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ハワード・ホークス監督『教授と美女』

2012-11-22 05:45:00 | ノンジャンル
 本日はaikoさんの37回目の誕生日です。とりあえず、健康を祝してHappy Birthday!

 さて、ハワード・ホークス監督の'41年作品『教授と美女』をDVDで見ました。
 ニューヨークの屋敷に同居してもう9年も事典の編纂をしている8人の教授たち。ある日、スポンサーの財団をしきる娘と弁護士がやって来て、トースターを発明した父の記述を入れるために膨大な費用をこれまで費やしてきたことを批難しますが、年老いた教授たちの中でただ1人若く一番熱意に燃えるポッツ(ゲイリー・クーパー)の言うことをうっとりと聞くと、娘は素直に帰っていきます。
 クイズ番組の答えを教えてもらうため、清掃屋がやって来ると、彼が使う俗語に魅了された俗語担当のポッツは町に出て俗語を集めることにし、町の人々の言葉をメモしながら、最後にはクラブの歌手オシェイ(バーバラ・スタンウィック)の楽屋を訪れ、名刺だけ渡して帰ります。オシェイの愛人ジョー(ダナ・アンドリュース)の部下がオシェイを訪れ、ジョーの殺人がばれて彼が逮捕され、彼女が彼に送ったパジャマが死体の発見現場から見つかったことから、彼女を連れて逃げ出します。身の隠し場所に困ったオシェイはポッツの元を訪ね、雨で深夜でもあることから、屋敷に泊めてほしいと言い、うまく説得します。一方ジョーは弁護士から、妻から不利な証言は得られないという条項を利用するため、オシェイと結婚するように勧められた後、保釈されます。
 翌朝、自分の写真が載っている新聞を見て、それを買い占めたオシェイは、ポッツ以外の教授とダンスに明け暮れ、それを見た家政婦は彼女に出ていってほしいとポッツに言いますが、ニュージャージーで結婚するまで、まだ身を隠していろとジョーに言われたオシェイは、ポッツにキスをし彼に惚れたふりをして、居残ることに成功します。ポッツはオシェイに婚約指輪を送り、オシェイに電話をしてきたジョーは、オシェイの父のふりをしてポッツと話し、ポッツらを盾にして検問を突破させようとを考え、オシェイとともにジョーのいるニュージャージーに来るように言います。沈んだ表情のオシェイ。オシェイと一緒に出発した8人の教授は、無事検問を突破しますが、事故を起こしてモーテルに泊ります。先に夕食を済ませたオシェイは9番の部屋に入りますが、ドアを閉めると9の数字が回転して6の数字になってしまいます。唯一結婚の経験のある内気なオドリー教授が皆の前で話をし終えた後、先に部屋に帰ると、彼の話に納得できないポッツはオドリー教授の部屋である6番の部屋に入り、闇のためそこにオシェイがいるのに気づかないまま、オシェイへの恋心を語ると、オシェイもポッツを愛していると言って彼にキスをします。そこへジョーらがやって来て、食堂に戻って来たポッツの口元に口紅がついているのを見ると、彼を殴り、彼を騙していたことを明かし、オシェイと結婚するのは自分だと言います。オシェイに怒りをぶつけるポッツに対し、泣くオシェイ。
 屋敷に帰ってきた8人。オシェイから1人の教授が預かった指輪がポッツに返されますが、それはジョーの指輪で、心理学担当の教授は、それはオシェイがジョーでなくポッツを愛している証拠だと言います。それを信じられないポッツ。そこへやって来た財団の娘は今回の醜聞を理由に事典の作成を中止すると宣言します。するとジョーの手下2人が機関銃を手に現れ、ポッツを人質に取って、ジョーは自分との結婚を承諾しようとしないオシェイに結婚を迫ります。オシェイの気持ちを知ったポッツは、他の教授の協力を得て、反射鏡を使って紐を燃やし、肖像画を手下の頭に落とすと同時に絨毯を引っ張ってもう1人の手下もやっつけます。
 中国式拷問として1人の手下をくすぐり、ジョーの結婚式場の場所を聞き出した8人は、機関銃で武装してそこへ乗り込み、ポッツはジョーを殴り倒し、ジョーらは皆逮捕されます。そして最後、7人と家政婦が見守る中、ポッツは強引にオシェイにキスをして、映画は終わります。

 ビリー・ワイルダー共同原案、共同脚色のストーリーがよくできていて、モーテルの暗闇で光るオシェイの目を撮影したグレッグ・トーランドの仕事も見事でした。多くの人物をスタンダード画面の中にうまくとらえたホークスの画面や、部屋番号が9から6へ変わる画面なども素晴らしい職人芸だったと思います。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto