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蓮實重彦『映画時評 2009-2011』

2012-08-11 04:50:00 | ノンジャンル
 ジョージ・シートン監督・脚色の'70年作品『大空港』をWOWOWシネマで見ました。これまでにも何回も見ていましたが、ヒッチコックの『泥棒成金』に出演していたジェシー・ロイス・ランディスが不正な関税申告で捕まるシーンに出演していたことを忘れていました。メロドラマの部分は退屈でしたが、ジョージ・ケネディが雪に埋まる飛行機を脱出させるシーンと、爆弾犯の妻のモーリーン・ステイプルトンの熱演ぶりは楽しめました。また、アルフレッド・ニューマンによるメイン・テーマと、ディーン・マーチンとジャクリーン・ビセットがからむシーンに流れる愛のテーマの音楽で、映画のかなりの部分を支えていたようにも感じました。
 また、原田真人監督・脚色の'07年作品『魍魎の匣』をWOWOWプレミアムで見ました。複雑なストーリーの原作を映画化するのは困難なのではと思っていましたが、やはり処理しきれていないという印象を持ちました。早口で話される台詞で説明されるストーリーは理解しがたく、その割りにはストーリーに必要ないシーンが多く、また見ていて恥ずかしくなるような演出も多く見られました。

 さて、蓮實重彦先生の'12年に刊行された『映画時評 2009-2011』を読みました。月刊誌『群像』の'09年1月号から'11年12月号までに連載された映画時評のエッセイを中心にまとめられた本です。
 この本を読んで初めて知ったことは、ソクーロフの『チェチェンへ アレクサンドラの旅』の主演女優が、有名なソ連の歌姫、ガリーナ・ヴィシネフスカヤであり、彼女はソルジェニーツィン、ロストポーヴィチとともに'68年のソ連軍のチェコスロヴァキア侵攻に抗議した1人であったこと(ただし、単に忘れていただけかもしれませんが‥‥)、またこの本を読んで見てみたいと思った映画は、バス・ラーマン監督の『オーストラリア』、諏訪敦彦、イポリット・ジラルド共同監督『ユキとニナ』、ジョニー・トー監督『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』、ジェームズ・マンゴールド監督『ナイト&デイ』、アルノー・デプレシャン監督『クリスマス・ストーリー』、ウェス・アンダーソン監督『ファンタスティック Mr.FOX』、マルコ・ベロッキオ監督『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』、是枝裕和監督『奇跡』、J.J.エイブラムス監督『SUPER 8/スーパーエイト』、ヴィンセント・ミネリ監督『ボヴァリー夫人』(言及しているページはP.223)、ムルナウの『都会の女』(言及しているページはP.255~256)、高橋洋くんが歯医者を演じているという、青山真治監督の『東京公園』、ジョージ・A・ロメロの『サバイバル・オブ・ザ・デッド』(言及しているページはP.280)でした。WOWOWでは、この本で言及されている映画で、先月にはシャブロルの映画が多く放映され、今月には上記の『ファンタスティック Mr.FOX』の他、イエジー・スコリモフスキ監督の『エッセンシャル・キリング』、ジョン・カーペンター監督の『ザ・ウォード/監禁病棟』が放映されるので、ありがたいと思います。しばらくは、またこの本で紹介された映画をツタヤで借りることになりそうです。

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