ジェフリー・ディーヴァーの'09年作品『ロードサイド・クロス』を読みました。
ある夜、カリフォルニア州警察のパトロール警官はハイウェイの路肩に翌日の日付の書かれた、交通事故の死者を悼む十字架を、添えられたバラとともに発見します。翌朝、17才の女性が駐車場で襲われ、トランクに閉じ込められて海岸に放置され、あやうく溺れそうになる事件が起きます。カリフォルニア州捜査局のボディランゲージ分析の専門家キャサリン・ダンスは、カリフォルニア大のコンピュータに詳しい教授ジョン・ボーリングに協力を仰ぎ、彼女がネットで自分が一番怖いものの一つが溺死であると明かしていること、地域限定のチルトン・レポートというブログの、二人の少女が交通事故でなくなったことを扱った〈ロードサイド・クロス〉という記事に対して、その交通事故で車を運転していた同じ高校の同級生を中傷する書き込みを彼女がしていたことを突き止めます。その少年トラヴィスの家をダンスが訪ねると、ブログの中だけでなく、現実でも彼の家は攻撃の対象となっていました。ネットでは〈ロードサイド・キラー〉の呼称が広まりつつあり、ユーチューブにトラヴィスの動画までも投稿され始めます。やがて十字架に付着していた繊維とトラヴィスの家にあったパーカーの繊維が一致することが分かりますが、その直後、トラヴィスの行方が分からなくなります。トラヴィスのバイト先の近くの花屋でバラの花束が昨日12束盗まれていることも分かり、トラヴィスの自転車に付着していた砂がタミーの発見された海岸のものであることも分かります。一方、サンフランシスコ司法局からやってきたロバート・ハーパーは看護婦をしているダンスの母を安楽死殺人の容疑で逮捕します。ダンスの母の保釈はすぐに認められますが、その直後、今日の日付の新たな十字架が見つかり、その頃、やはりトラヴィスに対して中傷を書き込んでいた17才のケリー・モーガンが何者かに襲われ、地下室に連れ込まれて、有毒ガスを発する薬品をまかれます。ボーリングはブログのコメントの癖とSNSとを照合し、中傷者12名を特定すると、その中で唯一連絡の取れなかったケリー宅にダンスは急行し、意識不明のケリーを発見します。彼女は意識を失う直前に、トラヴィスが銃を持っていたと言い、また彼女の部屋の窓の外には無気味なお面が置いてありました。ダンスは令状を取り、トラヴィスの家を捜索すると、トラヴィスの父の銃がなくなっており、ケリー宅で発見されたお面のスケッチと、4千ドルもの新札の現金、事故で唯一生き残った少女ケイトリンの写真を発見します。ダンスはケイトリンに会いに行くと、ケイトリンは好きな男性にパーティで焼きもちを焼かせようとしてトラヴィスに車で送らせたと言います。そしてダンスが帰宅すると、彼女の家の庭にも十字架が置かれていました‥‥。
ディーヴァーのどんでん返しはこの作品でも健在でしたが、ラストの真犯人の謎解きだけはちょっと無理があるように感じました。それでも2段組で500ページという大部ながら飽きさせずに最後まで読ませる手際は、さすがディーヴァーだとも思いました。次回作を読むのが今から楽しみです。なお、あらすじの続きは私のサイト「Nature Life 」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)の「Favorite Novels」の「ジェフリー・ディーヴァー」の場所にアップしておきましたので、興味のある方は是非ご覧ください。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)
ある夜、カリフォルニア州警察のパトロール警官はハイウェイの路肩に翌日の日付の書かれた、交通事故の死者を悼む十字架を、添えられたバラとともに発見します。翌朝、17才の女性が駐車場で襲われ、トランクに閉じ込められて海岸に放置され、あやうく溺れそうになる事件が起きます。カリフォルニア州捜査局のボディランゲージ分析の専門家キャサリン・ダンスは、カリフォルニア大のコンピュータに詳しい教授ジョン・ボーリングに協力を仰ぎ、彼女がネットで自分が一番怖いものの一つが溺死であると明かしていること、地域限定のチルトン・レポートというブログの、二人の少女が交通事故でなくなったことを扱った〈ロードサイド・クロス〉という記事に対して、その交通事故で車を運転していた同じ高校の同級生を中傷する書き込みを彼女がしていたことを突き止めます。その少年トラヴィスの家をダンスが訪ねると、ブログの中だけでなく、現実でも彼の家は攻撃の対象となっていました。ネットでは〈ロードサイド・キラー〉の呼称が広まりつつあり、ユーチューブにトラヴィスの動画までも投稿され始めます。やがて十字架に付着していた繊維とトラヴィスの家にあったパーカーの繊維が一致することが分かりますが、その直後、トラヴィスの行方が分からなくなります。トラヴィスのバイト先の近くの花屋でバラの花束が昨日12束盗まれていることも分かり、トラヴィスの自転車に付着していた砂がタミーの発見された海岸のものであることも分かります。一方、サンフランシスコ司法局からやってきたロバート・ハーパーは看護婦をしているダンスの母を安楽死殺人の容疑で逮捕します。ダンスの母の保釈はすぐに認められますが、その直後、今日の日付の新たな十字架が見つかり、その頃、やはりトラヴィスに対して中傷を書き込んでいた17才のケリー・モーガンが何者かに襲われ、地下室に連れ込まれて、有毒ガスを発する薬品をまかれます。ボーリングはブログのコメントの癖とSNSとを照合し、中傷者12名を特定すると、その中で唯一連絡の取れなかったケリー宅にダンスは急行し、意識不明のケリーを発見します。彼女は意識を失う直前に、トラヴィスが銃を持っていたと言い、また彼女の部屋の窓の外には無気味なお面が置いてありました。ダンスは令状を取り、トラヴィスの家を捜索すると、トラヴィスの父の銃がなくなっており、ケリー宅で発見されたお面のスケッチと、4千ドルもの新札の現金、事故で唯一生き残った少女ケイトリンの写真を発見します。ダンスはケイトリンに会いに行くと、ケイトリンは好きな男性にパーティで焼きもちを焼かせようとしてトラヴィスに車で送らせたと言います。そしてダンスが帰宅すると、彼女の家の庭にも十字架が置かれていました‥‥。
ディーヴァーのどんでん返しはこの作品でも健在でしたが、ラストの真犯人の謎解きだけはちょっと無理があるように感じました。それでも2段組で500ページという大部ながら飽きさせずに最後まで読ませる手際は、さすがディーヴァーだとも思いました。次回作を読むのが今から楽しみです。なお、あらすじの続きは私のサイト「Nature Life 」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)の「Favorite Novels」の「ジェフリー・ディーヴァー」の場所にアップしておきましたので、興味のある方は是非ご覧ください。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます