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北尾トロ発行『シークレット・オブ・ドラァグクイーン』

2008-05-29 16:00:45 | ノンジャンル
 北尾トロさんが'00年に発行した「シークレット・オブ・ドラァグクイーン」を読みました。
 まず、「ドラァグクイーン」の意味についてですが、ウィキペディアによると「起源は、男性の同性愛者が性的指向の違いを越える手段として、ドレスやヒールなどの派手な衣装を身にまとり、厚化粧に大抑な態度をすることで、男性が理想像を求める『女性の性』を過剰に演出したことにあると言われる。本来はゲイ文化の一環として生まれた異性装の一つであるため、ドラァグクイーンには男性の同性愛者が多い。しかし近年では男性の異性愛者や女性がこれを行なうこともある。また趣味としてこれを行なう者から、プロのパフォーマーとして活躍する者まで、ドラァグクイーンの層も厚くなっている。」とのことです。本書では、29人のプロやアマのドラァグクイーンたちが文章を寄せられていて、巻末にはドラァグクイーンをモデルにしたショッカー怪人が活躍する寸劇「デラ・ショッカー」のシナリオも収められ、様々な色のページが使われていて、ポプな出来になっています。
 内容は編集者が「恥ずかしかったこと」というお題で原稿を依頼したにもかかわらず、その枠を気にしない原稿が様々集まり、形式もおねえ言葉の文章あり、文学的文章あり、マンガあり、イラストあり、写真集あり、インタビュー形式ありと多種多様なものとなっています。
 大方が、同性愛者になった過程、あるいはドラァグクイーンに惹かれていった過程を書いていてるのですが、私が面白いと思ったものには、次のようなものがありました。
・自分にちょっかいを出す男を「化け物専」と呼ばれ、男に襲われた後の第一声が「ねえ、私の口紅、変になってない?」と聞く女性の話
・ことに及ぶ時に「あにき、いくぜ」と言われ、意気阻喪する話
・40を前にしてまだゲイであることの罪悪感に悩む話
・まったく訳の分からぬ文章
・好みのレスビアンを探す方法を延々と話す文章
・女性でレズビアンのドラァグクイーンの話
・男相手に売春夫をやっている話
・「笑いながら射精する」ことにこだわる話
・ウルトラマンの敵ダダに扮してライヴを行なう話
・女性の心を持つ男性のレスビアンの話
・ウェット&メッシー(体中にものを塗りたくる)が好きなレズビアンの話
特に最後のものは、ミミズ、オシッコ、ゲロそしてウンコにまで挑戦していて、さすがにウンコは抵抗があったようで訓練の末、克服し、4人の女性が一斉に排泄したウンコを体に浴びる、というところまで行ってしまったそうです。
 またこの本で、同性愛者の間ではセックスのことを「ハッテン(発展?)」と呼ぶことも知りました。そして、肉体的な男女、心の男女、性的指向の男女はすべて別のもので、組み合わせると2×2×2=8通りの性別があることになることが分かりました。(最後のは両刀使いもいるので、それだと12通りになります。)おねえ言葉が活字になること自体珍しく、北尾トロさんが発行するだけのことがある、とても貴重で面白い本でした。

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