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ジェフリー・ディーヴァー『ボーン・コレクター(上)』

2007-08-22 16:20:02 | ノンジャンル
 ジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライム・シリーズの第一作「ボーン・コレクター(上)」を読みました。
 飛行場からタクシーに乗った男女のビジネスマンが行方不明になります。その後匿名の通報者が広い場所を通報してきます。足が関節炎を理由に今日の午後から広報課に異動するはずだった女性警官サックスは、ひじから下を埋められ、左の薬指の肉をそがれ、そこに指輪を通されている男性の被害者を発見します。証拠保全のため独断で現場近くの一車線と鉄道をストップさせますが、交通渋滞を起こし、鉄道会社からも抗議の電話を受けた上司は、サックスを叱責し、すぐに規制を解除させます。
 鑑識中の事故で全身マヒになり引退していた犯罪学者ライムは、難解なこの事件の捜査に協力してもらおうとかつての同僚セリットーと若い捜査官バンクスの訪問を受けます。長い説得を受けた末、やっと協力を引き受けたライムは、サックスの行動を聞き、この女性警官に自分の手となり足となって働いてもらおう、と決心します。ライムの指示で、サックスは現場検証をし、証拠物件を集めます。そこには次の犯行現場をわざと暗示するように犯人が置いていった、錆びたボルト、アスベスト、牡蠣の貝殻、コンクリートの破片が見つかります。牡蠣とコンクリートから犯人のアジトはダウンタウンのパール・ストリート付近だとライムは推理します。そしてボルトとアスベストからスチームパイプが浮かび上がります。最近修理したスチームパイプの場所に急行したサックスは、高温のスチームを浴びてひどい火傷を負って死んでいる女性を発見します。すぐにライムの指示にしたがい証拠物件を集め始めますが、最後に被害者がはめられている手錠を手に入れるため、被害者の手首を切断しろ、と言われライムに怒りを感じながら他の警官に手首を切断してもらいます。
 犯人のボーン・コレクターはドイツ会館で若い女性を誘拐します。彼は「古きニューヨークの犯罪」という本を持ち歩き、シュナイダーの犯罪の章を丸暗記するほど読み、彼の犯罪の再現をしているのでした。女性は古いビルの地下室に監禁され、足と腕に骨まで達する傷をつけられて、放置されます。しばらくするとネズミが肉を求めて寄って来ます。一方、ライムらは女性の現場で得られた証拠を調べます。次の現場を暗示するものは、牛の骨、ネズミの毛、古い厩肥。ライムは家畜の一時収容所だった場所にサックスを急行させる。サックスが着くと、女性の悲鳴が聞こえているのに既に到着した警官はサックスの到着を待つようにとライムに言われて女性の救出をしていませんでした。怒りにふるえるサックスは、すぐにネズミに肉を喰いちぎられている女性を救出しますが、ライムはその場で女性に事情聴取をしろ、と言います。サックスはいやいや従い、女性を病院へ送ると、証拠物件の収集を始めます。
 ライムらが証拠の検証をしていると、FBIのデルレイが来て、今後この事件はFBIが担当するので、君たちは捜査を止めるように、と言って証拠全てとサックスを連れて行ってしまいます。サックスはFBIの捜査陣の充実ぶりに驚きますが、容疑者の逮捕ばかりに力を注ぎ、被害者の救出は無視するFBIの方針に反発し、証拠をすべてライムのもとへ持って行き、またライムの捜査が開始されます。ボーン・コレクターはタクシーに痩せた老人を乗せ、西へ猛スピードで向かいます。
 上巻はここまでです。サックスが足の関節炎に苦しみ、証拠保全を第一にするライムに反感を覚えながらも、被害者の救出に全力を注ぐ彼に引かれて、彼の捜査に協力していく過程が描かれています。ライムは自殺を考えていましたが、捜査に協力することで生きがいを感じ始めます。異常な殺人を続ける優秀な頭脳を持つ犯人、さあ、後半はライムたちとボーン・コレクターの間にどんな戦いが待っているのか、楽しみです!

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