山根貞男さんが朝日新聞で紹介していた、ニコラス・ウィンディング・レフン監督の’11年作品『ドライヴ』を見ました。
「10万の通りがある街。逃走経路は任せろ。襲う場所を言え。5分だけ待つ。この番号は今回限りだ」。
夜の街を運転。
「お望み通り。地味な車だが300馬力だ」。
夜。現場に到着。侵入する覆面2人。ハンドルに腕時計。警察無線。「警報が作動。銃声も」。覆面1人乗り込む。「2分で現場に着く」。「あいつどこだ? 早くしろ」。もう1人何とか間に合う。発進。「逃走車両はシルバーのインパラ」。停車。「サウスベイ異状なし」。また発進。「3号ヘリ、捜索中。逃走車両、発見」。急加速。横道へ。パトカーの音。「3号ヘリ、車両を見失った」。停車。ヘリの音。「銃撃発声。そちらの現場へ」。発進。「6号車、逃走車両発見」。急発進し、地下駐車場へ。群衆。ドライバーは車を降りて、パトカーの横を歩み去る。
タイトル。
ドライバーが乗っているエレベーター。若い女性が乗り、降りる。後から降り、女性がドアに入るのを見て、自分もその部屋に入る。
「キッド、聞いてくれ。監督が横転を望んでる。断ってもいい。主人公の代役だ。500ドルを分けよう。頼んだぞ」。
マスクをつける。「事故責任を会社に問わない旨の書類だ。サインしてくれ」。
本番。見事に横転。「いいぞ!」。ビッコで駆け寄る男。
夜道を運転。スーパー。若い女性と幼い息子を見て、別の通路へ。若い女性「あなた猿ね」。
駐車場。車に乗ろうとし、ボンネットを開けた若い女性に歩み寄る。
エレベーターで若い女性の荷物を持つ。息子微笑む。
若い女性の部屋。荷物置く。息子、仮面をつけてキッドの前に現れる。「いつロスへ?」「最近。この写真は?」「ベニシオの父。今は刑務所。仕事は?」「バイトでスタント。車の修理工場で働いてる」。
散歩する親子を部屋から見下ろす。
「修理業からなぜ鞍替えを?」「ほしいのはレーシングカーです」「資金は?」「43万ドルです。ローズさん。必ずうまくいきます」「シャノン、チームの切り札は?」「ドライバーです。損はさせません」「考えとこう。先に男を拝見だ」。
レーシングカーを飛ばすキッド。「こちらはバーニー・ローズさん」「いい腕だ」「40万ドルでどうですか?」「30万で儲けの7割は俺だ」「それでいいです」。
「私はアイリーン。車の故障を直してほしいんです」。キッド、アイリーンに挨拶。シャノン「いい仲なのか?」「いえ。隣人です」「奴に送らせよう」。
キッド、アイリーンを送る。「寄り道する?」。水の枯れた川を運転。川辺で遊ぶアイリーンとベニシオ。眠るベニシオを抱いてベッドへ。夜景を見るアイリーンとキッドは微笑み合う。「あの子も楽しんでたわ」「俺も」「工場に行って迷惑だった?」「いいや。週末暇なんだ。ドライヴどう?」。
夜のドライヴ。ベニシオとアイリーンが部屋で遊ぶのを見る。ベニシオをベッドへ。車を運転するキッドの手をアイリーンは握る。
ローズ「このボロ車に30万? こっちが最高だ。最初のレースは?」キッド「もうすぐです」「勝てるか?」「だといいんですが」「だといい? 俺は80年代に映画を作ってた。スタントがシャノンだった。奴はニーノのダチとも商売をしたが、高い料金に怒って骨盤を折られた。奴はお前に大金を賭けてる。俺もだ。要るものあったら言え。俺たちはチームだ」
ベニシオとテレビを見る。アイリーンの友人のシンディが訪ねてくる。電話の呼び出し音。
夜のドライヴ。「夫の弁護士からの電話で、あと1週間で夫が戻るって」。停車。しばらくして発進。2人無言。
自分の部屋で装置を作るキッド。
パーティ。「出所を祝ってるが、俺のやった事は恥だ。皆のために埋め合わせをしたい。第二のチャンスは貴重だ。だから祝わないと。あの女性に乾杯したい。愛してる」とアイリーンに乾杯するアイリーンの夫。
キッド、廊下へ。アイリーン、床に座り込んでいる。「うるさいでしょ?」「通報しかけた」「していいわ」。夫現れる。「息子から話を聞いた。親切にしてくれたって?」「いろいろと」「そうなのか? 助かった。ありがとう。スタントマンだって?」アイリーン「ゴミは?」「俺が捨てる。女房と話せよ」。
食堂のカウンター。アイリーンの夫「シャノンのダチだって? 去年会ったな? 俺たちを逃がしてくれた。別の運転手を雇って失敗した。俺は服役。弟は死んだ」キッド「自分で黙るか、歯をへし折られて黙るか、どっちがいい?」「じゃあな」。
地下駐車場。2人の男。キッド、停車。アイリーンの夫、ベニシオに「大丈夫、こっちにおいで。ママには話すな。(キッドに見られ)ばれたか」。アイリーンの夫、血まみれ。キッド、ベニシオの肩に手。(明日へ続きます……)
