襲う。相模湾からの南風と鹿島灘からの東風がぶつかって上昇気流が起き、集中豪雨に見舞われる場所として以前から知られていた。しかし最近、海からの風が吹かない日にも集中豪雨が起きる。
 防衛大の小林文明准教授は「ビルなどからの人口排熱で大気が局地的に熱せられて上昇気流が起き、積乱雲が発生する」と解説する。
 発熱は、地下でも著しい。福島大の木内豪准教授が都心13ケ所で下水道の温度を調べたところ、この30年で平均温度が4.8度、冬に限ると7度上がっていた。家庭でシャワーなど湯を使う量が増えた影響が大きく、人工的に発せられる熱の1割が下水に捨てられていると試算する。
 その結果、東京湾では冬の水温上昇も進む。東京都環境科学研究所の調査では20年間で2度上がった。プランクトンが大量発生して酸素欠乏の状態が続き、外来種の貝の異常繁殖など生態系にも影響が出ている。(中略)
 首都大学東京の三上岳彦教授は、25年ごろには東京都心でも最高気温が40度を超すようになり、50年以降はそれが毎年のことになると予測する。(中略)
 政府は04年にヒートアイランド対策大綱をまとめ、国家プロジェクトとして都市の人工排熱問題に取り組んでいる。主な対策は、省エネ、緑化、海風の利用だ。環境省は昨年度から5カ年計画で東京、大阪、横浜、北九州の6都市で対策に乗り出した。
 しかし、建築研究所の足永上席研究員は警告する。「緑化など熱を逃がす方法は対症療法にすぎない。都市に化石燃料を持ち込むのを減らすこと。太陽光など自前のエネルギーで都市を維持する仕組みを早く作らないと、大変なことになる。」

 そうなんです。最後の方が言っているように、根本的な対策に早く取り組まないと大変なことになるんです。東京に住んでいた時は夏の夜、クーラーから出される熱風で昼に負けないぐらい外は暑かったことを思い出します。では、その根本的な対策はどこまで進んでいるのでしょうか? 明日はその点に関して記事を紹介していきます。

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