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クリント・イーストウッド監督『ヒアアフター』その3

2012-07-02 06:10:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 マーカスは里親の元から200ポンドを持ち出して姿を消し、福祉局員に通報されます。様々な霊能者の元を次々と訪れるマーカスは、その度に失望します。里親が警察へ電話する直前に家に戻って来たマーカスは、ネットでジョージのサイトに至ります。満員の地下通路で帽子を失いそうになり、地下鉄に乗り遅れますが、その地下鉄はテロによって爆破されました。
 マリーは「ヒアアフター(来世)」という本を書き、編集者に前金を返せと言われます。ディドラーも彼女を変人扱いし、テレビの現場復帰は難しいと、態度を一変させます。それにあきれるマリー。編集者から謝りの電話が入り、英米の2社が出版の興味を持っていると伝えてきます。
 ジョージは兄が用意した仕事場を見せられますが、しばらく町を離れるという置き手紙を残して、ビリーの元を去ります。ロンドンのメイフェア・ホテルに滞在し、ブックフェアで朗読会をすることになるマリー。同じくロンドンでディケンズゆかりの地を訪ねるツアーに参加していたジョージは、リトル・ドリッドの朗読会があることを知り、そのブックフェアに行くと、そこでマリーの朗読会に出会い、彼女のサイン会に並ぶと、彼女から本を渡される時に彼女の手に触れ、彼女の臨死体験を知ります。現在は警備員をしている元里子に会うために、やはりブックフェアに来たマーカスの里親に連れて来られたマーカスは、ジョージを発見し、霊能者でしょうと話しかけますが、ジョージは人違いだと逃げ出します。彼につきまとい、彼の部屋の下に夜になっても立ち尽くすマーカス。ジョージは根負けし、彼の手を握ると、マーカスの兄は来世の素晴らしさを述べ、もう自分に頼らず一人立ちし、帽子も脱げとジョージを通してマーカスに言います。寂しがるマーカスに兄は二人は常に一緒だと述べ、あの世へ去っていきます。里親にマーカスを送り届けるジョージ。マーカスにマリーがメイフェアに滞在していることを教えてもらったジョージは、留守だった彼女に伝言を残し、カフェで待ち合わせます。微笑みながら伝言を読むマリー。母と再会するマーカス。待ち合わせ場所のカフェにやって来たマリーを見たジョージは、自分と手をつないでキスをするマリーの幻覚を見ます。そしてマリーに声をかけると、二人は握手し、カメラは上昇して、フェイドアウトし、映画は終わります。

 レンブラントの絵画を思わせる、闇の黒が印象的なトム・スターンの撮影が官能的で、映画のリズムもスローで無駄なショットもなく、落ち着いて見ることができました。イーストウッドの芸の広さを改めて知らされた思いです。迫真に満ちた冒頭の津波のシーンも見ものでした。映画好きの方にはお勧めの一本です。

→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/

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