「10万の通りがある街。逃走経路は任せろ。襲う場所を言え。5分だけ待つ。この番号は今回限りだ」。
夜の街を運転。
「お望み通り。地味な車だが300馬力だ」。
夜。現場に到着。侵入する覆面2人。ハンドルに腕時計。警察無線。「警報が作動。銃声も」。覆面1人乗り込む。「2分で現場に着く」。「あいつどこだ? 早くしろ」。もう1人何とか間に合う。発進。「逃走車両はシルバーのインパラ」。停車。「サウスベイ異状なし」。また発進。「3号ヘリ、捜索中。逃走車両、発見」。急加速。横道へ。パトカーの音。「3号ヘリ、車両を見失った」。停車。ヘリの音。「銃撃発声。そちらの現場へ」。発進。「6号車、逃走車両発見」。急発進し、地下駐車場へ。群衆。ドライバーは車を降りて、パトカーの横を歩み去る。
タイトル。
ドライバーが乗っているエレベーター。若い女性が乗り、降りる。後から降り、女性がドアに入るのを見て、自分もその部屋に入る。
「キッド、聞いてくれ。監督が横転を望んでる。断ってもいい。主人公の代役だ。500ドルを分けよう。頼んだぞ」。
マスクをつける。「事故責任を会社に問わない旨の書類だ。サインしてくれ」。
本番。見事に横転。「いいぞ!」。ビッコで駆け寄る男。
夜道を運転。スーパー。若い女性と幼い息子を見て、別の通路へ。若い女性「あなた猿ね」。
駐車場。車に乗ろうとし、ボンネットを開けた若い女性に歩み寄る。
エレベーターで若い女性の荷物を持つ。息子微笑む。
若い女性の部屋。荷物置く。息子、仮面をつけてキッドの前に現れる。「いつロスへ?」「最近。この写真は?」「ベニシオの父。今は刑務所。仕事は?」「バイトでスタント。車の修理工場で働いてる」。
散歩する親子を部屋から見下ろす。
「修理業からなぜ鞍替えを?」「ほしいのはレーシングカーです」「資金は?」「43万ドルです。ローズさん。必ずうまくいきます」「シャノン、チームの切り札は?」「ドライバーです。損はさせません」「考えとこう。先に男を拝見だ」。
レーシングカーを飛ばすキッド。「こちらはバーニー・ローズさん」「いい腕だ」「40万ドルでどうですか?」「30万で儲けの7割は俺だ」「それでいいです」。
「私はアイリーン。車の故障を直してほしいんです」。キッド、アイリーンに挨拶。シャノン「いい仲なのか?」「いえ。隣人です」「奴に送らせよう」。
キッド、アイリーンを送る。「寄り道する?」。水の枯れた川を運転。川辺で遊ぶアイリーンとベニシオ。眠るベニシオを抱いてベッドへ。夜景を見るアイリーンとキッドは微笑み合う。「あの子も楽しんでたわ」「俺も」「工場に行って迷惑だった?」「いいや。週末暇なんだ。ドライヴどう?」。
夜のドライヴ。ベニシオとアイリーンが部屋で遊ぶのを見る。ベニシオをベッドへ。車を運転するキッドの手をアイリーンは握る。
ローズ「このボロ車に30万? こっちが最高だ。最初のレースは?」キッド「もうすぐです」「勝てるか?」「だといいんですが」「だといい? 俺は80年代に映画を作ってた。スタントがシャノンだった。奴はニーノのダチとも商売をしたが、高い料金に怒って骨盤を折られた。奴はお前に大金を賭けてる。俺もだ。要るものあったら言え。俺たちはチームだ」
ベニシオとテレビを見る。アイリーンの友人のシンディが訪ねてくる。電話の呼び出し音。
夜のドライヴ。「夫の弁護士からの電話で、あと1週間で夫が戻るって」。停車。しばらくして発進。2人無言。
自分の部屋で装置を作るキッド。
パーティ。「出所を祝ってるが、俺のやった事は恥だ。皆のために埋め合わせをしたい。第二のチャンスは貴重だ。だから祝わないと。あの女性に乾杯したい。愛してる」とアイリーンに乾杯するアイリーンの夫。
キッド、廊下へ。アイリーン、床に座り込んでいる。「うるさいでしょ?」「通報しかけた」「していいわ」。夫現れる。「息子から話を聞いた。親切にしてくれたって?」「いろいろと」「そうなのか? 助かった。ありがとう。スタントマンだって?」アイリーン「ゴミは?」「俺が捨てる。女房と話せよ」。
食堂のカウンター。アイリーンの夫「シャノンのダチだって? 去年会ったな? 俺たちを逃がしてくれた。別の運転手を雇って失敗した。俺は服役。弟は死んだ」キッド「自分で黙るか、歯をへし折られて黙るか、どっちがいい?」「じゃあな」。
地下駐車場。2人の男。キッド、停車。アイリーンの夫、ベニシオに「大丈夫、こっちにおいで。ママには話すな。(キッドに見られ)ばれたか」。アイリーンの夫、血まみれ。キッド、ベニシオの肩に手。(明日へ続きます……)