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ジョルジュ・フランジュ監督『ジュデックス』(後半)

2010-05-06 18:24:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 「ファヴローのかつての墓は‥‥」の字幕。ジュデックスのアジトである秘密基地。部屋に監禁され、監視鏡でジュデックスに見張られているファヴロー。部屋の天井が開くと「娘の善行により命は助けるが終身刑に処す」というジュデックスからのメッセージが現れます。ジュデックスは、助けたピエールの息子を探してやるために、わざとファヴローを逃がすことにします。叔母の家に預けたアリスが事故に遭ったという知らせを受けて、親戚の家を出るジャクリーヌ。そこへマリーは手下を送り込みマリーの持ち物から書類を探させますが、手下は過って建物から転落して死に、そのはずみでハトが籠から飛び出しジュデックスの元へ到着します。駅を出たところをマリーに注射を打たれ、衆人監視の元捕まったジャクリーヌは、意識を失ったままの状態で川に捨てられ、流されていきます。ジャクリーヌを助けた村びとは救急車を呼びますが、それもマリーらに乗っ取られ再びジャクリーヌは彼らの手に。しかしそれを見ていた少年がマリーがアリスの家庭教師であることに気付きます。エンストを起こした救急車にジュデックスとピエールは追い付きますが、マリーらは近くの空き家に逃げ込みます。マリーが夫人を刺し殺そうとしたところへジュデックスは現れ、逆に部屋に閉じ込められたマリーは床穴から川に飛び込みます。ピエールを刺し殺そうとするモラがしていた指輪から、ピエールはモラが探し求めていた自分の息子であることを知ります。館で意識を取り戻したジャクリーヌは、ジュデックスが執事に変装してファヴローを見張っていた若者だったことを本人から明かされます。「一方コカンタンは」の字幕。ファントマの本に夢中のコカンタン。マリーがジャクリーヌを誘拐した話を聞いたコカンタンは、翌日からマリーを尾行し、すぐにマリーに気付かれて追い払われますが、そのスキに少年はマリーの車のトランクに隠れます。「その夜ジャクリーヌは父に会いに行く」の字幕。ピエールからジュデックスのアジトの場所を聞いたマリーはファヴローを奪還し、自分のアパルトマンに連れて行きます。マリーはファヴローに財産を取り戻してやると言いますが、ファヴローは今回のことで皆から自分が恨まれていることが分かったので、これからは娘と孫と静かに暮らしたいと言い、それならプロポーズを受けるとマリーは言います。少年からマリーのアパルトマンの場所を知ったジュデックスらはすぐにそこへ向かい、ドアが施錠されているのを知るとピエールと少年に他の仲間を呼ぶために電話しに行かせ、自分は一人で壁をよじ登り侵入しますが、捕えられ柱に縛り付けられます。頼りにならない手下に業を煮やしたマリーは、自分と組んでファブローの財産を山分けにしようとジュデックスに提案しますが拒まれ、怒ったマリーは彼の頭に袋を被せます。電話をし終えたピエールらがアパルトマンに戻ると、ピエールの知り合いでサーカス団で働くデイジーがたまたま通りかかり、事情を聞いたデイジーは壁をよじ登り、ジュデックスを解放します。やがてジュデックスの仲間が到着し、黒づくめの姿で壁をよじ登り始めます。マリーは逃げる前にジュデックスを刺し殺しますが、それが自分の弟だと分かると絶叫します。屋根に逃げた黒づくめのマリーは追って来た白ずくめのデイジーを刺し殺そうとしますが、屋根から転落して死に、ファヴローも拳銃自殺します。昼の浜辺。犬と遊んでいるアリスのそばを、ジュデックスとジャクリーヌは寄り添って歩き、彼の手から鳩が放たれると二人はキスして、歩き去ります。「ルイ・フイヤードに捧ぐ 不幸な時代の思い出に 1914」の字幕がアイリスアウトされると、映画は終わります。
 まさにフイ・フイヤードの連続活劇の現代版といった趣きで、犯罪に次ぐ犯罪、脱出と追跡、黒いタイツ姿のマリー、コカンタンと少年、それにジュデックスのアジトに見られる60年代の子供向けテレビ番組を思わせる設定など、見どころ満載でした。山田さんの本を読んだ上で見れば、楽しさはもっと増すと思います。映画好きの方には、文句無しにオススメです。

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